試釣というにはちょっと早いけど
ここ2か月道満へら鮒会の例会をお休みしてしまいました。すっかり新べら放流の時季になったものの、個人的には新べら狙いの釣行はこれまであまり経験がありません。
12月例会の会場となる神扇池でもサイトで調べてみると2日前の21日(土)に今年2回めの新べらを放流予定とあり、試釣と言うには少し早いのですが行かない手はないでしょうと出掛けました。
のんびりと起き出して池に着いたのが10時過ぎ。受付ではあと30分ほどで半日料金となります。今、入場すると一日料金になってしまうのですが…。どうされます?と聞かれ、寒空の中、空しく待っているのも何なので、と一日分の料金を支払って入ります。
受付のお兄さん曰く土曜に放流されて、結構釣れたという新べらの情報を聞きつけた釣り師が集まっているのか、月曜の祝日にしてはお客さんが結構入っています。遅くやってきたし、どこか邪魔にならないところを…と歩くと桜桟橋が比較的空いています。
事前の天気予報では南から西の風3~4mと聞いていたので東向きがいいなぁ、と探すと、北桟橋寄りの75番が左右一席空けて座れます。両隣にご挨拶して開店です。
神扇池は2度目の釣行です。昨年12月の例会のために試釣にきたにも関わらず、当日寝坊し、結局欠席してしまった苦い思い出が蘇ります。寒くなると早起きが辛くって…。
昨年は2008年11月の隼人大池での例会でH氏に教わった両グルテンの底釣りの復習をやりました。新べらを狙うとなれば必修科目と言えましょう。昨年のココでは一枚こっきりという貧果でしたので、今日はもうちょっと釣って少しはモノにしたいと思っています。
竿はシマノ惜春18尺。ざっと水深を測ったら竿先からウキまでが少し余ってしまいます。とはいえ次に短いのは15尺しかありませんので、この竿で釣るより他ありません。う~ん17尺が欲しいなぁ。
道糸は0.8号、ハリス0.4号40-47cm、ハリは上下ともオーナーのアクト4号、ウキはリコーサーバンス社のさみだれハイテクトップ底釣り用20号です。
えさはいもグルテン:わたグル:水を20cc:30cc:50ccで作りました。
丁寧に底を取ると手前が深く、竿下と道糸の余り分沖合いでは、ウキのトップ2~3目盛り程違うようです。これはちょっと厄介だな…と、竿下で上バリトントンのウキ下にあわせます。
準備が整ったところで釣り開始です。11時を過ぎていたでしょう。雲も風もなく、絶好の釣り日和になりました。
竿下にえさを振り込み開始するも、なかなかサワリが出てくれません。既に其処(底?)にへらぶなが居るという状況なら問題無いのでしょう。しかしあまりサワリが出ないとなると、グルテンはあまりバラけないので、ちょっと大きいめのエサ付けでもいいから、ドンドン打ち返して寄せないと…と打っていきます。
20投ほど打って今日はこの釣りの可能性は薄いかな…?と思い始めた頃、サワリが出始めました。ヨシヨシ。もうちょっと頑張ってみるか?
次第に魚の気配が出るようになると期待も高まります。どうだ…?とウキを見つめるとチクッ!とアタリが出ました。ハッシ!と合わせるとハリ掛かりしません。
この空振りを2回ほど続けて、竿先からウキまでの余り糸が長いためにアワセが遅れてしまうと気づきました。
こんな状態になってました
道糸を張ってすぐさまあわせられるよう、沖に振り込むようにします。そうすると水深が浅いためウキのナジミが浅くなります。ナジミが浅いと言うことは水深に対してウキ下が深いということ。これではサワリもアタリも伝わりにくくなります。
ウキ下を少しずつ浅くしながら、3目盛りくらいナジむように何度も何度も調整します。18尺の長い竿を扱っていると次第に面倒になってきますが、底釣りはタナ取り(ウキ下調整)が命と自分に言い聞かせながら、後ろを通る人に竿を蹴られようともメゲずに頑張ります。
沖に振り込んで道糸をまっすぐにします
ようやくナジミが出て、これで…と思っていたら、ツン!と小さいアタリが出ました。今度こそ!と合わせると長い竿ならではの手元を抑えられるような魚の重みが伝わります。肘を伸ばして持ち上げるとポッカリと沖にへらぶなが浮かんできました。やった~!
