三度目の正直はブラックバスの管理釣り場で
4月8日の東京海洋大学係船場でのフライでシーバス狙いは立入禁止により未遂、5月12日のフィッシュオン!王禅寺では、数少ないアタリを獲れずにボウズ、とロードホッパーで釣ーリング計画は成果を上げることができていません。
3度目の挑戦は群馬県前橋市にある宮城アングラーズビレッジへ行くことにしました。ここはブラックバスの管理釣り場で、その他にニジマス、ストライプドバス(ストライパー)、チャネルキャットフィッシュ(アメリカナマズ)などが放流されています。
フライロッドを持ってここへ行きます。ブラックバスやストライパーはルアーで釣る方が一般的なのですが、わざわざフライフィッシングでやるのが好みなのです。
前夜に夜更かしをして10時過ぎに起床、というおよそ釣りの日とは思えないユル~いスタートとなってしまいました。とりあえず近所のパン屋さんでブランチして、帰宅してから準備をします。
マルチレインバッグ(デグナー)を定番のサドルバッグセッティングにして積載します。念のための折り畳み長靴に、釣り用ウエストバッグを入れてなお、お気に入りの7本継フライロッドはザックの中に入ってしまうので、大変重宝しています。この竿の使いでが良いので釣ーリングがフライフィッシング優先になっているくらいです。
準備を終えたら、出発は13時になっていました。
出発前のメーターです
外環道から東北道、北関東道を走って伊勢崎ICで下りて一般道へ。赤城山へ向かう道をのんびり走って到着したのは15時頃でした。どうせイブニング勝負なんだからちょうど良いと嘯いて事務所へ向かいます。
やってきました
受付で19時までのイブニング券を買って、スタッフさんに池の概要と状況を聞きます。
主な対象魚はバスとストライパー、キャットフィッシュの3種で、この3種を釣った人にはグランドスラム達成記念ステッカーが貰えるとのこと。でもグランドスラムって普通4冠だよね…?個人的にはニジマスを入れて4種を狙います。
他にはマナマズ(日本産ナマズ)とコイが居るそうですが、これは池の掃除要員なんじゃないかな?真面目に狙う魚種ではない気がするのでスルーします。
スタッフさん曰く放流しているニジマスはイタダキマス(頂鱒)という選抜育種した美味しい品種だとか、ストライパーは神経質な感じで、意外とシルバーマーチブラウンのようなトラッドなウェットフライを引っ張ってくると釣れたりする、という情報を頂きました。へぇ~。
場内を歩いて様子を見ていると、ブラックバスとキャットフィッシュがいる下池、ブラックバスの中池にたくさんの人が入っています。ここでフライを振るのはちょっと危ないなぁ~と、そのまま歩いて坂を上っているとスマホから地震速報が鳴り響きました。
え?え?揺れてる?全然分からない…。
近くに居たお兄さんに揺れました?と聞くと、少し揺れましたね、と。ストライパーが入っている川池でカップルに揺れました?と、女性が結構ヤバいと思いました、と。立ち位置で結構揺れ方が違うようです。
それにしても釣り場で釣れました?ではなく揺れました?と尋ねたのは初めてです。町内防災放送も流れていましたし、渋川市で震度5を記録したそうです。
一番上の小さい池にやってきました。バズベイトを曳いているお客さんが一人いたので、邪魔にならないように脇で準備を始めます。するとネコがやってきて、僕にじゃれついてきました。何もやれんぞ…?
