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渓魚が釣れないので雨を味方に

神流川本谷毛ばり釣り場へ行ってきました

2018-06-10

 さる5月20日に群馬県の上野村漁協・中ノ沢毛ばり専用区に釣りに行ったのですが、残念ながら釣果はありませんでした。なんとかヤマメ・イワナが釣りたくて、再び上野村漁協を訪れ、今度は本谷毛ばり専用区に釣行しました。
 季節外れの台風5号が日本列島に近づく雨の予報をものともせず、というか、むしろ快晴夏日の予報であった前日の土曜日をあえて外し、10日の日曜日に予約を入れました。最近魚が釣れないので雨の力を借りる作戦です。

 朝8時過ぎに上野村ふれあい館に到着し、受付をします。僕が予約したのは4番で、他には5番に予約が入っていましたが、予約ノートを覗き込むと×印が付いていたのでキャンセルされたのでしょう。上野村の水、ジュース、カップラーメンを買って、釣り場へ向かいます。

こういうのがあるとありがたいです
管理棟です

 管理棟の前に車を停めて準備を整えます。今日の道具は、ここのところ使っている組み合わせですが、リーダーをナイロンのテーパーリーダーに替えました。
ROD: Hardi 704 Para 7ft #4 (Le Grand Soir)
REEL: Marksman #3-4(HARDY)
LINE: DT-4F revolution artificial silk line(Terenzio)
LEADER: AKRON Standard 6x 9ft(TIEMCO)
TIPEET: VARIVAS SuperTippet 6X 2ft(MORIS)

 4番の釣り場へ向かい、川へ下りていきます。今回はウェーディングシューズを工夫しました。これまで土の坂道を降りる時に怖い思いをすることが多かったので、ソールをラバーのラジアルソールで入渓し、川岸の石に腰掛けてフェルトソールに交換します。昨年から使っているコーカースのウェーディングシューズならではの使い方が便利です。

水が多いめかな?
渓に入りました

 川に入ると水が多い気がします。最初に大き目のエルクヘアカディスを結んで、しばらく釣り上がるも釣れません。辺りを見回しても虫が出ていないようです。小さめのフライに替えても、魚は出てきません。

 歩いているうちに、対岸の岩の下にあれ、大きいんじゃない?と思わず声が出るような魚影が見えました。フライを16番くらいのパラシュートに結び替えて投げると、岩に当たって魚の目の前にフワリと着水しました。理想的なアプローチだなと思っていたら、魚がスッと上がってパクッと食いました。
 いや、食ったんです。確かに見たし、間違いないし、夢じゃない。でも掛かった感触は伝わらず、スッポ抜けてしまいました。なんで~!

 さらに遡っていくと、大きな反転流がありました。偏光サングラスで覗き込むと、深みに何匹かの魚影を見つけました。シメシメと川の上流側へ迂回し、反転流に乗せるように狙うと、ピチャッ!と出たのに、またスッポ抜けでした。なぜ…?

他にも何匹かいました
反転流の中に浮かぶ魚

 今度は、流心の深くえぐれている淵に定位している魚を2匹見つけました。とても水面まで出てくる様子はないので、ティペットにインジケーターを通し、ショットを打ってフェザントテールニンフを流します。
 アタリはどんな感じで出るのかな…?と思ってピックアップしようとすると魚が掛かっています。慌ててラインを手繰るもあっという間に外れてバラシ。これを2匹続けてしまいました。アタリが判らないから、ちゃんとフッキングできていないんですよね。とほほい。

 ドライフライに戻して遡っていきますが、ブラインドで小さいのが一回出てきました。だけど、またバラシ。え~?今日は釣れない日なの?
 結局、一匹も釣り上げることができないまま、4番の最上流にある堰堤までやってきました。

ここまで来ちゃった
4番のエリアの最上流部から下流側へ

デカいな~
堰堤です

 13時を過ぎ、4番以外の釣り場に入ってよい時間帯となりました。堰堤を巻くハシゴを上ると道路へ出る入退渓路になっていました。道路に出てからどうしようか?そろそろ上がってしまおうか?と弱気がチラリとよぎります。
 道路から堰堤の上を覗いてみると、浅い緩やかな流れの上に瀬尻があって、窪みになっている場所はいかにも魚が付いていそうです。踏み締められた歩き易そうなスロープが目に入り、堰堤の上流3番の釣り場に入る道になっていることに気が付いて、もうちょっと粘ってみるかと再び川に入ります。

オスの鹿だそうで
目印なのかしら?何かの骨がありました

ずばり居るでしょ
こんな流れでした

 ここは絶対に居るだろう?と思って、しばらく待つと魚影が見えました。しかし水面の虫にライズしていません。少しドライフライを流すも、まるで反応なし。しばらく様子を見ていると、水面下をクルージングしているので、ウェットフライを流し込むか?と結び替えると、パチャッとライズし始めました。

 慌ててドライフライに結び替え、流してみると、パクッと食いました。これは大きいかも?と思った瞬間、バラしてしまいました。もぉ~!今日はどないなっとんねん~!

