千葉・飯岡の清勝丸へ
職場の釣り部の活動で、夏の半夜メバル釣りが恒例行事となっているのですが、今年は度重なる台風の襲来で2度も流れてしまいました。結局シーズンを過ぎてしまい、ヒラメ釣りでリベンジしましょうと幹事からお誘いを受けたので、千葉県飯岡の清勝丸へ行ってきました。
1時に自宅を出発し、途中で幹事を拾って、4時前に飯岡港へ着きました。この港は、他の船宿でもそうなんですが、出船が早くて辛いんですよね。昔、僕が大学生だった四半世紀前からマニアが集う港、飯岡との評されるのは、こんなところにも原因があると思ってます。
総勢4人が集合し、左舷の胴の間に並んで釣り座を構えました。
出船前です
真っ暗な中、船は出港し、沖へ走ります。多分40分くらい走ったんじゃないかと思います。辺りが明るくなる頃、銚子の南沖?と思われるポイントにやってきて、釣り開始です。
こんな感じ
今回も宿の貸竿を利用しました。船宿お勧めの仕掛けはハヤブサの固定式胴付き仕掛けで、オモリは80号からスタートです。
ヒラメ釣りって大体朝イチの一投目が最大のチャンスなんですが、周りでも早速釣れ始めました。おっとり刀の僕も早速小さめのイワシを付けて、オモリを底から少し切るようにして待つと、ブルブルと竿先が震え出します。
ググっと強い引き込みが来るまで我慢我慢…と様子を見ると、イワシが小さめだったせいか、割と早めに引き込まれて、よーし!と巻き上げると、初物が釣れました。幸先良好です。
お隣の先輩が一投目で釣れるって大丈夫かな?尻すぼみにならないかな?とにこやかに心配されています。結構スミ1って多いですよ?と半ば脅すように返事しましたが、本当に朝の一投目だけ…ってのがよくあるので、あまり期待を持たない方がいいのがヒラメ釣りだと個人的には思っています。
この日は幸いにして後が続いてくれました。二投目は大きいイワシを付けて流したら、なかなかアタリが出ないで弱ってしまったので、三匹目のイワシを小さめにしたら程なく二枚目が釣れました。
魚の全長はおろか、桶の直径すらちゃんと測らなかったのですが、なんとか30cmは超えているかな?といったサイズです。
続けて小さめのイワシを付けて投入すると、3枚目は絶対30cm未満でしょ?という一回り小さいヒラメが釣れたので、これは写真も撮らずにリリースしました。
船は左右交互に潮の当たる向きを入れ替えて流します。糸が前へ出ていく流し方の場合はなかなか釣れないことも少なくないのですが、この日は意外にアタリが出ました。ご機嫌の良いヒラメがたくさん居たようです。
ところが次第に潮の流れが速くなり、オモリを100号に替えてもなかなか底が取れない状況になってきました。船長は少し流しますねとアナウンスされてましたが、時折サイドスラスターを使ったり、少し行き足を付けたり、と潮がの速い状況でもこまめに操船して釣り易いように工夫されているのが分かりました。
潮が速くなってしまったので、船長が場所を移動したところ、どうにか釣り易くなりました。するとまたもやアタリが出たので、じっくり食い込ませると、無事ハリ掛かりしたようです。ワクワクしながら上げてみると、待望のお持ち帰り確定サイズでした。
おっきいの来ました
続けてエサのイワシを落とすと程なくアタリが出て、小さいながらもなんと5枚目をゲットです。こんなに頻繁にアタリが出るヒラメ釣りは初めてです。
5枚目は珍しく自撮り
こうなると気持ちに余裕が出てきて自撮りなんかしちゃったりして。ゆっくりゴハンを食べたりしながら沖アガリのお昼が近づいてきます。最後は置き竿にしていたら、穂先がグイグイ引き込まれるアタリが出ました。慌てて手で持って、持っていけ~。ガブッといけ~などと、端物の釣りを堪能しました。
最後も味を占めて置き竿にしていたら、フッコが掛かりました。こちらも取り込んだのですが、暴れるフッコをクーラーに入れようとしたら、貸し竿を海に落としてしまいました。
貸竿だから、いつも自分の竿に付ける尻手ロープを掛けるリング付きベルクロを忘れたので、無しでやっていたのです。慌ててPEラインを掴んで手で手繰ると、竿が上がってきません。クラッチを切っていたので、ラインを全部手繰ってようやく引き上げることができました。手繰って足元に置いていたPEラインはぐちゃぐちゃに絡まって再生不能になってしまいました。
