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テニアン島紀行

イソマグロジギングとのんびり陸っぱり探検

2006-12-7

その1

 GWにモルジブでご一緒だった蒔田さんからイソマグロジギングに行きませんか?とお誘いを頂きました。家族旅行でサイパンとその隣にあるテニアン島へ行くそうで、テニアン島にいる間、朝夕の短期間ジギングをやるためボートを手配したので一緒に乗りませんか?とのことでした。
 2004年の久米島ジギングでイソマグロと思われるヤツにリーダーをブッちぎられて以来、宿題には掲げていたものの、機会に恵まれていませんでした。ここは若干無理をしてでも行っちゃわないと、いつまで経ってもチャンスにありつけない、とお誘いに乗せてもらうことにしました。

 さてテニアン島とはどんなところでしょうか。サイパンを含む北マリアナ諸島にはイソマグロの大きいのがいるという評判は聞いていましたが、いまいちよく分からない、ということで若干調べてみました。

 日本人にもお馴染みサイパンの南西隣に位置し、フェリーで約1時間の至近です。面積は100平方米で伊豆大島と同程度とのことです。
 島の北にラッソー山(標高170m)、南にカロリナス台地(標高150m)がある程度で比較的平らな地形の島です。そのため太平洋戦争時には大規模空港の建設の適地(滑走路を切り開くのが楽、離発着が容易)であり、B29の開発とともに日本本土空襲が可能になるとして、ここもまた戦略的要衝地として激戦の舞台となりました。原爆投下の飛行機もここから飛んで行ったそうです。そんなことを知るといろいろ考えることもありますが、釣りなどしながらのんびり平和に暮らせるのが一番よねと実感させて貰おうと思います。

 今回は蒔田さんの家族旅行に便乗ですから、僕がお父さんを長時間拘束してご家族の恨みをかう訳にはいきません。昼間は陸っぱりをして南の島を満喫しようと思います。風が吹かなければフライロッドでいろんな魚を釣ってみよう!企画として色々狙ってみたいと思います。

 さて陸っぱりは?と調べると、残念ながら情報は見つかりませんでしたので、事前に想像して、現地を探検して確認、ということになります。
 宿泊予定のホテルの近くにタガ・ビーチというビーチがあり、この脇にレンタルスクーターのサービスがあるそうなので、これを足にしようと思います。

 もちろん一番のお目当てはイソマグロなので、こちらも準備を進めます。蒔田さんから教えてもらったサイトを見ると、テニアン島の付近に好ポイントがあるようです。

 必要な道具を考えてみると、竿は久米島のマグロジギングに使っているZENAQのJiggerTrust S63-7があります。ひとまずはこれで良いのですが、ルアーの適正最大ウェイトが7oz(約200g)となっていて、できればもうちょっと重いルアーを使えるものがもう一本あると万全です。
 しかし新たにジギングロッドを買うのも…と思っていたところへ、SAURUSのG.B.R Popping86をイソマグロ用ジギングロッドに改造するアイディアを思い出しました。
 穂先までかなり強い竿でまともに使えるか分かりませんが、この機会を逃す手はありません。慌てて改造に取り組み、バタバタと準備を整えたのでした。

 ジギングメインでの海外遠征は始めてです。忘れ物が無いようパッキングして寝たのは良かったのですが、寝坊してしまって7日7時頃、車に荷物を積み込んでいざ出発です。
 途中の首都高速は中央環状線が通勤の車で混雑していましたが、9時過ぎ頃成田に到着しました。これまでに2度程使ったことのある高速出口脇の空港駐車場に車を預けて、ターミナルへ移動します。

