活イカパックを試してみたくて一之瀬丸へ
ヤリイカが食べたくなって神奈川県は金沢八景の一之瀬丸に行ってきました。
この船宿では、釣ったヤリイカをバケツに入れて生かして帰港すれば、活イカパックを1袋サービスしてくれます。これは長細いビニール袋にヤリイカと海水と酸素を一緒に入れて封入するもので、ヤリイカを生きたまま自宅に持ち帰れるというものです。これをぜひ試してみたくてここを選びました。
朝6時過ぎに船宿に着くとお客さんで大盛況でした。受付に行って名簿を書き、料金を支払って釣り座選びと相成ったわけですが、2隻出しのヤリイカ船の1隻は既に満席。2隻目の左舷胴の間を選びました。
乗船し、準備を進めると、いざ出船の時刻です。船は平潟湾を抜け、シーパラダイスを見ながら沖へと向かいます。
中乗りさんの向こうに見えるのはシーパラです
船長さんの1時間20分ほど走りますのアナウンスに、早々にキャビンに引き籠って寝てしまいます。エンジン音がおとなしくなって、どこやら分かりませんが、ポイントに着きました。
竿はシマノ幻波イカ210、リールはダイワのシーボーグ300J、道糸はPE4号、オモリが150号です。前回から約2年ぶりのヤリイカ釣りとあって、初めはトラブル回避のため、お手製の3本ツノの仕掛けを投入します。幹糸がフロロ6号、枝素がフロロ3号12cm、枝間は130㎝です。
水深は浅いところで110m、深いところで200mでした。初めのポイントは160mだったかな?左右のお客さんには早々に初物が釣れているのですが、僕にはさっぱり掛かりません。というかイカのアタリが分からない…。
しばらく以前に教えてもらった通りやってみたのですが、これではイカンともしがたい…と、早々に中乗りさんに釣り方教えて下さいと個別指導をして貰いました。
熱血指導の内容をまとめると…
この方法で充分釣れますと実際に何度か実演してくれたのですが、この日のヤリイカのご機嫌は相当に悪いようで、目の前でイカが掛かることはありませんでした。
竿を受け取って自ら頑張っていても、釣れるまでずっと隣で様子を見てくれて、まさに熱血指導をしてくれました。ありがとうございます。ようやく初物が掛かったのはお昼ごはんがお腹でこなれてきた12時過ぎでした。
初物が釣れるまでに、明確にアタリと分かったのが1回、怪しいな?と思ったのが1回、と本当に厳しい状況でした。
その後は着底一発で乗ってきたのが1回あって、ようやく2ハイめを確保。船長の釣果の聞き取りの後の、この一流しであがりますねのアナウンスのあった最後のチャンスでどうにか重みを感じてアガリ1ハイ、と合計3ハイで終了です。
ホウホウの程であったと言わざるを得ない釣果で、帰港までの1時間20分の道程はフテ寝。布団で寝ていたら涙で枕が濡れていたことでしょう(笑)。
この日はトップで23ハイ。前日の記録は6~37ハイ。沖の瀬200m前後の深場でジャンボヤリイカ主体!!一桁は一人だけで他の方は20ハイ以上と平均に乗りよく!!とあっただけに、まさに急降下でした。
沖で2ハイを締めて、港へ戻ってきて1ハイを活イカパックにして貰いました。
帰宅すると彼女が料理の準備をしてくれています。ほら、これが生きたヤリイカだよ、と見せると、興味津々に覗き込んでいます。
ヤリイカパックの映像(28sec)
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初めて見た彼女の感想は何だか可愛い。だんだん食べられなくなっちゃいそうとのこと。名前を付けて情が移ったりする前にサッサと食べてしまいましょう、と料理に取り掛かります。
こうして見ても体色が違うのが分かりますね。
捌いてみると、何やら薄緑の液体の入った袋が出てきました。
何でしょうね、これ?
さすがにこれは料理しませんでした。これから卵とか白子とかになるんでしょうか?ご存じの方、教えて下さい。
そんなこんなでできた夕食はこちら。活ヤリイカの刺身、ヤリイカと大根の煮物、ヤリイカ飯、トマトとパクチーのサラダ。買ってきたお惣菜はホウレンソウのおひたしと筍の煮物。未成熟の卵が出てきたので柚子ポン酢を掛けてみましたが、味がほとんどありませんでした。
夕食です
ヤリイカ飯はパックのご飯にゲソを細かく刻んで混ぜ合わせて胴に詰める、という従来のもち米とは違うレシピなのですが、これが良かったです。スルメイカと違って、煮ても柔らかいヤリイカの身と合うのは、実はうるち米の方かも。本家を超えたか?と思う逸品でした。
船上で捌いてイカ刺しを現場食いできるのは、イカ釣り師だけの特権です。これが家でもできちゃうのは、画期的な技術革新と言えましょう。一度彼女に味わって欲しくて、今回の船宿を選んだだけに、無事お届けできてよかったです。
とはいえ旨味成分が出てくるのは締めてから少し時間が経ってからというのもイカ釣り師なら知っていること。他にない歯応えを味わう料理と言えましょう。
ヤリイカと大根の煮物が食べたい、というのが発端と言っても過言ではありません。彼女に良いお味に仕上げてもらいました。しかしながら、この料理の本性が現れるのは、煮汁が大根に染み渡る明日以降なのですヨ。
貧果に終わったとは言え、二人で食べるには3ハイはちょうど良い分量(と嘯いておきます)でした。彼女が家に来て一緒に美味しく頂けるというのも、とても楽しいイベントです。覚えもめでたくまた美味しいお魚(イカやタコも含む)釣ってきてねと言って貰えると、またいそいそと海に出かける口実になるってものですね。
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