やっぱりグルテンだと軽いのでアタリが小さいのかな?と続けてウキを凝視します。ようやくウキ下があったのか、サワリが続きます。サワリが出ると集中できるから小さいアタリもあわせられます。25分に2枚めを釣ると、37分、39分には連続ヒットです。
4枚めはエサ落ち目盛りから1目盛り上がって止まったところを取りました。食い上げが出るってコトはウキ下がバッチリ合ってるって証拠よね。よしよし。いい調子。
46分に5枚め、13時5分に6枚め、34分に7枚めと次第に間が空いてしまいました。緩やかな風が左から吹いてきて振り込みがバラバラになってしまうのです。これを防ぐために水深に合った竿を選んで、えさが竿先直下の同一地点に落とせるようにするのが肝要なのです。道具が無ければ工夫するしかないのですが、技術が伴わないとねぇ。こればかりは修練しかありません。
風が落ち着いてきた14時過ぎ、再び同一地点への振り込みの確率が上がってきたのですが、ウキのナジミが深くなってきました。浅いはずの沖へと投げても1目盛りほど余計に馴染むので、もしかしたら底が掘れちゃった?水位が少し上がったのかしら?と、2目盛りほどウキ下を深くします。
すると再びサワリが出始めました。これこれ!と集中すると、大きめのツン!という分かり易いアタリが出ました。
やっぱウキ下はマメに調整するのが重要だね、と実感すると、なんと再び連続ヒットで9枚めが釣れました。しかしこの10分後の37分に10枚めを釣った後は、再び30分ほど間が空いて15時4分にようやく11枚めが釣れました。
この日は、正面やや右前にウキが立った時にサワリ・アタリが集中し、正面からやや左側に行くとさっぱりウキが動かない、という傾向があったように思います。
また竿先とウキの間の道糸を張るようにした後は、ほとんどカラツン(空振り)が出ませんでした。アタリは少ないものの高い確率でハリ掛かりする、といった具合。もっと釣り込めないかな?と柔らかめのバラけるえさでもっと寄せてサワリを出そうとしても好転しませんでした。結局やや大きめのえさを付けて、手返しを多くする方が効果があったように思います。
良いアタリが出る時はウキがナジミ切った頃にサワリが出て、トップの返し(浮いてくる)が早いのです。そしてアタリへ繋がる、と。従ってサワリが出ないままトップが返ってくれば、あまり待たずにえさを打ち返すようにしていたのですが、へらぶなの居場所に偏りがあって回遊してきた時に釣れている?という気もします。
いよいよ終了時刻が近づいてきました。最後の一投かな?と思って振り込んだら、ちょうど終了のアナウンスが流れました。じゃあコレ上げるまでね、とウキを見つめますが、トップが上がってきてエサ落ち目盛りが見えてきました。
今日は前述したように、このタイミングでえさを切って次を打っていました。これまでの推測通りなら粘ってアタリを待ってもアタリが出ないんじゃないの…?と思って待っていると、推測に反してエサ落ち目盛りの下の目盛りがググッと上がって止まりました。
あれ?食い上げ?と思ってあわせてみると、ギュン!と魚が右へ左へと走ります。スレ?と思ってあげると、バッチリ上アゴに掛かっています。あれれ?綺麗にアガリ一枚が釣れちゃった。
アガリ一枚が釣れたのは嬉しいのですが、最後の最後で今日一日の状況分析が間違っていた?と課題の残る一枚です。もしかしてあまり打ち返さずに、もうちょっとアタリが出るまで待っていた方が良かった?
この日釣れたのは全て銀色の魚体の新べらでした。両グルテンの底釣りは少しスキルアップできたように思えますが、状況を分析し釣り方を選択するレベルには、まだまだ修練が足りないようです。
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