秋晴れにマブナ釣り
文化の日の11月3日、ゆっくり起きた朝の良い天気に誘い出されて、彼女の住む街を流れるお気に入りの川へマブナのエンコ(釣り台設置)釣りに出掛けました。
のんびり10時頃に自宅を出発しました。道中、釣具屋さんに寄ったり、コンビニでお昼ゴハンを買ったりしながら、お昼前に川に着きました。
川を見ると良い天気のせいか、先行の釣り人がたくさん並んで釣り台を出しています。すぐ近くでやるのも何だしなぁ…と思い、これまで竿を出していたポイントを過ぎ、釣り人の後ろをテクテク歩いて上流へ向かいます。
すると、ちょうど人が切れる辺りで、フライロッドを振っている人が居ました。珍しい!と声を掛けると、小さなガーグラーを投げておられました。この辺りでバスバギングが楽しめるところってあります?と聞くと、普段は柴山沼とかこの周辺の池でされているとか。陸っぱりがメインとのことで、バックキャストに気を遣うでしょ?と言うと苦笑いされてました。この時、僕が被っていた帽子がSAGEのメッシュキャップだったのですが、気付いたかなぁ?
さらに上流へ歩いて、良さそうな場所があったので釣り台を設置します。
釣り座の風景(11:41)
釣り座の左側が上流ですが流れは無く、葦が茂っています。この水草の脇にウキを立てれば釣れるんじゃないかな?と見立てました。このポイントで竿を出すのは初めてですが、さてはて釣れるかな?
釣り台を設置したら、コンビニで買ったおにぎりでお昼ゴハンにします。お店でお米を炊き出したというおにぎりが美味しかったです。
いただきまーす(11:42)
ゴハンを食べたら釣りの準備です。ところがここで手網を持ってくるのを忘れたことに気付きました。荷物をコンパクトにまとめようと、へらバッグをやめて防水トートバッグにしたのが仇となり、移し忘れてしまったのです。わざわざ手網の柄、手網置き、釣り台用角木までちゃんと持ってきたというのに…。何てこったい!
気を取り直して準備を進めます。マブナのエンコ釣りと言っても、道具はへらぶな釣りと同じ2本バリの仕掛けです。
竿はダイワの一撃MIZUKIRIの15尺、道糸1号、ハリス0.5号30-35cm、ハリは上下とも改良ヤラズ5号、ウキは旭舟の爛(旧モデル)3号です。
えさはバラケえさにダンゴの底釣り夏:バラケマッハ:水を50cc:50cc:70cc(目分量)で作り、食わせえさにキヂ(シマミミズ)を使います。
水深を測ってみると、やっぱりとても浅くて、ウキが折り返し(オモリまでウキ一本分)の位置です。多分50~60cmくらい?宙用のチャカウキでも良いくらいです。
両バリにバラケえさを付けて、水草の脇にえさを打ち込むと、3投めくらいでモヤッとウキにサワリが出ます。しめしめ。ここには魚が居付いているワイ。
グーっとウキをゆっくり引き込むような鷹揚なアタリが出たので、ゆっくり引き込まれるのを待ってアワセると、小気味良い、シャープなマブナのヒキが伝わります。水深が浅いため、ヨコに素早く走るのを利用して、開けた右側に誘導し、ゆっくりと寄せてきたところでやっぱり手網が無い!。
手網が無いのでiPhoneで撮影(12:40)
さてはて、どうやって取りこもうか?と考えているうちにバラしてしまいました。
取り込みが問題だよな~、どうしようかな~などとボヤきながら、続けてえさを振り込みます。程なくスーッとウキが引き込まれてアワせるとハリ掛かりしました。
ヨシヨシ。ちゃんと魚が居て、えさに寄ってきたみたい…と寄せてくると、ちょっと良いサイズです。取り込みをどうするか決めていなかったので、手水用のオケで掬ってみます。ところが魚の頭から掬っても体が半分程はみ出してしますので、尻尾をジタバタ振られるとスルッとこぼれてしまうのです。3回ほど試みた後、ハリスがプチッと切れてしまいました。あ~!残念!
