竿まで作って、いざ出撃
以前よりチヌの落とし込み釣りをやってみたいと思っていた釣り場が、大阪北港の夢洲(ゆめしま)です。今回折れたへら竿を改造してデッチあげたチヌの落とし込み竿は、この夢洲で使ってみたいなぁと思って作ったものでした。
夢洲は僕が大阪に住んでいた頃はまだ無く、東京に移り住んでからできた(まだ工事中の)埋立地です。海洋環境から言えばゴミ処理のための埋立地には、いささか?が付くものですが、茅渟(ちぬ)の海にできた新しい人工島とあって、チヌの魚影は非常に濃いと聞いています。
夢洲は車で直接渡っても海に出ることができず釣りをすることができません。朝ゆっくり起きて出発し、最初に行ったのはヤザワ渡船です。ところが事前の調査不足で、店舗に行ってから午後便はやってないとのことでした。
ならば、と次に電話を掛けたのがたまや渡船です。たまや渡船はサイトを持っていないようなので、1091の道というサイトを参考にしました。
大阪南港に釣行する際のお馴染みのえさ屋さんTポートでイワガニを30匹買って、電話を掛けると、なんとか13時30分の船に間に合いそうです。慌てて渡船集合場所の木津川渡船場へ行きました。
いざ船に乗って沖へと向かいます。船長に初めてなんです。どこがいいですか?と聞くと桟橋を薦めてくれました。
桟橋は夢洲の北西にある飛び出した小さい防波堤です。と言っても長い部分の全長は500mくらいあるでしょうか。
上陸して準備を始めると、同船した方がこの場所のアドバイスをくれました。曰くチヌは浅い水深にいるのでハリスが張るまでに食ってくるから要注意ですよとのこと。昨日の西宮ケーソンでもタナが浅いようでした。
竿はシマノ翼16尺改約15尺。リールはダイワのBJ75D。道糸2号に自作目印仕掛け。ハリスのフロロ1.2号は昨日と同じです。タナが浅いようなので、ハリス寸を1m程度にして、ハリはガマカツのカニ専用チヌ5号、ガン玉1号を打ちました。大きい魚が釣れると有名な北港ですから、ハリを大きめにして、オモリを軽くしてみました。
南西風が少しあって、先端へ向かって歩くと右後ろから風が当たるので、内向きは少し釣りにくいです。足場は想定していたよりも低く、3.0mくらいの竿がピッタリかな?という感じ。風があってオモリが軽いので落ちていかないかな?と思っていたら、結構スムーズに落ちていきます。
まずは昨日良かった、やや糸を張りぎみであまり目印を水面に付けない落とし方を試してみました。
ところがアタリが出ません。えさを取られることもありませんので、落とし方が合っていないようです。糸ふけをもう少し出して、目印を2つほど水面に付けるようにしてみます。
アドバイスをくれた方が、ここはオーバーハングになっていますから、奥へと入るように落とし方を注意して下さいと、耳寄り情報をくれました。
堤防の奥の方へと吸い込まれるような理想的な落ち方をした時、ツッと目印が引き込まれました。すかさず合わせると、グッと重さが伝わり、一呼吸置いて魚が驚いたように走り出します。
昨日、既に入魂しているので、竿に不安はありません。が、深く突っ込まれる時は腰を落としてヒキを堪え、水面に浮かせるまでゆっくり時間を掛けました。
やはり茅渟の海、一年に一回もやらない落とし込み釣り初級者にも優しいです。念願叶って北港でチヌを釣ることができました。わざわざ竿まで作った甲斐があったというものです。嬉しくって竿と一緒に記念撮影です。
再びテクテクと歩いてはえさを落としていきます。次第に風が強くなってきて、内向きはほとんど狙ったようにえさを落とせなくなってきました。ほぼ外向きに絞って釣っていきます。
しばらくアタリが無いまま、目印一杯まで落とし込んでカラ合わせした時、重さが伝わって2枚めが釣れました。
2枚めはキビレでした(16:30)
iPhoneの自画撮りカメラで撮影
次第に雲が覆ってきて、雨が降り出しそうになってきました。合羽を車に忘れてしまったことに気が付いたものの、どうしようもありません。昼間は暑いくらいの日差しだったので、雨はまるで気にしていませんでした。
ポツポツと振り出した頃、ゆっくり沈んでいく目印が落ちなくなりました。止めた!とすかさず合わせると、ギュン!と魚が竿を絞ります。足元に潜り込む魚を、竿を前に突き出して堪えると、今度は横に走ります。慌てて魚に付いて歩き、右に左にと振り回されて、ようやく上がってきたのは、格好良いチヌでした。
メジャーで測ってみると40cm近いチヌでした。ハリスを触ってみるとオーバーハングのアゴに擦れたか、ザラザラに傷が付いていました。ここのチヌは足元に突っ込んで左右に走ると糸が切れる、と知っているかのようで、竿が長くて助かりました。
いよいよ終了の18時が近づいてきました。風が強く、雨が降って水面がザワつき、警戒心が薄れてきて、いかにもチヌが釣れそうな雰囲気になってきました。
アガリ一枚が欲しいなぁ、釣れそうな気がするなぁ、と思いながらえさを落とし込むと、またもや落ちて行く目印が止まりました。よっしゃ!食ったでしょ?とあわせると、魚の感触が伝わります。
今度は曲がる竿を見上げて、どこか変な箇所が無いかな?などと確認する余裕がありました。なにぶん自分でガイド位置を決めて作ったものですから、いまいち心配になります。
無事上げてメジャーで測ってみると、またもや同じような40cmくらいのチヌでした。地合がやってきたのでしょうか?まだまだ釣れそうな気もしますが、ちょうど良い頃合と納竿することにしました。
帰りの渡船では、色々とアドバイスをくれた方におかげさまで釣れました。ありがとうございましたとお礼をすることができました。帰省のタイミングでしかやらないので、一年に一回やるかどうかというなんちゃって落とし込み釣り師なのですが、色々とためになるノウハウを聞けて大変助かりました。参考にした前掲サイト1091の道の管理人さんか、お知り合いの方だと思うんですが、はっきりとは分かりませんでした。
そんななんちゃって落とし込み釣り師でも、40cmくらいのチヌが釣れちゃうんですから、やっぱり大阪湾のポテンシャルは高いです。来年の夏には自作の竿で50cmに挑戦したいですね。
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