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ハゼの焼き干しで出汁をとった
雑煮が旨いらしい

釣って焼いて干して食ってみた

2013-11-16

 以前よりとても気になる料理がありました。それはハゼの焼き干しで出汁をとった雑煮です。とても旨いらしい、と嵐山光三郎の「史上最強の干物」で読んだり、近所の床屋のご主人が仙台生まれでお話しを聞いたり、とアチコチで見聞きしました。一度は味わってみたいと思っていたのです。

 10月6日にハゼを釣りに行った際には、サイズが小さいこともあって、干物は作りませんでした。月刊誌「磯・投げ情報」に落ちハゼの特集記事を見つけたので、ここは一丁作って試してみるか、と、釣行しました。

 決行したのが11月16日。ところが家を出たのがお昼前と、のんびりお出掛けモードです。途中、千葉県市川市にある宝釣具センターに寄り道します。ここはロッドクラフト用品の品揃えが充実していると聞き、一度訪れてみたかったのです。

 ここで、処分品のスミイカ竿、ルアーなどを衝動買いしてしまい、浦安でハゼが釣れているという情報を耳にしました。店を出る頃は暗くなっていましたが、浦安周辺を少し調査して、いよいよ本命の千葉県上総湊へ向かいます。

子供の頃から欲しかったの
ギルモアのカッパーヘッド・ジャンパー

 とはいえ、えさなどがありませんので、館山道君津ICで降りて、第一フィッシング君津店へ買出しをします。いったい釣りに行ってるのか、釣具店巡りをしているのか?
 店にいる時に千葉県北西部を震源とした大きな地震がありました。この頃20時くらいだったでしょうか。アオイソメなどを購入し、ようやく上総湊へ到着しました。

 上総湊は、湊川の河口の脇に作られた漁港です。タイ釣りやイカ釣りなどの船が出る港として、湊川は大きなシーバスがルアーで狙える川として有名ですが、湊川から下ってきた落ちハゼが港内に溜まると、地元ではちょっと知られた好ポイントだそうです。

 とはいえ、すでに時間は22時です。こんな夜中ではルアーでシーバスを狙う人しか居ません。車を停めて準備を始めますが、やはり相当寒いので、防寒対策をバッチリ施します。
 タックルはマス管理釣り場用のもの。竿がRiverRuns AREASPINの6ft、リールはシマノのバイオマスター1000MgS、道糸はナイロン3lb、ハゼ用片テンビンにナス型オモリの2号、ハリス付袖バリ5号、ハリスは10cmほどです。

 街頭の下でえさを付け、船の間にえさを送り込むと、すぐさまココン!とアタリが伝わります。ハッシ!とあわせて取り込むと、さすが落ちハゼ、良型が釣れました。

良型です
初物釣れました

 最近始めたFacebookに投稿してみると、にゃん次さんよりこの時期、この時間のハゼ釣りとは相当マニアックとのお言葉を頂きました。ええ。食い気が寒さを上回りマニアック道まっしぐらです。

おっきいの欲しい
順調に釣れます

 真夏の束釣りペースとはいきませんが、楽しいペースでアタリが出ます。ところが小さいハゼが多いのです。こんな時期でなぜこんなに小さいの?というデキハゼが釣れてきます。夕方、宝釣具センターで聞いた浦安の釣れ具合も、何故か真夏に釣れるような小さいハゼが釣れると言っていました。今年はハゼの生育具合がバラバラなようです。

 小さいハゼはハリを飲み込まれていなければリリースし、大きいハゼ…大きいハゼ…と呪文のように呟きながら、港内をウロウロします。意外に大きいハゼは足元近くで釣れました。

これはデカい!
出た!ハゼのバス持ち

 満潮いっぱいになると、ハゼの反応も悪くなるので、アチコチ探り歩きます。持って帰りたくなる大きいサイズが意外に溜まりません。もうちょっと…もうちょっと…と頑張っていると、夜が明けてしまいました。

ふあ~
結局、夜明けまでやっちまった…

 イカやタイを狙うお客さんが増えてきたので、終了しました。遊漁船の出航時間に船周りを探っての釣りは邪魔になるだけです。

 帰宅してハゼを捌きました。

さてはて
下拵え中

 どうみても2種類のハゼがいるような気がします。味が違うのかなぁ?ハゼは種類がいっぱいいると聞きますが、詳しくは分かりません。

上は違うよね?
個体差というレベルではないような…

 ハゼを捌いて、焼き網に乗せて、焼き目が付く程度炙りました。これを2日間、干し網で干しました。ほど良い感じになったところで、冷凍庫に入れて保管しました。

 そして年が明けて2014年。元日の夜に鍋に水を張って、出汁をとります。

おいしくなぁれ
出汁抽出中

 一晩、出汁をとって、2日にお雑煮を作ってみました。味見では薄い感じだったのですが、彼女が良い味に仕立ててくれました。

どうでしょ?
ハゼ出汁の雑煮です

 ハゼの風味が効いていて、とっても上品な感じです。濃厚な旨みが…という感じではなくて、いかにも和食で珍重されそうな上等な出汁、という印象です。ただ本物?というか、ちゃんとしたハゼ出汁の雑煮を食べたことが無いので、作る途中のどこかで間違った可能性も否めません。
 美味しいことには違いないので、来年もまた作ってみようと思います。ハゼの種類や大きさをを吟味して、もうちょっと濃い目に出汁が出るような分量で作ってみたら、もっと印象が変わるかも知れません。

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