ネコがじゃれてます(13sec)
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Mac : MP4(6MB)
ネコはリールに興味を失ってしまったか、僕から何も貰えないことを分かったか、草むらに去っていきましたので、準備を続けます。
今日の道具です
ROD: Frequent Flyer 905-7 #5 7pcs(ORVIS)
REEL: EVOTEC Clw 2-6(LOOP)
LINE: GPX WF5F(Scientific Anglers)
LEADER: AKRON Standard 3X 9ft(TIEMCO)
池を覗き込むと藻(ウィード)の塊がポツポツあります。3Xフロロティペットを1m程繋いで発泡インジケーターをセットし、シュリンプ(エビ)のフライを結びます。
これを藻の塊のそばに投げて、オモリの入ったエビフライをふんわりと沈めてやると、1投目からインジケーターがピコ!と動きます。残念ながらアワセは空振りでしたが、これは釣れちゃうね~、ほぼ反則だよね~?と2投目を打ち込むと、やっぱりピコン!とインジケーターが引き込まれて、今度はフッキング成功。きっちり初物頂きました。
久しぶりにフライでバスを釣りました
このまま続けたら延々釣れそうな気がするのでブラックバスはこの2投1匹で終了にして、さっさと他魚を狙います。
川池の看板。レインボーも居ます。
続いて訪れたのはストライパー専用の看板が出ている川池です。川のように細長いってだけで、流れはありません。水面を見ていると、結構頻繁に魚がライズしているのですが、何か分からないくらい小さい虫を食べているようです。ミッジは持ってこなかったなぁ…。ティペットも最細で3Xしか持ってきてないし。
一番小さいのは8番くらいのマドラーミノーなので、とりあえず結んで投げたら全く反応がありません。魚が興味を示して追ってくる…という姿も無し。これは違うな。
アレコレ替えて試してみるか…と思った矢先、バケツを持ったスタッフの方が現れて、スコップでペレットを撒き始めました。
水面にパチャっとペレットが落ちた音で魚がワラワラと現れ、すごい勢いでパクパク食べています。慌ててマドラーミノーを結び直し、タワーキャスト(後ろに高く跳ね上げるように投げて、前の水面へ叩きつける投げ方)で投げると、魚が着水音をペレットと間違えて寄ってくるのですが、鼻先まで来てフライをプイッと見切ります。む~賢いなぁ。
フライの沈むスピードが遅過ぎてペレットじゃないと見破られてる?と感じたので、マドラーミノーのディアヘアヘッドを指で揉み潰して空気を抜き、より速く沈むように小細工します。これでどうだ?と、ペレットが撒かれた直後に水面へ叩き付けたら、縞模様のある魚がフッと浮き上がってきてゴン!と食ってきました。ストライパーだ!
コイツがグイグイギュンギュンと、噂に違わぬ強力で引っ張ります。左へ走ったのでお隣さんに迷惑を掛けそう…と堪えたら、案の定サージャンズノットで結んだ3Xティペットが千切られました。やっぱり強い~。
これでは相手にならん!とリーダーをバリバスのパーフェクション1X(9ft)に替えてフライを直結します。これなら切れまい?とマドラーミノーを叩き付けるように投げるのですが、やはりふんわり沈むフライを悉く見破ります。手強いなぁ。
着水後に漂ってしまうから見破られる?と閃いて、着水後に短く鋭くストリップしてみました。魚が争って食い損ねたペレットが水流で揉まれる→他の魚に食われる前に慌てて食うのいわゆる競り食いのイメージなんですが、これで騙される魚が居ました。
ニジマス(イタダキマス)をゲット!
