深川・冨士見でハゼ釣り
お気に入りのハゼ中通し和竿があります。9尺5寸(約285cm)と長いので、船に乗って釣る際に使うのが一番相応しいのですが2018年を最後に使っていません。2020年から横浜鶴見の新明丸がハゼ乗合をやめてしまったので、出番が無くなってしまったのです。
途方に暮れていた4年間でしたが、東京深川の冨士見がハゼ乗合船を出しているとつり情報11月1日号に載ってました。冨士見には過去に彼女と午後ハゼ船に乗ったことがあるのですが、一日通しのハゼ船は無いとずっと思っていたのです。ハゼ乗合船があると分かれば、これ幸いと早速お気に入りの竿を持って出掛けることにしました。
コイツを使ってやりたいのです
電話を掛けて予約を取ると「7時頃には来て欲しい。集まり次第出船します」と。おや?つり情報に記載の7時半出船よりも早い…気合が入ってるなぁ。
ところが当日朝、出発前に持ち物を確認したところ、中通し竿に道糸が通っていないではありませんか。長期保管に備えて糸を抜いてしまったか?慌てて竿中とおるくんを使って通そうと試みますが、なかなか通りません。ついには出発時間が近付いたので、急遽パックロッドとスピニングリールをカバンに突っ込んで家を出ました。
以前利用した東京駅から都バスに乗るルートでは7時に間に合わないので、今回は地下鉄で行きます。27日(日)の朝5時半に自宅を出発し、京浜東北線大船行きの電車に乗って御徒町駅で降ります。東京メトロ大江戸線の新御徒町駅まで歩き、光が丘行きに乗って門前仲町駅へ。3番出口から出て、電話を掛けて送迎バスをお願いします。
送迎バスで事務所へ到着したら、受付でハリは4号と5号があります。どちらがいいですか?と訊かれて5号のハリを貰い、乗船料金を支払います。ハゼ釣りで乗船料が一人9,500円はなかなかいい値段ですが、船に乗ってお気に入りの和竿を使うお大尽遊びと考えれば安いものかと。今回はリール竿ですけどね(泣)。
ちなみにここで練り船(櫓を漕いで進む和船)を仕立てる(貸切)と一人10,500円(10人以上)です。乗合はないので最低催行人数の10人を集めるのが困難ですよね。
船に乗ると、左舷の大ドモが空いているので釣り座を構えます。さて釣具を準備するか…と竿を出して繋ぎ、リールをセットします。本来はこの竿じゃなかったんだがなぁ…と自分の準備不足を悔やみながら(泣)
この日の道具です
竿: DIVIDE AJING AJDV-6085UL-S 6'8"(solfiesta)
リール: BIOMASTER 1000MgS(SHIMANO)
道糸: Nylon 5lb
オモリ: 太鼓型3号+ハゼ用片テンビン
ハリ: ハゼ5号
船長がちょっと竿見せてというので手渡すと、穂先の調子を見て「これじゃ3号は軽いな。5号は背負わせないと」と言ったのですが、結局3号で最後まで通しました。このアジング竿のルアーウェイトはMAXで10gなので、3号=11.25gは上限を少し超えるくらいです。まぁビュンビュン投げる訳じゃないから大丈夫ですが、底をとって小突いてモヤっとする違和感を取って…ってするのに3号で不具合は感じませんでした。
沖釣りの竿ってオモリを背負って穂先を曲げた状態で使う前提で考えられるのはなぜなんでしょうね。ハゼのノリやカワハギ、フグなど僅かな違和感を取る釣りは訊き上げが重要なんだから、重いオモリで穂先が曲がり込んだら余計に難しくないかな?
