久しぶりの奥日光・湯川へ
今年こそは川でのフライフィッシングに力を入れようと毎年決意を新たにするのですが、気が付いたら禁漁を迎えるというパターンではや数年。これではイカン!と反省ばかりしています。
気候も良くなって久し振りにフライロッドを振りたくなり、ちょうど平日にお休みを頂けたので、奥日光の湯川に行ってきました。
前回湯川を訪れたのは2006年5月21日。実に2年ぶりです。もっと頻繁に行きたいのですが、川での釣りは混雑を考えると週末に行く気になりません。
ゆっくり起きたため、自宅を9時に出て、湯滝の駐車場に到着したのが11時頃でした。2年前は汗ばむ陽気の中、赤沼茶屋から青木橋の先まで歩いたので、今回は湯滝下から釣り下っていくことにします。
まずは湯滝レストハウスにて釣魚券を購入し、昼食に舞茸天そばと早めの腹拵えをします。
食事を終えて釣りの準備を整えると釣り開始は12時頃になってしまいました。湯滝レストハウス脇のゲートへ向かうと一人のフライフィッシャーがちょうど川へ入っていくところでした。
ちょうどこの辺りで前を歩いていた人が倒木の下へニンフを流している先行者に驚いて立ち止まり、それを機会に少しお話しました。水位が随分下がっているとの感想でした。二人で先行していた人が狙っていた倒木の下を覗き込むと、魚の影が見えます。
ニンフを流していた方はもうあがるよと言って川から離れていき、一緒に川に下りてきた方はもう少し先からやりますと言って先へ歩いていきました。僕はとりあえずキャストのリハビリをしたかったので、ニンフを流していた方の少し下手でフライを投げ始めます。
エルクエアカディス#16を結んで、対岸の土手沿いを流すおさらいから始めました。少しずつ投げては流し、で下流へと進んでいきます。
背後の木に引っ掛けたり、倒木に引っ掛かったり、久しぶりの川の釣りはなかなか上手くいきませんが、ゆっくりハイキング気分で下っていきます。曇るという予報が外れていい天気。少し風が強いですが木立の中では心地良い程度です。
これで魚が出てくれれば言うことはないのですが…。14時過ぎまで投げては下り、を続けていきますが、時折小さな魚が泳いでいるのを見かけるくらいで、フライには出てきません。う~んやっぱりハイキングだ。
そろそろ体力と集中力が切れてきたのでひと休み。倒木にカメラを乗せてセルフタイマーで珍しく自画撮りなどしたりします。
15時頃まで釣り下っていったのですが、次第に太陽が傾いてきたせいか、気温が下がってきました。木漏れ陽が差し込んで来なくなると途端に風が肌寒く感じてきます。標高1000mを超える高地ですので、感覚は春先のよう。手が冷たくなってきたので、湯滝の方へと戻ることにしました。
湯滝の展望台までやってくるとバスガイドさんが話し込んでいたり、外国人観光客が写真を撮っていたり。普段観光地など目もくれないのですが、記念写真を1枚撮っとくか、と。
斜面を水が流れ落ちる湯滝
ふと滝の真下を覗き込んでみると、まさに直下、滝壷で釣りをしている人が居るではありませんか。上からしばし観察してみると、インジケーターを付けてニンフを流している模様。僕が見ている間に早速1尾釣り上げていました。
ふむ、そうか。ニンフか。と何気に納得してしまいます。3時間近くドライフライを投げたのですが、魚が出てくるどころかライズする魚も居ませんでしたので、このままドライに拘ると撃沈間違い無しです。
わざわざ遠くまでやってきたことだし、1尾くらいは魚が欲しいよなぁ…と僕もニンフを付けて、魚が溜まっていそうな、やや深みのあるところを探すと、川が大きく蛇行した対岸に良さそうなポイントを発見。遊歩道に沿って川を渡って岸辺に立つと、なかなか良さそうなところです。
リーダーのテーパー部を切り出し、ティペットを繋ぎます。5Xを2ft繋いだ部分にインジケーターを付け、6Xを1ft繋いだ結び目にタングステンの粘土シンカーを付けます。フライはフェザントテイルニンフから始めました。
これまでならドライで出ないならもういいと言って帰ってしまったかも知れませんが、ワンフライコンテストの際に佐伯さんからインジケーターの釣りを教わったのでいっちょう試してみっかと思ったのでした。やっぱり教わっておくものですね…。
後ろの遊歩道には小学生達が後から後からやってきて釣れますか~?とか何が居るんですか~?とひっきりなしに聞いてきます。100人くらい通ったんじゃないかな?いちいち答えていると釣りにならないので、悪いけど無視!
釣りを始めると早々にインジケーターが不自然な流れ方をしたので、あれ?と思って竿を上げてみると、魚が身を翻してギラッ!と。あ!掛かってた!と思った途端に逃げられてしまいました。しかも2度も。う~ん…惜しいコトした…。
3度目の正直!としつこく流れの強いところと弱いところの境目を重点的に流すと、ピコッ!とインジケーターが動いた…ような気がしたので今度こそ!とあわせると、魚が掛かって猛ダッシュ!
右へ左へ元気良く暴れる魚をなだめすかして、何とかキャッチできました。良かった~!
ちょうど後ろで観光客のおじさんが見ていて(気が付かなかった)、拍手とともにお見事!のお言葉を頂きました。ちょっと見せてよと言うので、川から上がって見せていると、小学生達がわらわら寄ってきて何ていう魚ですか?とか美味しいんですか、この魚?などと質問大会になってしまいました。
キリが無いのでここのお魚は全て逃がしてあげなくちゃいけないんだよ。だからもう返してあげるねと言い聞かせてそそくさと退散します。かなり苦しい思いをさせてしまってゴメン、と川辺で水に漬けてやって、まだ元気なことを確認してから、自分用に記念撮影を1枚パチリ。
まだまだ陽が差していた場所だったのですが、17時になるといよいよ太陽が山の端に掛かって、グングン気温が下がってきました。もう1尾くらい釣れないかな?と頑張ったのですが、追加することはできず、残念ながら終了です。
店仕舞いをしていた湯滝レストハウスにアンケート用紙を提出し、記念バッジを頂きました。まだ辺りは明るいのでイブニングライズがあるかも…?とチラッと頭をよぎったのですが、寒いので根性が続きません。後片付けをして帰路につきました。
外気温は14℃になってました
帰り道には男体山がどで~んと聳えており、中禅寺湖の湖岸にはオオヤマザクラが咲いていました。
久しぶりに木立の中を歩き、川の流れの中に入り、奥日光の自然の一端に触れた気がします。釣果は自慢できるものじゃ無かったけど、ご褒美をもらえただけでも御の字です。こういうのがあるから癒されるんですよね。また行こうっと。
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