初のイシダイは防波堤から
ANAのマイレージが溜まったのですが年度末までに申し込まないと消えちゃうよ?と言われて慌てて遠征先を探し始めました。休みの取りにくいこの時期、やはり土日の弾丸遠征となれば、移動時間がもったいなくてあまり遠いところまでは行けません。この時期なら…と、5年前と同じ八丈島にしました。
ネットを流れて宿を探すと、ジギングでおなじみのパパ大津留さんの宿、パパズインに行き当たりました。その中で気になったのがヘチ石鯛です。
防波堤の際にえさを落とし込んで竿先でアタリを取るこの釣りなら、いつか釣ってみたいと思っていたイシダイに気軽に挑戦できます。
ということで、初日は港でイシダイ狙い、2日めに磯に渡ってメジナ釣りと欲張りプランを立てて、パパズインに予約を取り、事前に荷物を宅急便で送って、11日の朝、電車で羽田空港へと向かいました。
八丈島空港が視界不良のため欠航です。仕方が無いので日程を一週間ずらして18~19日に変更します。幸い飛行機の席は空いており、宿も翌週への変更が可能でした。この日はスゴスゴと帰宅しました。
一週間後、再び早朝から羽田空港へと向かい、無事機上の人となりました。約1時間のフライトの後、八丈島空港に到着すると、雑誌などで見た覚えのあるパパ大津留さんが出迎えてくれました。
早速宿に到着。9時頃には宿に着いてしまうのですから、たっぷり遊べる近い離島ですね。
のんびりとヘチ石鯛の道具の準備に取り掛かります。
竿はパパさんからお借りした竿3mです。クロダイ用のヘチ竿のパワーアップ版とのことですが、他に例が見当たらない変わった竿です。ソリッドグラスを継いだと思われる穂先はフニャっと柔らかく曲がります。手元は船竿50~80号負荷くらいの太さ。このテーパーのキツさはスミイカ竿もびっくり!でしょうか。
リールは手持ちのスピニングリールでダイワのTD-X3000iAにPE2.5号を巻きました。この糸に東レの将鱗20号を1ヒロ半、FGノットで繋いでリーダーとします。中通しのナツメオモリ5号を通して、東レの将鱗12号をオルブライトノットで繋いで、30cmほどハリスをとります。ハリはチヌバリ10号。
準備ができたら出発です。パパズインでは、軽ワンボックスの車を貸してくれます。これは正直ありがたいです。島をウロウロする釣り人なら、このためだけにパパズインに泊まってもいいくらい。
この日パパさんは用事があるため、釣り場となる港まで先導してくれました。まずは神湊港。ここは突堤の先端がポイントなのですが、先行者が入っているのでパス。
次に底土港。正面から風と波が当たっていて、できればここはやめておきたい…ちょっと心配というパパさんの意見でパス。最終的に釣り座を決めたのは藍ヶ江港でした。
ここは港の入口に足湯があるところ、といえば分かる人もいるでしょうか。以前に旅行で来た際に立ち寄ったことがあり、一度釣りしてみたいなぁ、と思っていたところでもありました。
足湯きらめき
パパさんのオススメは、白灯下の外洋向きの壁沿い、付け根に近いところだそうです。
藍ヶ江港の白灯台下から内向き(10:43)
綺麗な水!
釣り方のレクチャーとして、えさのウニの芯の付け方、底に落としてハリス分だけ上げて待って探ること、ぐぐっと竿先が引き込まれるまで待ってからアワせることなどを教わって、パパさんは先に帰られました。懇切丁寧に対応して貰って、ありがとうございます。
ただ…まだ4月、さらに冷水塊に島全体が覆われていて、暖かい時季の魚であるイシダイは正直厳しい、ともアドバイスを頂きました。メジナの良い時季は、イシダイにはまだと言うことです。一緒に狙うのは若干無理があるようです。
さてはて、えさを付けて投入します。どういう釣りだか良く分からないので、教わったまま、クーラーに腰かけて、ただひたすらに待ちます。アチコチ歩いて探り回る釣りでもないようですし、イシダイと言えばただ待つ!というイメージなので、時折えさの確認をするだけです。
えさ取りがいるわけでもないので、のんびり島の緩やかな時間に合わせて、海を眺めて待つだけです。あ~贅沢な時間や。
お昼前、観光のお客さんがやってきて、声を掛けてきました。こんにちは~と言われて振り返った時、竿先にゴソゴソという感触が伝わりました。
アタった!と竿先に向き直り、じっと見つめるとググッと竿先が絞られていきます。エイヤ!っと大きく合わせると、ググーっと魚のヒキが伝わります。
先手を取られてはイカン!とグイグイ巻きあげると、力強いものの巻き上げられないほどではありません。何者だ?魚を浮かせてくると、黒い魚体が見えます。むぅ。イシダイではないな?
タモを伸ばして無事取り込むと、初めて見る魚でした。
カンムリベラが釣れました(11:58)
ギャラリーがいると大体釣れないのですが(笑)、どうやら気を抜いた瞬間を狙ってえさを食ってきたようです。見逃さなくて良かった。
お昼時になったので、お腹も空きました。お昼ゴハンを調達するついでに場所を替えようと思い立ちました。道中、ゴハンを食べて到着したのは洞輪沢港です。
ここは5年前にも来た所で、その時はコマセを撒くと小さなメジナがワラワラ寄ってきて、40cmくらいのボラが釣れました。それを覚えていて、コマセを使ったボラのフライフィッシングができないかな?と思っていたのです。
大将、降臨!(15:12)
竿は自作竿、テキサスの大将ことTexas Generalです。リールはLAMSONのLiteSpeed-3で、ラインはScientific AnglersのMastery WF-8Fでソルトウォーターテーパーのもの。テーパーリーダーはVARIVASのPERFECTIONの9ftで0X。ティペットは0Xで、フライはグローバグヤーンを巻き付けただけの簡単フライです。
さっそくコマセのオキアミを撒いて様子を見るのですが、ボラはおろか小魚も見当たりません。潮が下げていて、港内に魚が居ないのかな?
水深のありそうなところへ移動しながら、コマセを撒いてみますが、やっぱり魚が寄りません。アチコチ動き回って様子を見るのですが、影も形も見当たりません。これではイカン!と結局1投もしないで引き上げるハメになりました。
最後に藍ヶ江港に戻ってイシダイ狙いを再開です。すると夕方から来た地元の方が、堤防の先から、ゴツい両軸リールを使って、カゴ釣りの仕掛けを沖へ大遠投していました。何が釣れるのかな?と思っていたら、太い竿が根元から絞られて、パワーファイトをしています。
おお!すげぇ!と驚いていたら、たちまち糸を出されて切られてしまいました。その釣り人は大層悔しがっていましたが、いや~、この島、夢があるなぁ。
結局、暗くなるまで粘ったのですが、僕にはアタリも出ず、イシダイは次回の夢と持ち越しになりました。
その2へ続く
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