この方法で釣れたのはこの一匹だけで、マドラーミノーはほとんど見切られました。やっぱり厳しいな。
ペレットの色、形、サイズ、沈下速度に合わせたフライを作れば文字通りイレパクにすることができるかも知れません。ただしイレパクにして達成感を得たと同時に、完成して工夫する余地が無くなる喪失感に襲われる禁断の遊びですけどね。こういうのは研究しているうちが楽しいんだな(笑)。
ペレットタイムが終わって平穏な雰囲気が訪れ、フライをアレコレ替えて探る方法に戻ります。マドラーミノーを切り、ボックスを開けると、ヒョイと目に留まったウーリーバガーを結んで投げます。
どうかなぁ?釣れるかなぁ?と思って10投もしないうちに、ゴン!とひったくられました。グイグイと引っ張る強いヒキはどうやらストライパーでしょう。リーダー直結が功を奏して、無事取り込むことができました。
初めて釣りました、ストライパー
珍しく自撮りしてみました
初めてストライパーって釣りましたが、ヒキが強いですねぇ。人気のワケが判ります。
晴れて3種をゲットしたところで残るはキャットフィッシュです。舞台は下池ですので、川池を離れて一旦、事務所に戻りました。この時16時50分で、まもなく串焼きが営業終了となるのでいかかですか?と、ラストオーダーの案内がありました。せっかく来たことだし名物をいただこうと、休日限定メニューとお勧めのトクトリ(特鳥)串を一本注文しました。
炭火で焼き上がるまでの間、レストハウスで休憩しながら対キャットフィッシュ用にリールを交換します。インターミディエイトのランニングラインを巻いてあるバテンキル(オービス)に替えて、シンキング・タイプ2のシューティングヘッドを繋ぎました。
トクトリ(特鳥)串です
いただきま~す
おいしく頂いた後はキャットフィッシュを狙って下池に入ります。受付時に話を聞いたスタッフさんがいたので、改めてキャットフィッシュの狙い方を尋ねます。
師曰くバッキの水車の流れに乗せてやります。死んだ小魚が流れていくイメージです。フライはマラブーやゾンカー、トラウトガムなど。インジケーターを使うか、シンクティップラインで漂わせて下さいとのことでした。
うーむ。シンクティップは持ってません。っていうか管理釣り場で持ってる方が珍しい代物です。せっかく替えたリールですが、もとのエボテック(ループ)に戻してフローティングラインを使います。これにAirfloのシンキングポリリーダーを繋いでシンクティップの代用とします。
フロロの1Xティペットを30cmほど繋いで、結んだフライはチェーンボールアイを付けたラビットファーマツーカです。
下池の様子です
バッキの水車の脇に陣取り、投げる距離と方向、着水後のメンディングをアレコレ替えて、フライを流していきましたが、結局釣れずに、夕闇が迫る18時45分に終了としました。これ以上粘ると後片付けができなくなります。残念。
実のところ、この釣りが一匹釣るまで一番時間が掛かると思います。シンクレートの違うリーダーやフライパターンを替えてみるなど試行錯誤して、魚の目の前にぴったりとフライを送り込めるセッティングを探るワケですから。初めての釣り場、イブニングの4時間だけでグランドスラム達成は目論見が甘かったか。
夕闇の迫る中、釣り場を後にしたら間もなく暗くなってしまいました。ギリギリまで粘ったもんだ、と我ながら呆れます(笑)。ナビに道案内を任せて、伊勢崎ICから北関東道に乗って、東北道へ。
佐野SAで給油したものの、晩ゴハンのメニューに惹かれるものが無かったので蓮田SAまで走ります。なんだか雨が降りそうな感じだったので。
蓮田SAでは晩ゴハンに海鮮炙り丼を食べて、すんなりと帰ってきたのは22時頃でした。。
帰宅後のメーターです
走行距離は264.8kmでした。午後からとしてはなかなか充実した遊びで楽しかったです。一日で4種目達成を狙うなら、もうちょっと時間を増やして、釣り方をアレコレ考えないといけません。さらには釣ーリングだと持って行ける道具が限られるので、研究のしがいがありそうです。
リベンジマッチを挑むなら…?レインボーの謎のライズの正体を確かめたいですね。ミッジを持っていって、ペレットタイムに頼らず、かつ引っ張りの釣りより勝負が早いドライの釣りを探りたいです。でもストマックポンプって使っていいのかな?(笑)
ストライパーもペレットタイムに頼らないなら、引っ張りの釣りになるでしょう。トラッドなウェットフライをはじめ、あれこれ持っていって探る幅を広げながらも、1X(約12lb)クラスのティペットを使わないと獲れないという制約がミソです。
そして釣れていないキャットフィッシュに労力と時間を割かねばなりません。スタッフの方は釣れるタナをキープして流せるインジケーターが強いと言っていましたから、どうやら底ベッタリでもないようなんですよね。もしかするとフロートを付けたラビットファーマツーカなどでBSをやる手もアリかも。ティペットの長さ調節で底から上へタナ探りできるのは、他のフライフィッシングには無いBSだけの大きな特徴ですから。
初めて訪れて、初めて狙う対象魚というのは、釣れても釣れなくても色々と刺激してくれます。前2回と違って、ロードホッパーでまた行こうと思える、ちょうど良い釣り場を見つけた気がします。
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