実はバス用ベイトロッドが初めてのお相手でした
Bamboo 2pcs 6'0" : Dowluck
Revolver #411 (olive) : B.P.Bait
フライフィッシングに関する情報に触れていくと、イヤでも目に入ってくるのがバンブーロッド(竹竿)です。もちろんイヤでも何でもなくて、かなり好きです。興味深々です。(^^;)
しかし道具に拘る人間が多く、ハマる度合いが深いのもまた事実です。フライの何たるかの一端に触れる前にバンブーロッドにハマるようでは身が持ちません。
しかしバンブーロッドへの興味がどんどん膨らんでいるのも事実で、どんな竿なんだろう?興味ある素材だなぁと注目していたのであります。
そんな中、道楽のビデオvol.1で山根氏が使っていたPhillipsonのバンブーベイトロッドをベースに、道楽が国内のフライロッドビルダーに依頼して作り販売するらしい、との話を聞きました。
ほう。機会があれば使ってみたいねぇと思っていた頃、ヤフオクでこのバンブーベイトロッドが出品されており、飛びついて買ってしまいました。2000年の11月のことでした。
落札価格は40,000円でしたが、新品定価は88,000円と聞きました。半額以下の値段でバンブーロッドを使うことができるなら、これはお買い得だと思ったのでした。
送られてきた竿を見ると、若干右方向への曲がりはあるものの、使用するには問題無いレベルでした。バンブーで曲がりが出るというのはよく聞く話ですしね。
細部の作りはいいです。綺麗に作ってあると思います。質感があってなかなかいい雰囲気だと気に入りました。
フェルールは、下のオス側に一段細い段差があるステップダウンタイプです。最も入ってココまでなんだな…ってのが分かる形ですね。メーカーは分かりません。ビルダーの自製かもしれません。
抜け止めのピンは見当たりません。ラッピングはシンプルに黒です。繋いだ感じはややキツめでしっかり入ってきっちり固定されます。抜くときにはピッ!と音がして、精度の良さを感じます。
バットガイド(一番リール寄りのガイド)を留めているラッピングスレッドはシルクでしょうか。薄い茶色で透けて見えます。生成りなんですかね?薄く着色してるんですかね?
縁のトリムラップは黒。薄いコーティングが昔ながらのバンブーロッドのバーニッシュです。使っているうちにバーニッシュにヒビができてしまいました。
ガイドも昔ながらのハードガイドでリングは使われていません。PEラインは糸溝が付きやすいので、ちょっと使いにくいです。
トップガイドもリングのないハードガイドです。スレッドの色は淡いオレンジ?黄色?バットガイドと比べると明らかに違う透けない糸を使っています。縁のトリムは黒のスレッドです。
ハンドル部
リールシートはスピニングロッドと変わらないトリガーの無いストレートです。グリップはコルクで、フォワードが先すぼみ、エンド(メイン)グリップはくびれのある形です。
人差し指・中指の下の膨らみを当てて握る上部分は太く、手刀の下内側(重いものを押す時に当てる所)が当たる下部分は細くなっているのは、この手のグリップのセオリー通りです。
リールシートは木製です。色合いからしてメープル(カエデ)ではないでしょうか。表面にある丸い玉のような模様(杢)はバーズアイ(鳥の目)と言われて装飾として人気があり、もちろんリールシートにも好んで使われます。良い材だなと感じました。
金具はエンド(メイン)グリップの中にリールの足を差し込んで入れ、上からスクリューリングが降りてくるダウンロック・タイプです。製作に手間は掛かりますが、掌の中にリールを包み込むベイトリールには必須の仕様です。エンドグリップを握る手からリールが離れると使いにくいですから。
ロッドエンドのプレート
ロッドエンドのプレート(石突)はツルンと磨きのかかった曲面板。飾りの無い実用的なタイプですね。
ワインディングチェック
ワインディングチェックは緩やかな段差の付いたタイプです。フックキーパーはありません。
ここのスレッドもトップガイドと同じように透けていないオレンジ?のスレッドです。トリムも同じ黒でしょうか。
実際に使うとなると、さてリールをどうしようかと考えました。道楽のビデオの中では山根氏はAmbassaduer2500C(ABU)を使っていました。当初はカルカッタ50XT(シマノ)がいいかな?とも思ったのですが、現代の技術を活かして蘇った過去の名品という道楽のポリシーを考えると、他にいいリールがありそうな気がしてきました。
