トップ釣行記

西湖へ行ってきました

桃源郷は近くにありました

2014-05-17

 GWも過ぎ、何をするにも外遊びが心地よい気候になってきました。ちょっと遠くにお出掛けしたいよね…と、西湖へエノさんをお誘いしました。白根のサイトの釣況では、今週から調子が上向いてきた情報が載っていて、乗っ込みだ!と桃源郷を夢見たのでした。

 5時前に前浜の白根へ到着し、入漁券とボートの料金を支払って状況を聞きます。岸近くを乗っ込みの魚の群れが回ってきて、舟を岸に付けてしまって、短めの竿でたくさん釣れているそうです。
 一方、昨日へら雑誌の取材があったそうで、こちらは浜ロープに付けて100枚超釣ったとか。前浜には産卵を控えた魚がどっさりやってきているようです。
 ただ、昨日も風が強く、今日も午前中は風が残り、昼ごろにはやむだろうとのこと。前浜のロープはいつも揺れます。今日もロデオのような釣りになりそうです。

夜明けの満月が浮かんでいます
いざ出船!(5:16)

 5時になって、ボートで出船し、浜ロープのブイに船を着けました。両ダンゴの底釣りをやりたいので、16尺の仕掛けを繋いで水深を測ると、ちょうどチョウチンで底が取れます。風が強いので、竿先に少し糸が余る方が良いかと、シマノ朱紋峰 攻17尺を出します。
 道糸1号、ハリス0.5号40-47cm、ハリは上下とも改良ヤラズ5号、ウキは美春の赤帯(底釣)8番です。えさはダンゴの底釣り夏:ダンゴの底釣り冬:バラケマッハ:水を50cc:50cc:50cc:70ccで作りました。

 ところがえさの打ち始めから、風が吹き、ボートが大きく揺れます。風向きも背中からだったり横だったりと、一定しません。しばらく頑張っていたのですが、正面からの風が強くなり、どうにも釣りにならないので、エノさんが岸付けをやろうと提案しました。

 ボートを離して、岸へ漕いでいくと、浅場にへらぶなの群れがごっそりいるのが見えます。エノさんは今までどこを釣っていたの?と笑い、接岸している状況に驚きを隠せません。何とか苦労して岸の柳の木や葦にロープを掛けて、舟を固定しました。

 竿は征興孤弦 輝水(かがやき)16尺です。仕掛けをそのまま使い、ウキを旭舟の欄(現行モデル)の4番に変更します。水深を測ると、60cmくらいでしょうか。

 えさは先ほどまで使っていたものをそのまま使います。打ち始めると、なぜだかウキがゆっくり沈んでいきます。それはさながら磯のフカセ釣りでグレがゆっくりどんぐりウキを持っていくように。なんでだ?

 何度めかの沈没で竿を上げたら、魚が掛かっていました。スレかな?と思ったらちゃんと口に掛かっていました。えー?あれがアタリ?

釣れちゃった感じ
ようやく初物釣れました(9:18)

 こんなウキの動き、僕の知ってるへらぶな釣りじゃない…トップが返ってこないどころか、次第に沈没するって、どうなっているんだ?よく分からないまま、次も沈没して、上げたら食っていました。

よくわからないまま
2枚めです(9:44)

 丸々太った、いかにも産卵前の魚です。隣のエノさんは順調に数を伸ばし、数度ハリスを飛ばされています。数はともかくウキの動きが気持ち悪いです。釣った感が欲しい…。

 へらぶなの群れが次第に岸近くに回ってくるようになりました。目の前を悠然と泳いでいきます。こんな岸近くを泳ぐ魚って普通はえさを食わないことがほとんどなのですが、今日はちゃんと食ってくれます。それだけにちゃんと釣りたい。

真ん中の黒い塊です
魚の群れがやってきました(10:16)

キター!
すぐ近くにまで(10:24)

 岸近くまで泳いでくるので、竿を短くします。というのもウキが沈没するのは竿先からウキまでの間の道糸が、横風に吹かれてウキを引っ張り、ウキがシモっているのではないかと思ったからです。
 取り出したのはダイワの抱月12尺です。ハリス寸を30-37cmにしました。これでえさ打ちすると、ウキが沈没することはなくなりました。やっぱりそうだったか。

 横風を受けても、ウキは沈没しないで横に流れていくようになりました。強いハッキリとしたアタリが出るようになって、ようやく釣った感の得られるアワセで釣れました。

ようやく釣った感が
3枚め釣れました(11:22)

 これでようやく、僕の知ってるへらぶな釣りに戻ってくれました(笑)やはり強風の中での16尺タナ50cmの底釣りは無理があったようです。

ビッグママ
ポコンとしたお腹の5枚め(11:33)

 魚は右手にある出船場所の前浜の沖の方から入ってきて、左のエノさんの方へ抜けていくようです。基本、足は止まらない感じがしました。20~30匹くらいの群れでやってきます。
 群れの中にえさを置いておくと、若干揉まれてサワリが出ます。左のエノさんはスレが多いと言ってましたので、強い食いアタリまでじっと待ちます。そのためえさは手水は少なめながら練り込みを多くしたタッチにしました。

こんな体型のが多かったです
綺麗で太った9枚めです(11:49)

 群れの回遊具合は、途中間が空くこともありましたが、基本、途切れることなく右前方からやってきました。サイズは確実に30cmオーバー。中に40cmくらいのが混じる感じです。そんなにバラつきは無かったように感じました。

いい魚体だね~
これも立派な魚体の15枚め(12:39)

 エノさんの向こう側の左の方には、釣り台を出した釣り人が3人くらい居て、その内の一人が釣れる度に宇宙戦艦ヤマトのオープニングテーマを歌ってました。釣れて嬉しいのは分かるけど騒がしいことこの上ない。へらぶな釣りは子供みたいにはしゃがず静かに紳士的に釣らなくっちゃね。ましてや岸に回遊してくる魚が相手なんだからさ。

ちょっと風が…
19枚め。(13:00)

うむ。堪能
最後になった20枚め(13:13)

 この後、風が正面からになり、波がまともから当たって船に入ってくるようになりました。船を固定している木の枝や葦の都合から、船の角度を変えることもできません。一足先に上がりました。

快調です
エノさんが釣り続けます(13:30)

 エノさんは46枚の釣果でした。最大で42cmだったそうです。僕は序盤で躓いて20枚。最大は約40cmでした。浅場で掛けるへらぶなは左右に走り回って、非常に楽しいやりとりができました。
 エノさんは水分の多い柔らかいえさで釣ったとのことで、僕ももう少しタッチを探っても良かったかも知れません。ただエノさんは倍以上スレがあったものの、僕の方は3~4回くらいだったので、あまり柔らかくても難しかったかも知れません。

 乗っ込みで岸に回遊してくる群れに当たる、なんて初めての経験でした。ごく僅かな機会に当たって、さながら桃源郷で遊ばせて貰ったような気分で、湖を後にしたのでした。

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