トップ釣行記

テキサスの大将
川の重戦車を狙い撃つ

新河岸川にてコイを釣る

2013-10-19

 テキサスの大将ことTexas Generalに新たな作戦指令が下されました。今回の標的は川の重戦車こと鯉です。

 最近すっかり出番の少なくなった大将ですが、統括作戦本部では数多くの作戦指令を検討しておりました。決して他の釣りが忙しかったワケではありません(笑)。秋風が肌寒く感じられるこの頃、冬将軍の到来を前に作戦を遂行しなければならないコトはナポレオンの例をひくまでもありません。

 以前より統括作戦本部では川の重戦車たるコイを大将の戦果に加えるべく、びん沼川を始め数ヶ所にて、哨戒・索敵活動を行って参りました。その結果、埼玉県における戦略的要衝地である新河岸川にて、その脅威を叩くべし、との作戦が立案されたのです。

 そして2013年10月19日、その時は訪れました。戦場は新河岸川の激戦区、エリアAこと朝霞水門周辺です。作戦内容は、敵の勢力範囲である河畔を哨戒し、好適地を確保した後、食パンにて水面まで誘導。食パンに似せたフライを投射し、しかるのちこれを可及的速やかにかつ確実に捕食せしめ確保する、というものです。

 午前9時30分頃出撃し、途中のコンビニで朝昼兼用の食事をとった後、現地へ赴くと、なんと入ろうと思っていた場所に1台の自転車が停まっているではありませんか。む~。敵国の工作員の仕業だな。

 仕方が無いので、2番目に候補にあげていた地点に向かいます。その途中、もうちょっと先に水門が見えます。そこまで捜索しておくのも悪くないな…と、テクテク歩いていきます。
 すると水門の反対側に池が見えます。治水対策の遊水地でしょうか。ふと見ると釣り台を出している方が3人居られ、どうやらへらぶな釣りの様子。ここはいっちょう情報収集、と降りていって、声を掛けてみました。

 こんにちは、へらぶな釣りですか?と尋ねると、やはりそうだとの返事。水深が浅いようですが、底釣りをやっているとのことでした。白いえさが小さく付いていましたので、マッシュかグルテンでしょう。あれこれ聞くとここにはスズキやハゼ、ブラックバスもライギョもいるとのことでした。
 コイは水門を挟んだ反対側の新河岸川がヨイ。特に水門の吐き出し口は夏場、コイがウヨウヨ居て、パンを撒いたら簡単に釣れるという有力情報を頂きました。

 その場を辞して、水門の反対側の新河岸川の方へと行ってみましたが、意外に足場が高く、掛けたコイを取り込めないコトが判明し、当初のポイントへと引き返します。

拡大しません
決戦の地はココ

 河畔に降りてみると、水の吐き出し口となっていて、定期的に水が流れ出します。新河岸川自体は台風26号の影響か、水が多く、流れが速くなっていますが、この吐き出し口前は、窪みになっているため、緩やかな反転流の場所となっています。

 まずは索敵です。今回のまき餌は第一パンの麦ゆたか6枚切りです。マルエツの限定商品だとかで98円で購入。このコストパフォーマンスは大変に魅力です。
 これを事前に1枚だけWENGERのSnack Knifeでサイコロ状に切っておきました。手でちぎるとパンの中の空気が抜けて、沈みが早くなってしまうというのが先達の重要な教えなのです。

 サイコロ状のパンを4ケほど投入し、その間に道具の準備を行います。今回の相方であるリールはLamsonのLite-Speed3。ラインはWF-8Fです。バリバスのパーフェクションの0X9ftのバットを2ft切ったものを繋ぎ、ティペットはバリバスのSuperTippet3Xを1ftほど繋ぎました。フライは白のグローバグです。

 準備を進めているうちに、水面に浮かんでいたパンが一つ、早速食べられてしまいました。やっぱりココには居付いている!逸る気持ちを抑えつつ、ビデオカメラをセットします。
 全ての準備が整ったところで川に向かうと、食パンは浮いたままです。思ったより執着していない…もしかしてスレてる?

 ところが、少し時間が経つと思い出したようにいきなりパンを食べます。続けてパクパクといかないところが警戒心なのでしょうか?こちらとしては、いつ水面に上がってきて食べるのか分かりません。ライズのサイクルに規則性が無い、と言いましょうか。
 こうなるとパンを浮かべておいて、やってくるのを待つ!という作戦しか取れません。時折足元から出てくる放水の合間に、タイミングが合えば食うでしょう。

 やがてチャンスが訪れました。浮かべておいたフライの近くで水面がモヤッと動きます。コイがやってきた!と身構えると、すーっと浮いてきてパンを目がけて近寄ります。よし!
 すると鼻先5cmのところで顔をそむけ、素通りしてしまいました。なんと!
 もしかしてスレてるのかな?糸が視界に入っちゃったかな?と、めげずにパンを撒き、フライを浮かべ続けます。

 さらに何度かの放水の後、チャンスはいきなりやってきました。浮かべていたパンの沖すぐ近くで水面がモヤッと動いたかと思うと、すーっとコイが現れたのです。

動画

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Mac/Win : MP4 Format(75,209KB)
Win : Windows Media Video(124,275KB)

 持ってきたタモがラバーネットだったのですが、この柄が短く、枠の径が小さいものですから、取り込むまでに大変苦労しました。動画はブチブチ切ってありますが、取り込むまでに9分要しました。やっぱり大きいタモを準備しなければいけませんね。

新河岸川の重戦車です
召し取ったり~

 結局一匹釣るまでに、6枚切りの食パン1枚で間に合ってしまいました。結構ジリジリした割りにはアッサリ釣れた方かも知れません。たっぷりやり取り?を堪能したので、もうお腹いっぱい、とサッサと終了します。

 思えばフライでコイ釣りをしたのは、学生の頃、多摩川通いをした時以来ですから、10数年ぶりです。スレまくって天才クラスになっていた多摩川のコイにアレコレ試しましたから、当時のノウハウが活きたというところでしょうか。無事大将の戦歴に加えることができたので、気分良く帰路に着いたのでした。

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