ここのところへらが釣れないのです
ここのところへらが釣れません。さすがにボウズではないのですが、なかなか思うように釣れないのです。そこでもう一度初心に戻って道満河岸釣り場へ行ってきました。
とはいえ神妙な面持ちで…という程のものではなく、寝坊して起きたのが11時前。あまり遠くの釣り場に行くには出遅れちゃった、というのが実際のところです。
11時30分頃、現地に到着するとアオコがかなり出ています。事務所のおじさんは3日前から出ちゃってねぇ。ここのところ天気がいいからと申し訳なさそうにしています。
アオコの影響が少なく、人が少ないところは…と辺りを見渡すと、風が時折南から北にゆるやかに吹いているようで、中央桟橋から北側はアオコの絨毯になっています。東桟橋の中央辺りに少し空きがあるので、釣り座をここに決めました。
天気は雲が多く、直射日光が差さないだけで随分と快適に感じます。魚が浮いているんじゃないかな?でも釣り人が多いからカッツケは無理かな?と思いつつ、カッツケの準備をします。
シマノ慶匠8尺、道糸0.6号、ハリス0.3号18-25cm、ハリ上下とも改良ヤラズ3号、ウキはかちどきのブラックカッツケ2号で、ウキ下を40cm程度にしました。
今回はお試しとしてシンク剤を使ってみました。湖のフライフィッシャーにはお馴染みですね。用途はフライやティペット(ハリス)に塗って水面の表面張力を破りやすくするもので、沈めて引っ張るフライなのにフライやティペットが水面に乗ってしまって沈まない事態を防ぐアイテムです。
これをあらかじめ道糸に塗っておけば、道糸の沈みが良くなるだろうとの目論みです。何せアオコが邪魔しそうなので。
液体タイプのシンク剤 MAGIC SINK
シンク剤は各メーカーからいろんなものが出ています。例えばTIEMCOのSinkGelとか有名なガーキ社のxinkはジェルタイプで使いやすいでしょう。
えさはガッテン:GTS:水を200cc:50cc:50ccで作りました。GTSをブレンドすることで経時変化を抑える、少しバラケ易くする、ことを狙ってみました。
経時変化によってえさに粘りが出たり、麩の粒子が潰れて重くなると手直しができない(方法を知らない)ので、普段から少なく作って使い切る、横着しないでマメに作り直すことにしていますが、それでもかなり少ないです。何といっても今日のカッツケは様子見なのでね(笑)。
第1投は12時になっていました。シンク剤を塗った道糸は普段よりもスムーズに沈んでいきます。こりゃいいねぇ、効果ありと喜んでいたのですが、ウキになじみが出ません。もうちょっと練り込まないと、と10回ほどボウルのヘチに押し付けると、ようやくなじみが出ました。
4~5投ほどするとウキがモヤモヤ動き出しましたが、どう見てもジャミがつついているような落ち着きのない動きです。へらが寄るまでの辛抱、とえさを打ち続けていきますが、へらっぽいアタリはさっぱり出ません。ウキ下を50cmほどに下げましたが効果無く、1ボウルを打ち終わる頃にはアオコがやってきました。風向きが変わったかな?
これでは水面直下に魚は居ないだろうとやる気がみるみる無くなってしまい、底釣りに切り替えます。
竿は同じ8尺のままで、仕掛けを替えます。道糸1号、ハリス0.5号30-35cm、ハリ上下とも改良ヤラズ5号、ウキはリコーサーバンス社のさみだれハイテクトップ底釣り用12号です。
えさはダンゴの底釣り夏:バラケマッハ:水を100cc:50cc:50ccで作りました。
えさ落ち目盛りをトップの付け根から3目盛りに取ります。そして底取り。基本に立ち戻る意味で入念にやります。前後左右の底を探ると手前に掛けて浅くなるカケアガリだと分かります。ウキのトップが短いため、沖に振り込んでしまうとトップが沈没してしまうので、同じ位置にえさを落とすように心がけます。
底釣りはジャミに強いという定石も水深が約1.5mくらいと浅いこの釣り座では例外である場合が多いです。4投めくらいで早速ジャミアタックが出始めます。それでもへらが寄ってきたらおとなしくなると基本通りにえさを打ち返していくと、次第にジャミのサワリが減ってきます。
胸鰭のスレ、2回ほどのスレバラシでなかなかへらの寄りが安定しません。それでもえさを1ボウル打ち切る直前には、へらのさわりと思われるフワフワとした動きが中心になってきて、釣りやすくなってきました。チクッと入ったアタリをあわせると、ようやくこの日の初物が釣れました。
えさが無くなって新しく作っている最中に、15時に釣果巡回のおじさんがやってきました。どうですか?との問いに1枚こっきりしか釣れてないんですと応えるとにこやかに去っていきました。信じてないんじゃないかな?
