トップモノ語り

和竿に手を出してしまいました

掘り出し物を見つけました
ハゼ中通し竿9尺5寸 : 竿昭作

竿昭作ハゼ中通し竿9尺5寸です

 あれは2011年12月15日でした。職場近くのタックルベリー神田南口店へフラリと立ち寄った際に、中通しハゼ和竿を発見しました。
 見ると川口の和竿師の竿昭作の焼印が入っているではありませんか。アトリエの兄弟子エノさんのお師匠さまで、二代はシイラ釣りをご一緒したご縁。こんなところで邂逅ですか…としげしげと眺めると、口巻きが虫食い塗りのいかにも手の込んだ誂えです。
 これは安くない仕事だぞ…と思いながら値札をみると、7,350円とあります。これは世に言う掘り出し物?とサラッと写メを撮ってその場を立ち去り、エノさんに買いですかね?と相談メールを送りました。

ピントがイマイチ
店で撮っちゃう悪いヤツ(笑)

 返事は継いで変な音がしないようなら買いとのこと。中通しハゼ竿となれば船からのハゼ釣り。そんなのやったコトのない釣りだしなぁ…と一晩思い悩みましたが、結局翌16日に購入してしまいました。この塗師仕事を眺めるだけでも一杯呑めるな…と惚れ込んでしまったのでした(笑)。

 ちょうどこの店ではキャンペーン中で、購入後の抽選で4,000円の割引券が当たりました。この店でしか使えませんが、さらにお得になっちゃう?
 年が明けた1月20日に中通しワイヤー(竿中とおる君0.2mm)、小型竿掛け(SUPER受太郎)、リリアン、ピンオンリールを割引券で購入しました。中通し竿ならワイヤーは必需品ですし、糸巻きの付いた竿なら手で糸を手繰る間にちょいと置いておく竿掛けも必要だろうと買い揃えたら、あらら随分お得になっちゃった。

ラッキー!
結局これも合わせて7,350円。お得でしょ?

 早速エノさんに見てもらうと先代の手だね。使っている竹が二代と違う。良い物だよ。お買い得だったね。との見立てでした。こうした関係者(笑)がいれば、メンテナンスに出すべきタイミングなども分かるし、使い方の注意点などでも心強いので、購入の後押しになった、というのもあります。

 この竿、購入した時には黒染めの道糸が既に竿に通してありました。中通し竿の保管時に、糸はどうするのか?と考えると、通したままにしておく、というのが一番分かり易いです。とはいえ、時期は真冬。当分出番はありません。和竿は竹ですから、長期保管ともなれば、口栓をして、口割れ等に備えたいものです。

 なにぶん中古で購入したものですから口栓がありません。エノさんに相談すると、へらぶな竿と同様に溝を切っておいて、糸を通したまま栓をする、とのこと。そこでアトリエで口栓を作っちゃおう、と持ち込みました。

 アトリエで旋盤をお借りして削ろうと思ったら、先生のPCが不調とのこと。ネットワークの設定など不具合の修正をしているうちに、削って頂きました。ワーイ。ありがとうございます。

良材使って頂きました
フル先生作、カリンの口栓

 中心に穴を開けてあって、湿気が抜けるようになっています。中通し竿は糸をつたって竿の中に水が入りますから嬉しい配慮です。もちろん糸を通したまま口栓ができるよう、脇に糸通し用の溝が切ってあります。竿の付属品である口栓に、贅沢にもカリンの瘤材を使っちゃう。まさにオーバースペックとさえ言えるORKクオリティですね。

口塗りです
これが一目惚れの虫食い塗り

 はい。これが一杯呑めちゃうと思った虫食い塗りです。これを自分でやろうと思ったらどれだけの手間が掛かるんだろう…と気が遠くなります。これにカリンの口栓を合わせると…。

うわー!
こうなります

ここにも虫食い塗り
糸巻き部分です

 写真がイマイチなので伝わっていないかも知れません。和のゴージャスって感じで結構スゴいことになってます(笑)。これ使うの勿体無いかも…。

 さりとて飾り竿には用は無い!を標榜するワタクシ。使ってみたいとウズウズしておりました。
 2012年シーズンはハゼ釣りに行きたいと思いつつ、予定があわず機会に恵まれませんでした。2013年こそは…と情報収集に勤しみ、いざ釣行!と思った際に気が付きました。竿袋が無い…。購入した際には竿袋もありませんでした。こちらも作ろうかな?と思っているうちに月日は流れてしまっていたのです(笑)。

 手持ちの竿袋で間に合わせるか…と思っていた矢先、2013年9月30日、椎の木湖釣行の帰りにフラリと立ち寄ったキャスティング岩槻インター店でキュートな竿袋を発見したので購入してしまいました。

So cute!
ネコの柄なんです

 竿袋を買うまでちゃんと長さを測っていませんでした。どうやら9尺5寸あります。こういう場合9尺って言うのかな?10尺かな?ちゃんと9尺5寸って言った方がいいのかな?とりあえず、竿袋には少し余裕をもって入れることができました。

 さて、これで準備は整いました。へらぶな竿では和竿を使っていますが、いわゆる江戸前の小物釣りの竿は始めてです。この世界にハマると大変なコトが待っていそうな気がします(笑)が、ハゼ釣りを堪能してみたいと思います。

Copyright (C) びぃ,2013-10-09,All-Rights Reserved.