北の果てでの研修の合間のささやかな楽しみ
1998年9月1日から18日まで仕事の研修で北海道根室支庁の野付地区にいたのですが、お仕事の合間を見て、9月12日に標津町の忠類川に行ってきました。
合間に釣りに行けないかな~と狙っていて、事前に申し込みだけはしていたのです。幸いなことにチャンスが訪れたので、人が多いことを覚悟しつつも、土曜日に行ってきました。
一番下流側のルアー・フライ専用エリアに行ってみました。ウワサには聞いていたのですが、川にゾロゾロ人が並んでいました。
その人込みの中を上流へと歩いていき、フライの人の方が多いところに入りました。そこは本流と支流を分ける岬(?)の突端から立ち込む、なかなかと思える場所でした。
各種雑誌で予習していったのですが、ダウンクロスに投げてメンディングし流れを横切るようにスイングさせるウェットの釣りは始めての経験でした。
ラインは、減水していたのでこれくらいでちょうど良かったです。増水したときのことを考えると、もうちょっと速く沈むのがもう1本あるといいだろう、と思いました。
フライは、ラインで沈めるハラだったので、ノーウェイトばっかり巻いて持っていきましたが、やっぱりちょいウェイテッドもあるといいと思いました。
この釣りをやってみたところ、水の中でどのように流れているかのイメージが掴めなかったのですが、ルアー的な釣り方だなぁ、というのが感想です。
シロザケやカラフトマスは食性でフライやルアーを食ってるワケじゃなくって、反射とか威嚇で食ってると言われます。マッチ・ザ・ハッチの楽しみが無いんですよね。
雑誌の記事や現場の釣り人に聞いても「赤や紫でボワッしてりゃパターン云々は問わないようだ」という意見が多かったです。
サケを誘う機能があればいいというのは、逆に言えば自由度が高いわけで、「どうや!こんなん食ったらオモロいでぇ」っていうようなフライを使う楽しみ方ができるってことですね。
アトランティックサーモン・フライが何故あんなにキレイで複雑で、それでトラディショナルになっているのか、少し解ったような気がしました。
サケを釣るだけなら今回準備したようにゾンカー一本だけでもいいんでしょうね。パターンを絞って、ウェイトのバリエーション増やして、どこでも対応できるようにすると一番効率が良いと思いました。
でも1匹釣った後、2匹目を狙う時にどう感じるでしょうか?
当然、道具の選択から始まって、メンディングしてフィーディングレーンを長く取るようにして、魚の目の前をフライが流れるように、ってして獲る面白さはあります。戦術と技術の粋ですね。
でも僕はそこでやっぱりスパイスが欲しくなっちゃったんです。
それはゾンカーがダメってんじゃなくて、どうでもいいような(思い入れの無い)フライなら興味は半減するってことで、トラディショナルな雰囲気やオリジナルなアイディアも追加していきたいってことです。
多分に独り善がりの趣味なんだけど、そんな釣りだなぁ、って思いました。
そんな訳で釣果は約50cmのカラフトマス1尾です。
限りなくマグレに近い1本
大層なことを言いましたが(^^;)、実は1尾釣ってやめたワケじゃなくて「やっぱシロザケ釣りたい!」ってかなり粘ったんです。
しかし何故ゾンカーなんだろう?と少し醒めてしまったのは事実です。(これはこれでラビットファーという素材を改めて注目するきっかけになったので良かったのですが)
でも、引きは最高!でした。
日本の川で8番のロッドをバットからひん曲げて走り回る魚ってのは、そうはいないです。コイ・レンギョ・ソウギョ・ライギョ…くらいかなぁ。僕が釣ったことがあるのはコイだけです。
でもカラフトは良かった。シロザケだったらどんなにスゴいんだろう。やっぱ一度は掛けてみたいですね。また行きたいです。大雨が降ると流れが変わるということですし。
トラディショナルなサーモンフライに自分なりのエッセンスを加えて、ヒーコラ言いながらタイイングしてみたいです。何ヶ月も前から。水中姿勢は大丈夫か?とか、このマテリアルどうだろう?とか。夏の間中そんなことを言いながら、秋を待つ、と。
それで満を持してオホーツクに行くんですね。そんなおバカな奴になっちゃうと楽しいかな?って思いました。
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