とはいえ1ボウルのえさ打ちの甲斐あって、ウキは今にも釣れそうな動きになってきました。フワフワとさわって鋭くツン!と入ったところをあわせると、またもやギュンと絞って右へ左へ走ります。
さらに続けて3枚めとなるへらがウキを落とします。むふふ。へらが寄ってきたな。
ところがこの魚が暴れまわってくれたせいか、この後が続きません。釣果を伸ばすことができずに、次第に風が強くなり、水面にさざなみが立つようになってきました。
16時になって辺りを見渡すと、釣り人がすっかりいなくなって30mほど離れた左に3人組がいるだけです。閉店間際のサービスタイム到来と考え、底釣り用の細いトップでは見難いから宙釣りにしちゃおうと方向転換します。
仕掛けはハリスを23-30cmに、ウキをリコーサーバンスのさみだれハイテクトップ浅ダナ用6号に替えます。ウキ下は1mをちょっと切るくらいにセットしました。
えさはカッツケと同じで、ガッテン:GTS:水を200cc:50cc:50ccでいきます。
えさを打ち始めると4~5投でジャミのサワリが出てきます。続けてえさ打ちするとジャミのサワリが少なくなってきたのでこれはへらが寄ってきたかな?と期待するもののなかなか良いアタリが出ません。
おかしい!もしかしたらウキ下がちょっと深いかも?と20cmほどウキを下げて70cmにしてみると、ようやくズバッ!と引き込むアタリが出ました。
場内放送が掛かって、いよいよ終了の時刻が近づいてきます。宙で1枚では帰れん!とギリギリまで頑張ります。いつものコトだけど(笑)。
ピコピコと派手に動くウキの、一番力強く引き込んだ3回目のツンアタリをあわせると今日イチの尺上が竿を絞ります。ヨシッ!
もうちょっともうちょっとと言いながら、次はウキが馴染んだところで落としたアタリをあわせて6枚めです。いよいよ寄ってきました。水中ではえさを競い合って食っているんじゃないかしら。
閉門の場内放送が流れ、えさも無くなってしまいました。えさボウルの中の欠片をかき集めて正真正銘の最後の一投を振り込むと、ウキが馴染んでモヤモヤと動きます。落とせ!落とせ!と念じていると、2節ほど落とすツン!というアタリが出ました。これ!とあわせるとしっかりハリ掛かりしてくれました。良かった~。
記念撮影をして後片付けに取り掛かります。ここではいつも慌てて片付けて、誰よりも最後に出て行く羽目になります。事務所のオジサンに迷惑を掛けていると分かっちゃいるけど、なかなかやめられないのよね。
振り返ると今日も7枚と芳しくない釣果になってしまいました。けれど基本に立ち返って底釣り、そしてちゃんとウキをなじませて強いアタリを獲る宙釣りにして、なんとか魚を獲れたのが何よりです。もちろん他の釣り人が少なくなったからというのが一番の理由なのですが。
あれこれ悩んだら、基本に戻る、横着しない、アレコレ変なことをしないということを思い出して帰途に着いたのでした。とはいえ、それで釣り切れるようなら来月の椎の木湖は苦労しないのよねぇ。はぁ。
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