ブラウントラウトをサイトで獲る釣りに挑戦
5日は夕方から飛行機に乗って日本へ戻るので、のんびりすることにしました。釣りの旅で観光するなんて初めてのことです。
オタゴ(Otago)半島の先っぽはタイアロア・ヘッド(Taiaroa Head)といい、アルバトロス(アホウドリ)の営巣地があります。ここまで賢一くんは自転車で、僕とけいがくんは奥さんの利恵さんが運転する車に乗せてもらって現地集合です。
タイアロア・ヘッド(Taiaroa Head)の手前の海岸にはオットセイがのんびりと昼寝をしたり泳いだりしています。
残念ながらこの日は風が弱くアルバトロスは飛んでいませんでした。奥にはペンギンを見るトレイルコースもあるそうです。オットセイの寝ていた海岸の脇にはペンギンの巣もありました。
観測所でランチをとった後は、帰り道の途中にある公園に寄ります。海辺の芝生の公園は子供達がたくさんはしゃいでいて、リゾート地の洒落た雰囲気です。遊具で遊ぶけいがくんも楽しそうです。
一度福田家に戻ってから改めて釣具屋さんに連れて行ってもらいました。夕方になっていたので閉まっている店もありましたが、Kendallさんがやっているという釣具店は開いていて、2日前に続いて2度目の来店です。自分の旅の記念になるものとして買ったのは、ミセスシンプソン、スコッチポーチャー、パーソンズグローリーといったNZスタイルのストリーマー各種にタイイングDVDです。
いよいよ出発の段になって賢一くんの車のエンジンが掛かりません。結局ガス切れだったのですが、急遽シャトル(乗り合いタクシー)をチャーターしてもらってダニーデン(Dunedin)の空港へ向かうハプニングがありました。しかしその後は無事オークランド(Auckland)へ国内線で移動し、空港近くのホテルで一泊した後、6日夕方成田へ戻ってきました。
振り返ってみるとこの旅ではフライで2匹、ルアーで2匹の計4匹のブラウントラウトを釣りました。数で言えばあまり釣れなかったということになるでしょうがフライフィッシングしかもサイトフィッシングで50cmオーバーのブラウントラウトを釣るという目標は果たせましたし、考え無しに釣れちゃったという魚は1匹もありませんので充分に満足しています。
釣り逃がした魚からは色々学んだし刺激も受けましたので、夢のような素晴らしい旅ができました。
もちろんガイド役に徹してたくさんの魚を譲ってくれた賢一くんとニュージーランドの名誉のために上手な人が釣ればもっとたくさん、大きな魚を釣り上げられると明言しておきます。
しかし数はどうでもいいような気がしています。魚を釣り上げるまでのプロセスが非常に楽しかったです。一般的に見える魚は釣れないと言いますが、フライフィッシングに関しては見える魚は釣れるのです。しかもすごくエキサイティングな釣りになることを改めて実感しました。
常に魚をたくさん見つけられるワケではありませんが、50~60cmは決して稀ではないという魚を見つけて直接狙うことができるポテンシャルはニュージーランドの大きな魅力ですね。
魚に気付かれないよう近づくところから始まって、無事取り込むまでにはどこか一つでも失敗すると全部ダメになってしまいます。チャンスも1・2投しかないのですから、それだけにフライを結び替えたりティペットを確認したりしてでも万全の準備で挑戦したいと思います。時間が掛かってしまったり失敗することも多々あるのですが、自分の未熟な腕前が少しでも上達していく過程も含めて楽しめるようになってきた気がします。
はるばる遠いところまでやってきて、ゾクゾクするようなイイ魚と対峙するのですから、刹那的な出会いでは勿体無い。これまでパッと投げてパッと結果が出る釣りをしてきたのですが、今では何十分かけてでもアレコレ手を替え品を替えて追い掛けていき、考えて試して1匹を獲る釣りにずっぽりハマってしまっています。
それは例え未熟な腕前ゆえに時間が掛かることを差し引いても、やっぱりエキサイティングな魅力を感じているからなんだろうなぁと思っています。
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