ゲートブリッジ
船は7時30分に河岸を払って沖へと走り、東京港ゲートブリッジを横目に見つつ、さらにはアクアライン橋をくぐって進みます。
結構走って着いたポイントはGoogle Mapで見ると木更津の港の中です。リール竿で投げれば岸に届きそうなくらいの距離感です。
この日の潮回りは長潮、千葉県姉崎で7時45分が干潮、14時43分が満潮です。釣りスタートから時間の経過とともに潮位が上がるので、段々良くなる法華の太鼓だといいなぁ(笑)
えさのアオイソメを付けて釣りを開始します。水深は5mくらいかな?この水深はもう落ちハゼって言うのかな?などと思っているうちに、分かりよいアタリが出て初物が釣れました。
数を釣ってこその考えが強いハゼ釣りですが、私はやはり食べ応えのあるサイズを彼女と食べ切れる量だけ欲しいのです。特に今年はハゼの型が良いとつり情報の記事に書いてあったので釣行を決意したのです。
とはいえ大きな魚だけを選んで釣ることはできないので、数を釣るうちに大きな魚が混じれば良いなぁ…(母数を増やすたくさん釣ろうと思いますが、竿頭(さおがしら:船の中で一番数多く釣った人)に興味は無いのでのんびりしたものです。
桶にはごく少量の水(ハゼの目が出るくらい)を入れてハゼを活かしておきます。たくさん水を入れるとハゼが溺れて死んじゃうんです。不思議ですよね。
ふと見ると左舷にミヨシから5~6人ほどお客さんが並んでいたのですが、和竿かカーボンかは分かりませんが全員中通し竿です。以前に乗った午後の半日船は家族連れが貸竿でのんびりと釣っていた雰囲気でしたが、全日船はマニアの巣窟(笑)ですね。
釣りをしてみると、船はスパンカーを立てて緩やかに前進していきます。それなら常に先にポイントに入り、新しい魚を狙えるミヨシが有利です。なるほどトモに人気がなかったはずです。
中通し竿は竿下を探る釣り(手でテンビンを投げて若干探ることは可能)だし、各人の竿の長さもそれほど変わりませんので、後ろの釣り座ほど前の釣り人の残りを釣ることになります。
リール竿なら遠くへ投げられるので、中通し竿で探れる範囲の向こうの外の沖へちょい投げもやりました。頻繁にアタるのは良いんですけど、ハリに掛けられる率が落ちました。遠くへ投げると横方向へ動かすだけなのでノリを感じることが難しくなり、ブルブルと大きなアタリだけが手元に伝わるからです。
こうなると細いPEラインの道糸も試してみたかったですね。キス釣りだと先糸が無いと、アタリはあれどハリ掛かりしなくて本当に釣れないんです。キスが違和感を感じて吐き出すって言われますね。ハゼだとどうなんだろ?先糸はナイロン?フロロカーボン?はたまた無い方がいいのか?
なんとか大きいハゼを…、天ぷらダネに立派なハゼを…と頑張るものの殺気が伝わりすぎるのか、はたまた腕が悪いせいなのか、なかなか数が伸ばせないうちに14時頃、沖揚がりの時間となりました。
小さいハゼは逃がしてやり、大きいハゼを中心に30匹をジップロックに詰めて、保冷剤とともに保冷バッグに入れて持ち帰ります。ハゼは水が少なくても簡単には死なない強い魚ですが、死んでしまうと傷みが速いので、帰る直前まで活かしておく方が断然良いです。
この日の竿頭は右舷ミヨシの方で140匹だとか。僕の倍ですね。すごい。いったいどんなペースで釣ってるんでしょうか。
15時頃に帰宅し、彼女と一緒にハゼの下拵えをします。彼女はハゼってこんなに大きくなるの?と驚いてました。これまでは本当に小さいハゼしか釣っていませんでしたからねぇ。晩ゴハンはもちろんハゼの天ぷらです。
久しぶりに食べるハゼの天ぷらは間違いなく美味でした。
ハゼはスーパーマーケットの鮮魚コーナーで見ることは少なく、天ぷら専門店では値の張る高級品ですから、釣りをしない人には縁遠い魚です。一方で釣るには簡単・手軽で美味しい魚ですから、釣り人にはとてもお得感の高い魚です。やはり年に一度は味わっておきたいですね。
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