 10:35発の飛行機に対して手荷物検査場に9:30頃着くと係員達何でこんなに遅いんだよ的雰囲気。何だか納得が行きません。1時間前ならいいじゃん、ねぇ。

 ノースウエスト航空76便でサイパンへ到着したのは15:00。3時間30分で到着+時差1時間というのは近くていいですね。長い時間飛行機に乗ると飽きちゃいますから。
 サイパンの空港では日本人のツアー係員が声を掛けてくれて、他のツアー客と一緒のバスに乗り込んでそれぞれのホテルを回っていきます。バスの中ではツアー係員がジョークを交えてサイパン豆知識を教えてくれます。何だか日本的で修学旅行みたいでした。
 僕はハファダイビーチホテルでおりて港行きの車に乗り換えです。車を待つ間、ライターと水を買ってロビーで待ちます。このホテルも街中もカタカナの看板が充実していました。韓国式マッサージとか。ハングルじゃないから日本人向けの看板だよなぁ、と思うとちょっと可笑しいですね。
 迎えの車に乗るのは僕一人でした。テニアン島って人気無いのかな?と思いながら、港へ移動します。港に着いたら中国系の人達で一杯でした。宿泊のテニアン・ダイナスティ・ホテルが中国系のせいか、日本人観光客が少ないようでした。
 それでもロッドケースを抱えた僕の姿を見て、イソマグロですか?と声を掛けてくれた男の子2人組がいて、頑張ってくださいねと言ってくれました。分かる人がいるってのは嬉しいですね。

中国系の人が多かったです
サイパンのフェリー乗り場

 さて17:00発のフェリーに乗ってテニアン島へ。このフェリーはダイナスティホテルの宿泊客は無料になります。席がほとんど埋まっているほど人が乗っていて盛況でした。

中は結構綺麗でした
あまり船に乗らない人でも大丈夫だろうという大きい船でした

いよいよ船が出ます
サイパンの港を出港します

 ほとんど寝ていたのですが、約1時間の船旅を経てテニアンの港に着いたら真っ暗になっていました。ここからテニアン・ダイナスティ・ホテルへバスで送迎してもらいます。バスの中は中国系の人ばかり。なぜ彼らはあんなに大きな声で喋るんだろう?日本の電車の中でも無駄に声が大きいような気がするのは僕だけ?大阪人の上をいってるよね、絶対。

 ようやく到着したら18:30頃でした。近いとはいえやはり移動に1日ががりになってしまいました。ダイナスティ・ホテルに着くと日本人のツアーデスク担当者が当然日本語でチェックインと館内の説明をしてくれます。ひとことも英語を喋らなくても来れちゃう。スゴイな、日本のツアーって。
 そんな説明を受けていると後ろから先に到着している蒔田さんが声を掛けてくれました。奥さん・息子さんご挨拶して合流です。蒔田さんは2日に出発してサイパンからテニアンに滞在しています。この日までは熱帯低気圧の影響で海が荒れていて、イソマグロを釣ることができないでいたとのことでした。

 夕食は蒔田さんご一家と一緒にJC Cafeという地元のレストランに行きました。僕も事前に調べていて旨いらしいと聞いていたので渡りに船です。現地のチャモロの人達の料理に挑戦したところ、牛肉とジャガイモとチンゲンサイ(?)の煮込みスープ(名前忘れた)が出てきて旨かったです。蒔田さんにご馳走になってしまいました。
 食事の間、またホテルに戻ってからも蒔田さんといろいろと話をして、奥さんにもあれこれ釣りの話をしたりして、同好の士として援護射撃(笑)。旦那さんがマニアックな話で盛り上がっている様子を見たのが新鮮な様子で、少しは貢献できたかしら?裏目になってなきゃいいんですが。

 明日は12時30分にホテルのロビーに集合して13時から17時までイソマグロを狙うことにしました。午前中スクーターを借りて陸っぱり探検の旅に出ます。
 今日は移動で疲れました。明日早起きできる自信もないし、辺りは真っ暗だし、陸っぱりはしません。部屋に戻ってリーダーシステムを組んだりと明日の準備をして就寝しました。

その2へ続く

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