伝統の江戸和竿を使ってみる
朝ゆっくり起きると、前夜の雨が上がって良い天気でした。これは出掛けなければなるまい…とウズウズしてきたので、霞ヶ浦のホソへ乗っ込みのマブナを狙うことにしました。
発売されたばかりの雑誌つり人2014年5月号の第2特集は乗っ込み大型マブナ、パーフェクトガイドと銘打っており、霞ヶ浦のホソの仕掛けや釣り場を紹介しています。この記事を読んで2013年9月に購入した真鮒竿に魂を入れたい!と、先日から狙っていたのでした。
10時過ぎに家を出発すると、11時過ぎに土浦に着きました。桜川の河畔は桜並木が満開で、盛りを迎えています。道中の境川は広くない川ですが、釣り台を出した釣り人が並んでいます。ポツンと一本立った桜の木の前でへらぶな釣りも悪くないなぁ、と目移りしますが、つり人2014年5月号で紹介されていた西浦の北岸へと向かいます。
どこがいいかな~とテロテロと車を走らせて、ちょうど車を停めやすかったのが、戸崎1号排水樋管です。ここなら邪魔にならないだろうと、釣りの準備を始めます。風もなく、太陽の日差しがポカポカと暖かい天気です。朝イチから来れば良かったかなぁ?と思う好天です。
今日の主役の竿は小継ぎの和竿9尺、道糸が1号、0号シモリウキ4つと玉ウキを使ったシモリ仕掛けです。ハリは金袖4号、0.8号ハリス7cmを2本付けた仕掛けです。えさは前日に細身のキヂを購入しておきました。
この仕掛け図を参考に作りました
(前掲 つり人2014年5月号より)
様子を伺ってみると、幅30cmくらいの側溝でチャパチャパ音がします。よく見ると悪くないサイズの魚が嵌って、水面に姿を出しています。
幅30cmくらいの側溝に嵌ってます(11:39)
(横長の写真はダブルクリックすると拡大します)
これを見ると、このあたりに魚がドッサリやってきたことを期待させるに十分です。早速広い方(と言っても2mないくらい)のホソに仕掛けを入れてみます。
2~3投して割ビシが少し大きく、シモリウキが沈むのが早すぎた気がしたので、小さいものに変えた途端、ツッ!とシモリウキが引き込まれます。
ハッシ!と合わせると、ギュン!と走り出します。おいおい、小鮒竿なのに大丈夫かいな?と思って寄せると、胸ヒレに掛かっているようです。道理で走るはずだと取り込んだら、あれ?結構デカい。
9寸(枠直径27cm)タモからしっぽがはみ出してます。
尺(30.3cm)あるんじゃない?(11:57)
こんなところで釣れました
スレとはいえ、こんなサイズがホソに入り込んでいるんだ…さすが乗っ込み。よーし!次は口に掛けて釣っちゃるぜ!と再開すると、3投くらいしたところで、仕掛けがパラリと落ちてきました。
へび口に結んだ道糸が解けたかな?と思って見てみると、へび口のリリアンが切れていました。
あらら…。こうなると道糸を結ぶ手立てがありません。残念、無念と撤収です。
そこで思い立ったのが、往きの道中で見た桜の木です。あそこでへらぶなを釣ろう!と転進を決断しました。
場所は境川です。機場の脇に立っている桜の木の対岸には釣り人がいませんでした。
ヒーコラ言いながら、久しぶりに釣り台をセットし、仕掛けを作ろうとすると、オモリやハリを入れた小物入れを忘れたことに気が付きました。何で今日はトラブル続きなの?