どうして手網が無い時に限って、型揃いなんだろう?とマーフィーの法則のような恨み節が口を吐いて出てしまいます。
やっぱり何かで掬うのは無理だな、と、次に掛かった魚はワシ掴み方式に切り替えました。これでようやく初物をゲットです。
初物、ようやく獲れました(笑)(13:03)
ハリスを掴んで、左手を滑らせてしっかりキャッチ。取り込みはこれで何とかなりそうです。
2匹め(13:09)3匹め(13:11)4匹め(13:26)
柿の種と呼ばれるような新仔の数釣りかと思いきや、良いサイズが続きます。5匹めは手桶から逃げられた魚に近いかな?と思ったので、ちょっと測ってみました。
5匹め。これはデカいぞ…(13:30)
さっき逃げられたのはこれより多分デカかったと思います。多分尺あったんじゃないか、と。あ~!どうして網が無い時に限ってデカいのが掛かるかなぁ?
こうなると尺鮒が欲しくなります。次こそちゃんと上げて測って尺鮒、獲ったど~と感動に浸りたい!釣り人のなんと欲深いことか…(苦笑)。
欲が釣り糸を通して魚に伝わるのでしょうか。いきなり可愛くなりました。
もっともっと!釣り続ければきっと大きいのが混じるはず!とドンドンえさを打ち込んでいきます。たくさん釣れる中でも傾向があるようで、葦から離れるとアタリの出方が遅く鳴ります。やはり葦の中に魚が潜んでいるのかな?
8匹めから14匹めまで
ウキの立つ位置がどんどん葦に近づいていきます(笑)。左から緩やかな風が吹いているので、気を抜くと右の方へえさが飛んで行ってしまいます。葦に近いところで魚を掛けると、ハリが葦に掛かってバラしてしまうことも。一本バリの方がトラブルが無くて良いかも知れません。
そんなこんなで頑張っていると、お!これは大きいかも?と思える魚が釣れました。
これは…どうだ?(14:24)
計測したところ27cmでした。惜しい!
16匹めと17匹め
17匹めを掛けた時、後ろをブラックバス狙いのルアー釣り師が通り掛かりました。ちょうどハリが葦に掛かってジタバタしていたものですから、足を止めて見ていました。どうにか葦からハリが外れて、無事取り込めたので、こんな感じですと魚を見せたら、へぇ~と見ていました。
この方、聞くと今日二ヶ所でボウズを食らって、三ヶ所めにここへ来たと仰います。釣れました?と聞くとダメですとの返事でした。僕のこの川への釣行は半年に一度、3回めですが、バスをルアーで釣ったのを見たのは1回きり。何より僕自身、毎回キヂを使っていて、一匹もブラックバスが釣れていません。はっきり言って僕ならルアーでバス釣りならここへは来ません。バスが少な過ぎます。
この日もたくさんの人(お子さん2人を連れたお父さんも居た)がルアーを投げてウロウロしていましたが、そんな人を見るたびに近くの釣れないところへ10回行くよりも、遠くの釣れるところへ1回行くべきという先人の言葉を授けたい気持ちでいっぱいになります。
ここでようやく落ち着いて、ふと時計をみると、彼女と待ち合わせをしていた15時が間近になっていました。あちゃ~。慌ててごめんなさい!と電話を掛けて、大急ぎで後片付けに取り掛かります。
帰り道に他のへらぶな釣りのおじさんからどうだった?釣れたかい?と声を掛けられました。防水トートバッグに、竿一本、竿掛け、手網の柄はロッドベルトでまとめただけなので、一見えさ釣りに見えるか分からないはずですが、小型へら台を手に持っていたので、それを見てへらぶな釣りだと思ったのでしょう。
マブナ狙いですけど20匹ほど釣れましたと応えると、それはすごいね~。こっちはアタリも無かったよとのことでした。多分皆さん、へらぶなを狙って練りえさだけで釣っているのではないかと思います。やっぱりキヂが最強ですよ、とは言えませんでした。
皆さん、釣り方、魚種に拘っておられるのですねぇ。のべ竿とキヂを使ってマブナを釣れば、ここほど楽しめるところは他にちょっと無い、という程のポテンシャルがあるのに…。今日もお気に入りの川は充分過ぎるほど楽しませてくれた、とホクホク顔で、彼女の家へと猛ダッシュしたのでした(笑)。
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