ここで沖アガリの時間となってしまいました。ヒラメ釣りって何かトラブルが付いて回るなぁ…とほほい。
7枚目のヒラメは後輩に進呈し、小さいヒラメはリリース。お持ち帰りのヒラメ1、サゴシ1、フッコ1を絞めて、クーラーに入れて、ホクホク顔で帰路に着きました。
帰宅したらさすがに疲れてしまって仮眠をとり、目が覚めてから改めて獲物の下拵えをしました。
この日はサワラ、フッコを三枚に卸し、ヒラメを五枚に卸して冷蔵庫に入れたところまでで力尽きてしまいました。翌日の晩ゴハンに彼女を招いて、獲物を料理しました。
晩ゴハン作りました
刺身炙りはフッコ、サゴシ、ヒラメの3種盛りです。色んな魚が釣れた時だけできる贅沢な食べ比べです。
刺身炙り3種盛り
ここではサゴシが一番旨かったです。フッコ、ヒラメはまだまだ旨みが出ていない感じがしました。
フッコの清蒸(チンジョン)
清蒸(チンジョン)は前回やってみて気に入ったので、今回もやってみました。蒸し器があるとレパートリーが広がります。紹興酒が無かったのでいしるを入れたのですが、中華っぽさがもの足りない気がして、ちょっと残念。やはりまだ熟成が足りなくて、クセが強く、味がちょっと荒い感じがしました。
サゴシの焼き物、塩と味噌
翌日に食べるならやはりサゴシ、の結論に至った一皿でした。やはり焼き物がとても合う魚ですね。これだけ作ると、二人で食べても食べきれませんでした。
翌3日(月)は仕事帰りにスーパーに寄って、寿司飯を買ってきました。最近じゃこんなの売ってるんですね~。
これに昨夜の刺身炙り3種を使って手前寿司を作りました。握ってません(笑)乗せただけです。トーチでもうちょっと炙ってみました。
炙りの手前寿司
これは旨かったです。特にフッコが良くなってました。昨夜より旨みが増して、随分株を上げました。他のメニューは昨夜と同じ。残り物を食べた、といったところです。
4日(火)はヒラメの昆布締めとフッコの腹身を塩胡椒で焼きました。
昆布締めは、いよいよ熟成が進んで、旨みバッチリのタイミングでした。やっぱりヒラメは昆布締めに限る!と言い切ってしまいたいくらい。さすが定番の料理と呼ばれるだけのことはありますね。
昆布締めです
フッコの腹身は塩胡椒だけとシンプルですが、これも美味しかったです。フッコも日を置いた方が熟成されて良いですねぇ。
フッコの腹身を塩胡椒で焼きました
5日(水)はヒラメをムニエルにしてみました。
ヒラメのムニエルです
ヒラメの洋食メニューの定番ムニエルですが、これはイマイチでした。オリーブオイルをひいて、バターを落として、小麦粉をはたいて、少し揚げるくらいの感じで焼く、いわゆるド定番のやり方ですが、魚が淡泊なせいか旨みを感じられず、調理方法に負けてしまいました。もうちょっとクセのある魚の方が良い料理ですね。
7日(金)にはヒラメの昆布締めと胡麻豆乳鍋にしました。
昆布締めはまさに円熟期とも言える、昆布の風味と旨みがぎゅーっと詰まった逸品でございました。それだけに胡麻豆乳鍋はちょっと残念な感じ。ヒラメの旨みが消えてしまった感がありました。やはりクセのある調味料の前では良さが霞んでしまいます。
9日(日)には冷凍しておいたサゴシを彼女が料理してくれました。フライパンで焼いたところへ舞茸たっぷりの餡を掛けました。
サゴシの焼き物、舞茸餡掛け
これは彼女がレシピを発見した時から絶対美味しいと信じてたと言い切っただけあって、とても美味しく作ってくれました。付け合わせにカブとほうれん草を添えてくれたのも良かったです。ご馳走様でした。
12日、最後に残ったヒラメのサクを切って、しゃぶしゃぶにしました。もう傷んでいるかしら…?と心配したのですが、全然大丈夫でした。
ヒラメのしゃぶしゃぶ
昆布をひいて出汁をとって、しゃぶしゃぶってやると、ヒラメと昆布の相性の良さが良く分かりました。9日の茹でたほうれん草を入れてみたら、これが昆布出汁を吸いまくって、吃驚しました。
とても旨いので、慌てて赤霧島を出したとさ(笑)
望外の釣果に恵まれて、海の幸を堪能しました。あ~日本人で良かった(笑)。こういう愉しみがあるから、また行ってきてね、と言ってくれるし、僕もまた行こう、と思うのですヨ。
Copyright (C) びぃ,2018-12-29,All-Rights Reserved.