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約20年ぶりに琵琶湖で
バスを釣ってみる

思い出の場所を巡る旅 第3弾

2007-09-10

 比叡山に観光に行く機会ができ、琵琶湖の畔に宿をとると偶然にも思い出の場所を巡る旅 第3弾をすることができました。

 9月9日の晩に宿泊したのはKKRホテル琵琶湖で、JR湖西線唐崎駅から徒歩約12分の湖岸にあります。予約する時に地図を見た途端、むむっ?ここは…と思っていたのですが、いざ着いてみるとやっぱりココ来たコトある!

 実は僕が中学・高校の頃というから15~20年ほど前、ここは琵琶湖ロッジというヨットハーバー兼宿泊施設だったのです。ここで一般に貸し出していた手漕ぎボートを借りて釣りをするため、よく訪れていたのです。この施設の沖には杭が並び、ここにはブラックバスが居ついている良いポイントだったのです。懐かしいなぁ。

懐かしい
沖の杭も健在です

 思い起こせばあれは中学3年生の夏休み。その初日ですから7月21日のことでした。同級生2人とこの琵琶湖ロッジでボートを借りてブラックバスを釣りに行ったのです。
 その日は途中でにわか雨に降られて散々でした。ワームを杭に向かって投げ、ブラックバスを掛けたトコロまでは良かったのですが、杭の中に逃げ込まれて巻かれてしまったのです。
 どうにか糸を外すためボートを杭に近づけようと漕ぎ始めたら、糸に引かれた竿が水中へドボン!と水没してしまったのです。

 事態を知った同行の同級生が無事竿を釣り上げてくれたので事なきを得たのですが、お年玉を貯めて買った竿とリールがなくなってしまった…と気付いた時はそりゃあもう大ショックでした。世を儚んで出家しちゃおうかと思ったほどです(嘘)。

 他にも書ききれないほどの思い出がいっぱいある琵琶湖ロッジですが、大阪を離れてからくることはありませんでした。約20年ぶりにやってきたらこんなに綺麗なホテルになっちゃって…。ビックリしました。

 とはいえ、今回は彼女との旅行の合間の偶然の邂逅でしかないので、ボートに乗って思う存分釣りをする…というわけにはいきません。朝食前のお散歩程度の時間にサクッと琵琶湖バスにご挨拶できればヨシとしましょう。
 ということで岸からブラックバスを狙うことにします。約20年前と違うのはルアーではなく、フライで釣るところです。

 朝の5時30分頃に起き出して、KKRホテル琵琶湖の敷地を歩いてみると、それまで本当に琵琶湖ロッジ→KKRホテル琵琶湖なのか確証が無かったのですが、看板を見つけてウラが取れました。

ビンゴ!
この看板で確定でした

 そうするとこの施設の南端には流れ込みがあったはず…と記憶を頼りに歩いて行くと、やっぱりありました。

あった!
こんなに護岸で整備されてはいなかったような気がするけど…

今回の道具


 流れ込みだけに第1投はスーパーミノーもどきをティペットに結びます。流れが緩くなる辺りに投げるとチビギルくんがチュパチュパつついてきますが、どうやらフライが大き過ぎるよう…というか、魚が小さ過ぎるようです。

 チビギルに何度もつついて貰ってしばし癒された後、もう少し小さいサイズのフライにするか…とマドラーミノーを結びます。それでもなかなか魚が食いきれないのですが、ちょっと派手にパカッ!と食ってきたところをあわせるとハリに掛かったようです。

釣れた!
20cmにも満たないバスですが、一丁前に水面に出てきます

フライは刺し直しました
マドラーミノーをパックリと

 いやぁ良かった。琵琶湖でのフライでバスは初めてのことだったのですが、約20年ぶりに琵琶湖バスと再会できて良かったです。

 その後テクテク歩いて違うポイントを探しに行きます。施設を出て北に歩くと小さな公園がありました。駐車場・ベンチに続いて湖岸の砂浜が見えます。ちょうどいい場所だと公園に入っていくと見慣れぬモノが鎮座しておりました。 

コレですわ
コレがウワサのバス回収箱

 フタを空けて覗いてみると空き缶などのゴミが入ってました。まぁゴミ箱と見ればちょっとは小洒落てますかね。回収などと書いてはいますが、要はブラックバスをゴミ扱いしているわけですね。
 話すと長くなってしまいますが、人間の都合で遥々アメリカから連れて来ておいて、管理がマズかったとみるやポイ!とゴミ扱い。こんなヒドいことをやって恥とも感じない人が平気な顔して税金を使ってこんなモノを設置しているわけです。
 在来種がどうのとか旧来の漁業が云々という以前に人として、同じ生き物として、その行いはどうよ?と思うのですけどね。

 さて。砂浜に出るとそこはちょうど流れ込みで、KKR琵琶湖沖の杭がちょうど切れるあたりでした。所々に藻が水面にまで出ているところがあって、直径50cmくらいの塊(ウィードパッチ)になっています。
 沖にはウェーディングで水に入り、杭に向かってルアーを投げている人がいました。少し頭を下げると、向こうもこちらに気付いたようです。フルラインの向こう側まで立ち込んでいるので、フライを引っ掛けちゃうことはないのですが、ここって結構沖合まで浅いんだ…と身体を張って教えてくれました(笑)。

 流れ込みの沖にフォームポッパーを投げると、ここでもチビギルくん達が盛んにフライをつついてくれます。数度遊んでもらった後、マドラーミノーに結び替えてウィードパッチの脇に投げてみます。
 チュパチュパ魚がつつく中、勢い良く引き波を立ててフライに泳いで来る魚がいます。おお!ジョーズみたいやね!食ってくるかぁ?と見ているとカポッ!と派手にフライを襲い掛かりました。
 水深が浅いせいか、いきなり横に走り出してグイグイと引っ張ります。5番ロッドでも充分楽しいよ~とはしゃぎつつ、取り込んでみると25cmくらいのバスでした。

出方が良かった
元気なバスでした

 その後も少しウロウロしてみたのですが、砂浜のため浅いところが多く、あまり良いポイントがありませんでした。バックのスペースの取れるところが無く、後ろを気にしながらの釣りになってしまいました。やはりウェーダーを履いて立ち込んで、岸に向かって投げるくらいの方がフライでバスを狙う際には良い釣りができそうです。

なぜ?
湖岸から20mも離れた舗装路にいました。何でこんなトコに?

 時計をみると7時になっていました。宿の朝御飯の時間ですので道具を片付けて終了です。帰り道にはザリガニくんがはさみを振り上げてご挨拶してくれてました。
 20年もの歳月が流れて琵琶湖もブラックバスも色々とあったようですが、旅の途中、朝飯前のお散歩がてらにちょっと…なんて気軽な釣りでも、以前と変わらずやさしくお相手をしてくれました。感謝。

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