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小継の和竿に一目惚れ

江戸和竿伝統の真鮒竿
真鮒竿9尺 尺元11本継3本仕舞: 東作

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 2013年9月23日、椎の木湖釣行の帰りに立ち寄ったタックルベリー浦和美園店で、ガラスケースに展示されていたこの竿を見つけました。
 店員さんに断って継いでみると、見た目よりも重くありません。ホソで釣る真鮒竿、というのは一目で分かったのですが、ホソのマブナ釣りといえば、江戸前の釣りの代表格です。そんな釣りやったことない…。

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仕舞った状態

 値札を見ると、トウサクって書いてあります。トウサクってあの東作?ますますもって敷居が高いなぁ。ところが、値札は6,300円。ホンマかいな?この竿には口栓や竿袋が付いていません。だから安いのかな?
 ただ、やっぱり継いで振ったら気に入ってしまったのです。小継ぎの竿って好きだし。使うアテなど無いけど、やったこと無い釣りだけど、買ってから釣り物を探すんです。竿ってそんなもんです(笑)って自分に言い訳しながら、結局、お買い上げしてしまいました。

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焼印。東作なのかなぁ?

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手元には虫食いの穴があります

すげ口
すげ口です。口栓はありません

 透き塗りで仕上げられた口塗りは時間の経過とともに色が透けていくそうです。そういった漆塗りの経年変化もまた、和竿の楽しみなのでしょう。
 但し、この写真でも分かる通り、口栓が無く、各継ぎがほぼ同じ長さなので、通常の口栓では入りません。
 アトリエに持ち込み、エノさんに相談を持ちかけると、やはり薄い筒状の口栓にするそうな。そんな技術は無いので、エノさんが作成を請け負ってくれました。ありがとうございます。

口栓の中側
口栓の内側です。これがスポッとハマるわけですよ

口栓の頭側
口栓の頭側。太さの違う竹を組み合わせて模様を出すのです

 できたよーとエノさんが持ってきてくれた口栓は、さすがの出来映えです。旋盤を使うことなく、これほど緻密な細工を施すなんて、侮りがたし和竿師。
 使用前の注意として、油を塗っておくように、と言われたので、布に付けた荏油で拭き塗りしました。

 こうなると、持ち運びを考えたいところです。何か入れ物がないかなぁ?と考えていたところ、2014年1月2日、芦田湖水光園に釣行した帰りに寄ったタックルベリー柏店でへらウキを入れる筒を見つけました。これでいいんじゃない?

ウキ筒
浮子筒。

 長さが40cmほどあって、ちょっと長いのですが、とりあえずこれでいいでしょう。切って長さを合わせるとなると大変です。ちょうどいいのが見つかれば、普通に浮子筒として使えば良いのですから。

 機会を見つけて霞ヶ浦のホソなんかで使ってみたいものです。他にはハゼあたりでしょうか。しかし、小継ぎの竿って、眺めているだけでニヤニヤしちゃうのはなぜでしょうね(笑)

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