仕方がないので、作っておいた仕掛けでやれる範囲で頑張ります。この都合から、竿はダイワの一撃15尺。水深を測ってみたら50cmくらいでしたので、手持ちの最長竿が使えて良かったです。
道糸0.8号、上ハリス0.4号40cm、下ハリス0.4号47cm、上ハリは改良ヤラズ5号、下ハリはクワセマスター3号で、ウキは美春の4号です。
えさはとりあえずの様子見と集魚を兼ねて、ペレ底単品100ccを水50ccで作りました。
正面にえさを振り込むと、左に流れたり、右に流れたり、流れなかったり、とまるっきり落ち着きがありません。周囲には小魚がピチャピチャやってたり、川岸の茂みでよさげなサイズの魚がハタいていたり、と、浅い川なのに生命感が濃密です。
何投かしたところで、糸ズレらしき動きが出ました。魚が寄ってきたかな?と期待しながら数投すると、いきなりウキが2目盛りほどスコン!と入りました。慌ててアワせるも空振りです。
よ~し!これは期待できるかも…と意気込んでいたら、正面からやたらと冷たい風が吹いてきました。微風という程度なのですが、暖房をかけていない隣の部屋から冷気が流れ込む、といった感じ。見上げると鉛色の雲が広がっています。天気予報では今日は大気の状態が不安定で雨が降ると言ってましたが。
まもなくパラパラと雨が降ってきました。あいにくカッパがありません。遠くでゴロゴロと雷の音が鳴り始めたので、またもや残念無念と撤収です。
土浦駅前に戻って、コンビニで休憩をしていると、雨は本降りにならずにやみました。雷の音も収まったようなので、来る途中に見た桜川の河口部の桜並木を眺めてみます。
桜川の左岸河口部の堤防の桜並木(15:00)
このあたりは風も強く入釣できそうな場所がありません。桜の木の前でへらぶなを釣ることは叶いそうもありませんが、天候が回復してきたようなので、このままでは帰れない!へら竿ででも乗っ込みのマブナを釣らなきゃ!と、再びホソへと戻ります。
はるばる戸崎1号排水樋管に戻ってきて、竿ケースから取り出したのはシマノの慶匠10尺です。シャキッとした先調子の竿だからイケるでしょう。仕掛けに道糸を継ぎ足して、急遽10尺に合わせます。
先ほどの30cmくらいの側溝に繋がる辺りは、良いポイントなんじゃないか?とえさを落としてみると、早速、シモリウキがツッ!と動いて、初物が釣れました。
紆余曲折を経て、口に掛けた本日の初物はかわいいサイズでした。しかしながらボウズを免れたのでメデタシです。
まだまだサイズアップが狙えるんじゃないか?と続けると、引き上げる際に掛かってきました。居食いか?と思ったら、良型のスレでした。
何とか口に掛けられないか…と、アチコチえさを落としてみると、小さくチョン!と動くアタリはカラ振りが多いです。ジャミがつついているのか、キヂを吸い込めていないのか?シモリウキが動き出すまで、と遅アワセを心掛けると、ハリ掛かりするようです。
戸崎1号排水樋管から次第に離れていくと、アタリが少なくなるような気がします。そんな中、ツッ!と入ったアタリを合わせると、ブッシュに走られてバラしてしまいました。あ~、多分デカかったのに。
それにしても強烈なヒキの良型ばかりです。この分なら尺も有望か?と狙い続けると、次は居食いで掛かってきました。しかし、ちょっと小さくなっちゃった。
やはり水門に近いところか?本湖から入ってきて、入り口近くに溜まっている?と水門近くを重点的に狙うと、立派なへらぶなが現れました。強烈なヒキで、堤防を通りかかった車が停まってこちらの様子を見ていましたが、これも尻尾に掛かってました。
大きい型物は先行してハタキに入って口を使わないのでしょうか?大きめのキヂを付けて、遅アワセを意識しますが、大きな魚は決まってスレです。
太陽が西に大きく傾き、終わりの時刻が近づいてきました。何とか尺ブナを口に掛けて終わりたいなぁ、と頑張ります。
ウキがスーッと動いたので合わせると、掛かった感触が伝わります。すぐさま、魚がすごい勢いで走り出したので、コイじゃなかろうか?と歩いて付いてゆき、ヒキを堪えました。右へ左へ引っ張った魚が、ようやく浮いてきたら、予想と違って例のヤツでした。
こんな大きい魚もホソに入ってくるんですね。コイツはちゃんと口に掛かってました。マブナじゃないのが、少し残念ですが、以前より一度は釣ってみたいと思っていたので、ちょっと嬉しいです。
アガリ一本だな、これにて終了と空を見上げると、既に太陽は落ちて、夕闇に包まれ始めた頃でした。
日暮れまで遊びました(18:13)
初めて試みたホソの乗っ込み狙いでしたが、いいタイミングに遭いました。これだけスレで掛かるということは、ワサワサとやって来てたんでしょうね。口に掛けられないのは修行不足で、残念ですが、春の爆発モードを体感することができたのは楽しかったです。
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