どうしても底釣りで15尺竿の初物を釣りたい
当初この日は彼女と二人でカヤックに乗ろうか?と話し合っていた日でした。ところが前日の29日に5月末とは思えない急激な冷え込みが関東地方を襲い、とても水の綺麗な山上湖へなんか行けないという天候になってしまいました。
そこでカヤックは中止、近所でのんびり…と計画を変更したために、昼過ぎまで釣りをする時間ができました。そんな状況でもすぐに対応できるところがご近所でのへらぶな釣りの強みです。自ずと先週叶えられなかったダイワ二天粋渡月15尺の入魂式を執り行いたいとの希望がアタマをもたげてきます。
できればここのところハマっている底釣りで…との欲もあるのですが、5月末の直近数日の雨に加えて当日の予報は曇りとなれば、管理池での15尺竿の底釣りなど絶対決まるハズが無いと目に見えています。
そもそも15尺竿のチョウチンでの底釣りができる釣り場が少ないので、水深の浅い池での沖底も考えたのですが、急激な温度低下の影響を受けて撃沈するのがオチです。少ない選択肢の中から選んだのは、やはり神扇池でした。
開場の5時30分へ向けて出発すると、到着したのは開場した直後でした。荷物を持って料金を支払い、桟橋に上がってみると、ずらりと南桟橋に人が並んでいます。それもそのはず天気予報では北東の風向きとなっており、予報通りであれば南西向きの南桟橋は風を後ろから受けられるのです。
桟橋上でしばし悩んだ結果、西桟橋の駐車場寄り(入り口から一番近い釣り座)の230番に入ることにしました。
ちょうど発売中の月刊へら専科2010年6月号の「川上魚昇の究極のポイント徹底解明」という記事で神扇池の西桟橋が紹介されており、入り口寄りに底釣りに良い釣り座が集中しているとありました。夏場は15尺竿でちょうど良い水深との解説に一縷の望みを託した選定です。
そして神扇池は午後からのお客さんが多い傾向から、早々に桟橋脇の釣り座を選んで人災の影響からできるだけ逃れたい、との思いで一番端を選んだのでした。
さてとにかく一枚でもいいから底釣りで釣りたい、とダイワ二天粋渡月15尺を繋ぎます。道糸0.8号、ハリス0.4号35-42cm、ハリ上下とも改良ヤラズ5号、ウキは花水樹工房の底釣りタイプパイプトップNo.2の14号です。
えさはペレ底:ダンゴの底釣り夏:粒戦細粒:水を50:50:25:50ccで作りました。底を取ってみると見事にウキ1本半残した位置になります。沖(対岸の岸向き)と左がやや浅くなっていることを確認して、釣りを始めたのは6時30分頃でした。
えさを打ち始めると、とにかくまぁウキが動かないのです。相当の覚悟で底釣りを選んだのですから想定内ですけど。
右隣3席離れた3人組は短竿の浅ダナかチョウチンですがポツポツと絞る程度。周りを見渡してみても絶好調という人はいないようで、渋い中での釣りになっているようです。
とにかくウキが動く方向を探らねば…ということで、えさに手水を打って柔らかくしてみると、少しサワリが出るようになってきました。
しかしウキが立った直後にサワリがあるものの、えさが底に着いてしばらくすると動かないので、どうやら魚が底を向いていないような気がします。
もっと軽いえさの方が良いかも知れない、とえさを打ち切ったところで配合を変更します。真底:ダンゴの底釣り夏:水を50:50:50ccで作ってみました。
このえさでも際立った変化は現れませんでしたので、思い切ってかなり柔らかくすると、溶け方が促進されて粒子が漂うようになったのか、底チョイ上あたりのへらが寄ってきたようで、ハリス絡みが出てきました。このへらがえさを底まで追って食ってくれればいいんだけどなぁ…。どうやったら底まで来てくれるかしら?
