バイクの盗難に対抗してみる
2018年2月16日、auのあんしんGPSを入手しました。既に生産中止になっていますので、ヤフオクにて中古品を5,250円で落札しました。
あんしんGPS
これは小型のGPS発信機で、スマホを使って位置確認ができるので、子供・老人に持たせて居場所を追跡するなどの用途に使われるものです。
昔、ルパン3世なんかで見た追跡発信機が個人でも持てる時代になっていて、しかも既に廃盤モデルである、ということに軽い衝撃すら感じます。ぜひとも必要というわけではないのですが、一度使ってみたいじゃないですか。こういうもの。
もちろん真っ当な用途にしか使いません。考えられるのはバイクに搭載しておいて、万が一盗難にあった際、車輌の居場所を特定し、奪還の一助とすること。しかしながら基本は持って行かれた時点でかなりの大負け。そこから挽回するのはかなり困難。防犯に勝るもの無しと考えており、効果はどこまであるのやら…?興味半分で少し遊んでみます。
2月24日、駅前のauショップであんしんGPSを利用登録しました。これまで20年以上NTT Docomo派だったので、初めての利用です。auのandroidスマホを持っていなくても、iPhone、iPadがあれば利用できるとネットの情報で聞いていました。
auショップのスタッフさんもご存じでしたが、機器のリセットがうまくいかず、25日に再訪して正しくリセットして使うことができるようになりました。
バイクのどこに搭載するか?となれば、ETCのようにケースに入れてフレームに止めてしまおうと考えました。auのあんしんGPS純正ケースは緊急用ブザーを鳴らすためのボタンが押せるよう、前面が見えるデザインになっています。全部隠れるケースでいいんだけど。
ケースに欲しい要件は①車体色に馴染んで目立たない黒、②ベルクロテープで簡単脱着できるといったところでしょうか。
使えるものが無いか…?とアチコチで探してみましたが、どうにもぴったり合うものが見つかりません。いつもの悪いクセで無いなら作るしかないか…と考え始めると、ロッドケースに巻いた革が大量に余ってたことに気付きました。これでいってみるか?と、レザーショップきづきを訪れることにしました。
3月19日(月)レザーショップきづきを訪れると、オーナーの印南さんは、一年ほど前のロッドケースに革を巻いた阿呆のことを覚えてくれていました。
前回購入した革とあんしんGPS、ベルクロテープ、縫い針、糸を見せて、あんしんGPSをバイクのフレームに装着できるケースを作りたいと相談しました。
頂いた回答は持ち込んだ革は既に茶色に染色されているため、黒に染めるのは綺麗に色が入らない可能性が高いとのことでした。あんしんGPSのカバーについては長細い革を折り返して、前面、底面、背面、被せ蓋まで一枚でカバーし、両側を縫う設計にすれば、簡単な加工でイケる。ベルクロテープは背面にリベット打ちが良いだろうとのアイディアを頂きました。
そこで翌日に改めて方法を教わりながら作ることにしました。
翌20日(火)、仕事が終わってから再びレザーショップきづきを訪れました。黒の牛革を選んで製作に取り掛かります。
レザークラフトでは型紙作りが肝要、と聞いていましたので厚紙を持って来ました。各部の寸法を測って検討したサイズに厚紙を切り出し、この型紙を革にあてて線を引きます。
線が引けました
この線に沿ってカッターで革を切り出します。
切り抜きました
切り出したら、あんしんGPSの底面にある充電用MicroUSB端子が挿せるようにポンチで穴を空けました。
続いて、縦長の上下両端を20mm漉いて革を薄くして、10mm折り返してゴムのりで貼り合わせます。蓋の端と取り出し口を強化する目的です。
今回は革の表(銀面といいます)を向かい合わせて縫製し、最後に裏表をひっくり返すことで縫い目が表に出てこないやり方にしました。あんしんGPSを包んで、両面テープと目玉クリップで仮止めしながら、縫い穴をあける位置を探ります。
こんな感じ
あんしんGPSの横に少し余裕を持たせて菱目打ちで縫い穴を空けます。糸と針は前回のロッドケースで使用したもの。縫い目が見えないので、あまり気を遣わなくても構いません。縫い糸にロウを塗って、針で縫っていきます。
こんな感じで縫います
縫い終わったら、革の端の余り部分を切り、ひっくり返します。ダイソーで買ったベルクロテープを切って革に貼り、切り出したらケースの背面にリベット留めします。
ケースの前面と蓋にスナップボタンを留めたら完成です。素材選び・採寸・構想・型紙作成・作業全て合わせて約2時間、初心者の入門には最適な題材でしたね。
帰宅してから革テープにベルクロテープだけではフレームにキッチリと止まらないんじゃないか?エンジンの振動でGPS本体が次第に下を向くんじゃないか?と心配になったので、ベルトの内側に両面テープで滑り止めゴムシートを貼り付けました。
3月24日(土)、車体への装着テストを行いました。ベルトが少し長かったのでハサミで切ってちょうど良い長さにしたことと、オイルタンクがあるためGPS本体が下を向くことはなさそうとの判断から、ベルトの裏に貼った滑り止めゴムシートは剥がしてしまいましたが、概ね良さそうです。
うん。バッチリ
車体に付けたまま、ETC車載機の動作確認のため訪れたページワンで、社長がこれ何?と尋ねてきました。GPSです。ケースは自分で作ったんですよと話すと、へ~、よくできてるね~と褒めてくれました(*^-^*)
ETC車載機への配線修理のためにページワンにロードホッパーを置いてきたのですが、GPSも装着したまま預けてしまいました。後から位置確認のテストをしてみると…、
こんな感じで表示されました
ちゃんと地図に現在地が表示されています。これでどこかに持って行かれても追跡の手蔓となってくれることでしょう。
ところが…3月25日にFacebookを見ていると、レザーショップきづきの21日の記事に気付きました。なんと4月23日をもって閉店するとのお知らせが!何ですとー!
また作りたいモノが出てきたら相談しに来ますと言って店を出た翌日の投稿とは…残念です。とても残念です。
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