ホーム整備日誌

冬場のバッテリー対策

補充電を考える

発端

 2020年1月3日、遂に恐れていた事態が発生しました。
 キャブレターを使ったバイクは寒い冬、エンジンの始動が悪くなります。もちろんチョークレバーを引いて始動を試みますが、なかなか掛からないものです。そして何度もセルモーターを回すうちに、バッテリーの電気が少なくなって、いよいよエンジンが掛からなくなりました。こうなるとバッテリーを充電しなければなりません。

機嫌直してくれよぉ(T_T)
押し掛けまで試したんですけどねぇ

 充電のためにはバッテリーを外さなければならないのですが、プロでも面倒と言う程ややこしいレイアウトだそうです。自分で外して充電するのは厄介ですし、充電器はディープサイクルバッテリー(船舶)用しか持っていません。結局、2020年1月13日(月・祝)、チューリッヒ保険のレッカーサービスを利用して、ページワン春日部へ入庫することにしました。

出発できず
ここでストップ

 バッテリーへの充電を依頼する際に、併せてバッテリーテンダーの導入を相談しました。これはあらかじめ車体バッテリーに付けた充電ケーブルに繋ぐことで、家庭用コンセントから補充電できる機械です。実のところ、僕が購入する前(試乗車だった頃)に充電ケーブルがついていて、サービスでお付けしときましょうか?と言われたのですが、充電器そのものを持って無かったので、外してお店に返納してから納車してもらった経緯があります。
 その時は、ガレージに電源コンセントの設備が無いのでバッテリーテンダーは使えないと判断したのですが、エンジン始動にしくじる度にレッカー要請では面倒でやってられません。せめて自分で補充電して翌日にはエンジン始動に再挑戦できるようにしたいと思ったのです。
 相談すると在庫ありますよとの返事で、バッテリー充電の際に合わせて取り付け作業をやってもらえることになりました。

 ちなみに…2020年の新車バイクにあっては、キャブレターは絶滅寸前の機構で、ほとんどがフューエルインジェクション(FI)になっています。これはガソリンと空気を混ぜる混合気の調整をコンピュータで制御します。従って混合気を濃くするチョークレバーは存在せず、いくら寒くったってコンピュータが一発でエンジンを掛けてくれるので、電気が無くなるまで何度もセルモーターを回すことはないのです。あぁ羨ましい。

 キャブレターに恨み事を言っても仕方がないので、バッテリーテンダーの導入へ向けて構想を練ります。電源コンセントの無いガレージで補充電をするには、電気を供給する方法の確保が必須です。ここで閃いたのが、キャンプ用ポータブル電源の活用です。近年、バッテリーは飛躍的な技術革新のおかげで、大容量化・軽量化・低価格化が進んでいます。これをガレージに置いて、電源コンセントをブッ挿して一晩経てば、もうバッテリーはビンビンだぜ!ってなるはずです。

レッカー

 加入している任意保険はチューリッヒです。レッカーロードサービスの距離が長いから選んだようなものなので、ここで活用しない手はありません。1月13日(月・祝)の10時にガレージ前まで来てもらうよう手配をしました。
 朝10時、バイクを出庫し、レッカー車に積載して貰って、いざページワン春日部へ。

ドナドナ
レッカーで運ばれます

 11時頃到着し、充電とバッテリーテンダーの取り付けを依頼します。

これが
バッテリーテンダーです

 ハーレー純正のバックアップテンダーは16,356円。アマゾンで調べた汎用のバッテリーテンダー800と比べると約3倍の価格ですが、ページワン春日部で購入すると取り付け工賃をサービスしてくれるのでお任せしちゃいました。結局、支払総額は安い機械+他店への持ち込み工賃で比較しないと正確じゃないし、相談に乗ってくれるお店を無下にしちゃイカンでしょ。

やったー!
無事、復調!

 お店の急速充電器で2時間半ほど充電したら、セルモーターは元気よく回るようになり、無事帰ることができました。

やれやれ
押したり引いたりを合わせて、帰り道は33.9kmでした

ポータブル電源

 キャンプ用ポータブル電源を調達します。
 バッテリーテンダーはバイク用バッテリーの電圧12V(ボルト)、電流0.8A(アンペア)で充電しますので、12×0.8=9.6W(ワット)の仕事量となります。通常10~15時間ほど掛けて満充電にするらしいので、10時間で満充電になるならバッテリーの容量は9.6W×10時間で96Wh、15時間なら144Whとおおよその計算ができます。

 単純に満充電になるまでバッテリーテンダーに電気を供給できるポータブル電源であればよいので、96~144Whの容量を選べば良いのですが、ポータブル電源から家庭用100Vで出力し、それを受けたバッテリーテンダーがバイク用12Vに変換するので、絶対にロスが出るはずなので、少し大きめを選ぶのが無難でしょう。
 とはいえ、バイクのバッテリーが完全に放電してしまっているとも考えがたいし、一回で満充電にならなかったら二回やればいいという発想も無くはない(笑)ので、ロス分はあまり考えずにMAX150Whあれば充分?と考えます。

 あれこれ探した結果、車キャンプで使いたいな…という欲が出てしまい(笑)、純正弦波のモデルにしてしまいました。バッテリー充電だけなら純正弦波で無くても大丈夫だと思うのですが、モーターや複雑な回路を使った家電品も使えるものにしたかったのです。
 決めたのは、Yahooショッピングのドラゴンアタックヤフー店で見つけたasknutの220Wh/60000mAhのモデル。11,520円。送料別1,200円で計12,720円でした。
 15日に発注したら17日には届きました。

こりゃ小さい!
ポータブル電源です。軽い!

 バッテリーテンダーはガレージにて保管します。ポータブル電源は、他に車で出掛けるキャンプとか非常時用の電源としての出番が考えられますので、自宅に置いておきます。すぐに使えて、常に充電できるところで保管しないと意味がありません。
 エンジン始動にしくじって出発できなかったらバイクをガレージに戻し、肩を落として帰宅したら、泣きながらポータブル電源を持って行って接続する、という段取りですね。

 基本的にバイクの補充電はしないで済んだらそれでいいんです。実際、購入してから約2年間はやる必要が無かったのですから。冬の寒い時にご機嫌が悪かった(扱いが粗雑だった)場合のバックアップとして機能すれば御の字です。
 むしろ、パジェロで使っていなかった電源システム(重いディープサイクルバッテリーを使った17年前のもの)の代替にならないかな…?なんて思ってます。

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