 このままでは帰れない、と同じ場所でライズが再開するのを待ちます。小さい虫を食べているみたいなので20番くらいのミッジを結んで、魚の姿が見えたところへ投げてみます。
 スーッと流れ始めたところへ、深いところからまっすぐ浮き上がってきて、フライをパクッと咥えました。すかさずアワせると、しっかりハリ掛かりしたようで、頭を振って抵抗します。

 今度こそ、と慎重に寄せると、小さいネットに収まりそうにないサイズです。やった!

キター!
デカいよ、これ

釣れてよかった
おおきに、とリリース

尺一寸あるかも?
おおよそですけど、尺は確実

 これほど大きいヤマメを釣ったのは初めてです。これで気持ちよく帰れるワイと終了としました。ストマックを調べれば良かったな…と後から気づいたほど、浮かれて帰路に付きました。

 車に戻ってきて後片付けを済ませたら、14時半頃?になっていました。せっかくの機会ですから、下流にあるしおじの湯へ行ってお風呂に入ります。

良いお風呂でした
しおじの湯です

 さっぱりしたところでお昼ゴハンといきたいところですが、しおじの湯でのお昼の営業は14時までだったので、上野村ふれあい館へ戻ります。漁協の受付で駐車承認証を返して、遅い昼ゴハンにイノブタキーマカレーを頂きます。

ごちそうさまでした
イノブタキーマカレー

 お腹も膨れて、余裕の早あがりとなったので、さる事情から富岡市役所、磯部駅に寄り道してお土産に磯部せんべいを購入しました。続いて吉井町の観音山公園に寄った後、上信越道吉井ICから関越道を走ります。
 途中の高坂SAで休憩すると魅力的なお土産が。

**
桔梗信玄餅アイス吟造り さくらです

こんなものが
カントリーマアムの桔梗信玄餅味です

ごちそうさまでした
晩ゴハンは毛呂豚の柚子塩丼をいただきました

 充分なお土産を調達して、無事帰宅しました。

 翌日、Facebookに写真をアップしたところ、ナイスサイズですね。今年のツキは全て使い果たしましたね。とのコメントを頂きました。いえいえ、同サイズをスッポ抜けとバラしてますからねー。運じゃないっすよ。釣り場のポテンシャルですよ(^_^)と返したのですが、ちょっと補足を。

 渓流でヤマメの魚体サイズは選べない、尺が釣れるかどうかは運次第というのが一般的な認識だと思います。コメントをくれた人もキャリアのあるフライフィッシャーですから、特段気にしていなかったと思うのです。

 ふと考えました。尺ヤマメを釣るのに最も必要なコトは何だろう?それは川に尺ヤマメが居るコトです。居ないものは釣れないからコレは絶対です。

 ヤマメが大きく成長する前に釣られて持ち帰られてしまうと大物って釣れません。本谷はキャッチ&リリースなので、釣られた魚は川に戻されます。よって川に残って大きくなる可能性があがるんですよね。
 そしてその個体数が増えれば、当然釣れる確率は上がります。今回、尺?と思われる魚に3回遭遇し、最初スッポ抜け、2回目バラし、3回目でようやく釣れたので、とても腕で釣ったなどとは言えません。3回も巡り遭うことが幸運だという意見もありましょうが、運だけでは3回も続かないと思うんですよ。

 魚が川にたくさん残る釣り場だから、丹念に歩けば大きくなった魚に容易に出会えると評価すべきだと思います。見つけるのは簡単、釣られて残されて賢く難しくなった魚を釣るのは困難との意見もありましょうが、大事なトコロだから二度言います。居ない魚は釣れないのです。絶対に。

 運次第ではなくて腕次第。腕が無ければ天気でもなんでも味方に付けろ、台風前日の雨ならどうだ…?(笑)。こうした思惑が上手くいくことの方が稀だと思いますが、デカい魚に出会えるかどうかは運次第、で済まされる釣り場よりも、出会う機会だけでも転がって来る釣り場の方が面白くないですか?

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