このえさも打ち切って、次はもっと軽くしようと真底:ダンゴの底釣り冬:水を50:50:50ccで作ります。ボソッとしたえさ持ちの良さそうな仕上がりになったので、手水を少しずつ打って、やや柔らかくなった程度に留めておきました。
底まで落ちる途中に溶ける粒子を抑えて、へらをあまり刺激し過ぎないように、そのまま底まで追ってくる…というイメージでえさを打っていきます。少し宙で邪魔するへらが少なくなってきたかな?と感じた頃、ようやくその時がやってきました。
3目盛りなじんだウキがゆっくり2目盛り上がってきて、赤い目盛りがツン!と鋭く入ったところを、待ってました!と合わせると、魚が竿を絞ってくれます。今度こそ食ったでしょう!と寄せてくると、ちゃんと口にハリ掛かりしていました。あぁ良かった~。
その後一時間近く2枚めを狙ったものの釣果を伸ばすことはできませんでした。えさを打ち切ったところで、なんとか一枚釣ったんだからと底釣りを諦めて、釣り方を変更します。
周りで釣れていない割には底近くには魚の気配があったので、深宙のチョウチン両ダンゴを…とシマノ朱紋峰本造り13尺に交換しました。
道糸0.8号、ハリス0.4号50-65cm、ハリは上下とも改良ヤラズ6号、ウキはへきしゅう水凪11号です。えさはオールマイティ:グルダンゴ:粘力:水:ベーシックを200:200:1杯:100ccで作ってみました。
底釣りでの感想から、漂うえさの粒子には反応が良いようなので、練らないで仕上げ、ポハッと空気を抱いた感触のえさを打っていきました。
さすがに宙のダンゴえさだけあって、3~4投めでサワリが出始め、すぐにウキが動き始めたのですが、なかなか食いアタリが出ません。溶けてバラける粒子には激しく反応するようですが、肝心のダンゴにまで襲いかかってくる元気がないのかな?
こちらは1ボウル打った11時15分に両ダンゴで釣れる地合ではなさそう…とチョウチンウドンセットに変更しました。
上ハリを改良ヤラズ7号、下ハリを改良ヤラズ4号、上ハリス0.5号12cm、下ハリス0.4号60cmで仕掛けを作ります。
バラケえさは粒戦細粒:ペレ匠デカ粒:水を25:25:50ccで吸水させ、鬼武者:麩王:白べらを150:150:100ccで作りました。食わせえさは力玉大粒です。
漂う粒子に反応するんだから…とバラケえさを盛大に打ち込んでいきます。早々にウキが動き始めましたが、なかなか食いアタリが出ないまま、スレ掛かりが出始めました。もうちょっと下ハリスを詰めるか…と50cmに替えると、アタリも出ないまま、へらがウドンを食っていました。
まだ下ハリスが長いか…?と40cmに詰めて再開すると、アタリはおろかサワリも激減してしまいました。いきなり詰め過ぎた!と慌てて45cmにすると、サワリは少し回復しましたが、まだもうちょっとアタリが出ない感じです。
45cmと50cmの間に正解があるのか?結構難しい感じだな…と下ハリスを48cmにして、ハリを改良ヤラズ5号に替えてみます。
この仕掛けだと時折いいアタリが出るのですが、カラツンばかりでなかなかハリ掛かりしません。一番良いように思えたのですが、もう少し何かが足りないんでしょうね。ハリの重さか食わせえさの種類か…?
何回となく出たカラツンの中に一回だけハリ掛かりしてくれたアタリがありました。
やはりえさの粒子を追い掛けているだけで、食わせのウドンにすら反応が少なかったとも考えられます。午後から入った右2席隣の方は短竿のチョウチンオカメ(角麩)で数を出していたようですから、ウドンでも粒が大きいのかな?とも考えられますね。
結局14時前まで頑張ってみたものの、釣果を伸ばすことはできませんでした。天候の急変による食い渋り対策の手管が無いため、難しいだろうなぁ、釣れないだろうなぁとの事前の予想通りの結果になってしまいました。底釣りはある程度覚悟していたとは言え、宙釣りでもなかなか釣果を伸ばせないのは困りものです。まだまだ修行が足りませんねぇ。
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