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ニュージーランド旅行記

ブラウントラウトをサイトで獲る釣りに挑戦

2007-1-3

その3

 3日の朝はのんびり寝てしまい10時頃起床しました。若干のトラブルがあり出発が遅くなってしまい、ダニーデン(Dunedin)市街にあるKendallさんの釣具店に寄ってフライを補充したので、ハイウェイに乗ったのが午後1時頃になってしまいました。
 この日の天気はすっきりと晴れ。昨日までのどんよりとした曇り空が嘘のようです。明るい夏の日差しを受けながら車はワイタヒリバー(Waitahi River)へと向かいます。

雰囲気が良かったです
牧場の間を流れる細い川です

 この川も小さい川で、昨日のサトンストリーム(Sutton Stream)より若干広い程度です。川の規模から言えば#4ロッドで充分です。大きいのが来ちゃったらどうしよう?#5ロッドの方がいいかな?なんていらぬ心配をしながら、川に入っていきます。

 まずは上写真のような小さな落差のあるところにブラインドで投げてみたのですが反応がありません。川に立ちこんでいると腕の太さもあろうかというナマズっぽいウナギが足元に寄ってきただけでした。
 そこで天気もいいことですし、賢一くんを先頭に川沿いを歩いて魚を探すことにしました。ついついキャストをしてしまいたくなる気持ちをぐっと堪えて、やや後ろをついて歩いていきます。

アプローチ良好
川に沿って道が走っています

NZらしい景色
どこまで行ってもこんなのんびりした景色でした

 しかしなかなか魚の姿を見つけることができません。魚を見つけられなければサイトフィッシングって辛いよなぁ。ブラインドでも投げたくなっちゃうよと思い始めた頃、対岸を先行する賢一くんが手を上げてストップと仕草をします。
 どうやら魚を見つけたようです。下流を渡渉してこい、と合図を出すので、イソイソと渡って近づくと、デカい魚がパクパクとライズを繰り返しています。

ここですよ
細い川の真ん中のヨレのあたりでライズしていました

 川は写真の左から右へ流れています。風も流れと同じように吹いていました。風に向かって投げることになりますが、右端に移るブッシュに身を隠せば、ちょうど気づかれずに済みそうです。
 チリチリになっていたティペットを結び替え、#12のアダムスにフロータントを施して、ブッシュの下流側へ回り込むと、ライズしている魚がよく見えました。

 緊張しながらキャストすると風に押されて魚に届きません。5Xの12ftリーダーに5xの3ftティペットではうまくターンオーバーできないようです。長いリーダー+ティペットにも慣れなくっちゃと思った仕掛けを上手く操れず、後ろの草に引っ掛けてしまう始末です。
 フライがターンオーバーしていないからフライを(空気抵抗の少ないものに)替えたら?と賢一くんが声を掛けてくれました。
 ここで落ち着いて#14の茶色いDad's Favoriteに結び替え、風がやむのを待ってキャストすると、今度はすんなりと飛んで行き、ようやく魚の上流まで届きました。50cm程右に外れちゃったかなぁ?と思って流れるのを見ていると、スーっと寄ってきてパクッと食いつきました。

 僕にしては珍しく?一発でジャストタイミングのフッキングができました。一昨日のブラウンが元気だったので、この魚のファーストランに身構えていたのですが、あんまり走りません。ラインをどんどんストリップするとリーダーの結び目がガイドの中に入ってしまう始末で、それを見た福田くんはラインを出さないと急に走った時に絡んでバラしちゃうぞと脅します。慌ててラインを出すのですが、川が細いとあんまり走らないのかしら?それとも釣られていることに気づいてない?結局一回ジャンプをしただけでした。
 賢一くんの柄の長いネットで取り込んでもらうと充分満足できるサイズ。いかつい顔のブラウントラウトです。

やったー
やっほ~い!獲ったど~!

 写真を撮って、サイズを測ってみると約23インチ(58cm)、2.75ポンド(1.2kg)ありました。ニュージーランドではアベレージサイズとのことですが、いやいや充分大きいです。とりあえずの目標を20インチ(50cm)オーバーと置いていたので、すっごいうれしいです。

これでした
ヒットフライはDad's Favorite(Brown)

 この先も魚を探して上流へ歩いて行きましたが、見つけることはできませんでした。午後の数時間を使って歩いても、見つけられる魚は少なかったです。やっぱりサイトフィッシングは簡単にはいきませんね。
 帰り道にふと深い谷状になっているあたりから川を見ると、ポツンと波紋が広がるのが見えました。あれライズじゃない?と賢一くんを呼び止め観察すると、再び波紋が広がりました。

ここです
写真中央の瀬が始まるすぐ上流の辺りでライズをしていました

 ゆっくりと川におりてザブザブと遡っていきます。風が上流から吹いているのでできるだけ距離を詰めていきますが、魚の姿は見えません。少し待っているとライズするといった具合です。
 #14のアダムスを結んでキャストしますが、風に煽られてなかなかライズのあった辺りまで飛んでくれません。僕がてこずっていると賢一くんがちょっとやっていい?と狙ってみることにします。

肩越しに撮影
賢一くんがライズを狙うの図

 ライズが右へ左へ、上へ下へと移動します。恐らく1mちょっとの範囲でふらふらしているのだと思うのですが、なかなか思うように食ってくれません。
 賢一くんも食わせることができず、川から上がってしまいました。僕は諦めきれずにフライを替えて、ティペットを結び直しながらライズのサイクルを観察します。やや上流で1回ライズするとすこし下ったところで続けて2回め、インターバルがあってまた上流で、というパターンのような気がします。
 1回めがあった後、2回めが起きそうなあたりの少し上流に投げると、突然パカッ!と食ってきました。よっしゃ!とアワせるとカツっと出応えがあっただけでフッキングできませんでした。
 フライをチェックしてみるとポイントに小さな鱗が刺さっていました。残念。

 これを機会に終了して車へ戻ります。次の川のマタウラリバー(Mataura River)へ移動しましたが、既に日は傾き夕暮れの時刻でした。車を停めた脇でスプーンを十数投してみましたが、50cmくらいの魚が追いかけてきただけで、釣果はありませんでした。
 車の脇にテントを張って食事をしたら早々に就寝です。もう一張りテントがあって二人組がとっぷり日が暮れてから帰ってきました。できれば明日の朝一番、彼らより早く川に入りたいところです。

その4に続く

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