白羽の矢を立てたのは、B.P.Baitのリボルバー#411です。現代の技術を活かして、クラシカルな機構であるダイレクトリールを甦らせたもので、ボールベアリングを4個も搭載してなお、投げるとハンドルがクルクル回る(スプールをフリーにしない)機構に拘った異色のリールです。コンビを組む相手としては悪くないのでは?と思ったのでした。
B.P.Baitは目黒にあるブラックバスのトップウォーター専門店バスポンドの竿、リール、ルアーなどのオリジナルブランドです。
最寄り駅は東急目黒線の武蔵小山駅です。実はワタシ、1996年夏から1998年3月の1年半、武蔵小山に住んでいたのです。それもひとえにギル武蔵小山店(2016年8月末、駅前再開発により閉店)とバスポンドがあったから、武蔵小山に住もうと決めたのです。
このリールは2002年12月発売で、その頃、私は既に武蔵小山から離れていました。風の噂でリボルバー#411の初期ロットで出たウィークポイントを対策した2期ロットが出始めたらしいと聞き、久しぶりに店舗を訪れて、このリールを買いました。多分2004年3月に店舗が移転する直前のことだったと思います。販売価格は28,000円でした。
革のリールケースが付属しています
さてはて、このタックルを使ってみた感想ですが、まだ1匹も釣ってないのではっきりとしたことが言えません。
この竿を買った後仕事が忙しくなってしまい、バス釣り自体にあまり行けなかったのと、そのためもともと悪い腕前がさらに悪くなってしまったのが原因です。
ルアーを投げたところでは、なかなか使える竿になっています。僕は普段1ozクラスはほとんど投げないので、常用する1/2~5/8ozくらいでは特に不安を感じることもありません。
ゆったり振りかぶって、竿のしなりを使ってぼよよんと投げると、気持ちよく飛んでいきます。
素材としてはやっぱり低反発です。竿をあおると一瞬遅れて戻ってくる感じですので、グラスと変わりなく泳がせることができます。
やはりペンシルベイトを泳がせるのに気持ちいい素材なんですね。
大きな問題点が一つあります。それはスプールの糸噛みです。現代のリールでは8lbナイロンラインでも糸噛みすることはほぼありませんが、このリールでは16lbラインでもスプールの隙間にスポッ!と入って糸噛みしてしまうのです。
制作者である松井氏はPEの40lbとか60lbのラインを使うことを念頭に置いてデザインした(B.P.baitのPEラインは40,50,60lbの3種のラインナップ)と思うのですが、そんな強い糸だとガイドを弾き飛ばし、竿をブチ折るのに充分なパワーを持っています。
はっきり言えばオーバースペックなんですね。できれば竿が折れる前に糸が切れて欲しいんです。B.P.Baitの竿はソリッドグラスだから、100lbラインでも折れないでしょうけど(苦笑)。
シルクラインを使えないかな?と思い当たったのですが、フライラインなら若干の情報があるのですが、ルアー用レベルラインとなるとなかなか厳しいです。
フライ用レベルラインの細いものが使えないかな?とは思ったものの、径も分かりませんし、入手できるか分かりません。6号以上の太さがあって、強度は8lbくらいの糸って無いかなぁ?と思案していました。
そんなことを(移転後の)バスポンドで松井さんに話していると、そんな風に考えられる人は多分釣りが上手くなるよと褒めて(*^o^*)頂きながら、こういうのがあるよ、とナイロン製のブレイデッドライン(編み糸)を取り出してくれました。
アメリカのクラシックタックルで、デビルズリバーという商品名です。直訳すると悪魔の川。何て怪しげなんでしょう(苦笑)。釣り糸にそんな厨二病っぽいセンスを炸裂させなくても…ねぇ。
強さは15lb、長さは50yd(約45m)です。よし!買って試してみよう!とリールに巻いてみました。
太さはPEラインの6号と同じくらいです。結び直すたびに糸が短くなっては替えが無いので、16lbナイロンモノフィラメントラインを50cmほどリーダーに繋いでスナップを結んでいます。
使ってみると、次第に水に沈んでくることが分かりました。ん~、シルクラインっぽい(苦笑)。ですのでフロータントを塗って使っています。こういう点でもPEラインの水に浮く特性を改めて実感するとは…。
これでスプールへの糸噛みは無くなり快適になったのですが、糸が太くなった分、ルアーの飛距離が著しく短くなりました。ますますもって釣れません(T_T)。
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