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デカいバスバグをボヨヨン…と

フライでバスが昂じて高番手グラスロッド
Master G-MF86B 8'6" GBF-GAF-#8: Phillipson
Medalist 1495 1/2DA : Pflueger

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 フライでバスを狙うようになり、当初はカヌーからの釣りでしたが最近ではほぼフロートチューブからの釣りになっています。釣り方や場所に応じて何本かの竿を使ってきました。番手としては#6~#8といったところでしょうか。

 木の枝が水面近くにまで張り出しているようなダム湖では枝と水面の狭い空間にフライを投げ込みたい、自らがオーバーハングの下に入り込みたいという気持ちから自作したソリッドグラスのショートロッドを使っています。
 一方で狭いスポットが無い自然湖やフラットな野池などでは通常の長さの竿、ORVISのTRIDENT#6ScottのSAS#8といった9feetの竿を使っています。
 しかしグラファイトの9feet、例えば#8ロッドだと次第にキャスティングレンジが長くなってしまう(^^;)という事態が起きてしまいます。このクラスだと湖でドカーンと飛ばせる設計の物がほとんどですので、やや遠めからタイトなループでピンポイントへズバッ!と打ち込むのが気持ちいい竿なんですね。
 すると次第にポイントからやや離れて、目を吊り上げて一生懸命キャストしてしまうんです。スポーツカーを運転すると峠道をついつい飛ばしてしまって景色を見ていない、ってのと同じでしょうか。

 平地の湖や野池ではのんびりゆったり投げるユルい釣りをやりたい時がほとんどなので気持ち良いショートキャストができる高番手を求めてグラスロッドに手を出してみました。
 2006年の2月頃、ヤフオクを覗いていてこの竿を見つけました。フィリプソンはmasahiroさんのサイトChartreus Popperで知って以来興味津々だったので、若干競っても欲しい!と思いました。
 結局25,000円で落札。安いか高いかはちょっと微妙ですが、到着して梱包を解くと経年による黄変が少しあるものの、キズも無くほぼ未使用と思われるコンディションで満足です。

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オレンジがかったシャフトにお馴染みのマーク

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スペックのプリント

 プリントから読み取るにMasterシリーズの8フィート6インチです。G-MF86Bの最後のBはバスフィッシング用のアクションであることを示すそうです。これは前記サイトで知ったこと。このBの物を見たのは初めてで、忽ち欲しいと思った次第。
 GBF-GAF-#8のプリントからこの竿が作られた時期がまだAFTMAライン規格が採用されて日が浅い頃との推測ができます。出品者は1960年代のものと記述してました。AFTMA規格が実施されたのが1962年らしいです。この頃くらいでしょうか。
 前記サイトにあった1967年のフィリプソンのカタログを見ると、MasterシリーズのラインナップではMF86Bがありません。この頃には型落ちモデルになっていたのでしょうか。とすると62~67年の間ですか。

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フェルールはメタルです

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グリーンのラッピングはオープンスパイラル

 相方となるリールはずっとどれがいいかな?と考えていました。60年代の竿なのでできれば当時のもの、この組み合わせだったら本当に使っている人が結構居ただろうというモノがいいなぁと思っていました。
 しかし竿のコンディションがとてもいいので、リールだけが使い込まれていても組み合わせとしてちょっとバランスを欠くような気がしていました。

 あれこれ見た結果、ありがちと言われるかも知れませんが、やはりフルーガーのメダリストに落ち着きました。
 古いマーチンやヘドン、シェイクスピアやサウスベンドといったオートマチックも非常に魅力的で悩んだのですが、フロートチューブからの釣りだとリールが水に浸かる可能性が非常に高いです。一旦水に浮かんだらできるだけトラブルを避けたいので、シンプルなダイレクトドライブにしました。
 他のメーカーのリールも候補に上げたのですが、2006年6月、ヤフオクで程度の良さそうなフルーガーのメダリスト1495-1/2DAを見つけたので9,800円で落札しました。メダリストとしては安くないと思いますが未使用品なら納得です。出品者は50年代のものとのコメントを付けていましたので、リールの方がややお兄さんでしょうか。

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ハンドル側。とてもいいコンディションです。

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ウラ側。ちょっと使うのが躊躇われてしまいます。

 届いて早速しっかりとした梱包を開けると、紙箱に入ったリールが出てきました。眺めてみるとホントに使用した形跡がない美品。タグや説明書まで入っていて、思わず使うのが躊躇われてしまうコレクション・コンディションでした。

 リールの乾燥(?)重量は181g。バッキングラインを入れて、フライラインはSAのマスタリーBBT#8を巻いてみました。そもそものキャパシティとしてはもうちょっと入るリールです。
 この段階での重さは230.5gで、竿にセットするとフックキーパーの前スレッドあたりでバランスが取れました。

 リーダーはVARIVASのパーフェクション0~2Xの9フィートあたりを考えていますが、ブレイデッドリーダーも試してみようと思ってます。

 現在僕の持っている使用可能な道具としては、最も古い年代物の竿とリールです。がコンディションは他の物にひけをとりません。何だか使うのが憚れる気もしますが、コイツでTMC8089の#2とかガマカツB10Sの#1/0とかに巻いたバスバグをボヨヨン…と投げて、早々に魂を入れてやりたいと思います。

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