フロートチューブでバスバギング用
高番手ショートバンブーロッドを求めて
記念すべき初のバンブーロッドのブランクが形になった2009年1月31日、2本めの製作に取り掛かることになりました。
1本めはかの名工ポール・ヤング(Paul.H.Young)がデザインしたTexas Generalのテーパーデータをもとに基本となる竿の作成を試みました。しかしながら最初からこの一本で決まり!などと甘い夢を見ていたわけではありません。
本命はフロートチューブ上で使い易く、近距離でいいから空気抵抗の大きいバスバグをストレス無くピンスポットへ打ち込め、下へと突っ込むようなヒキを楽しめる高番手のショートロッドです。
2本めからは、かねてより考えていた高番手ショートロッドには弾性の低いバンブーが最適なのではないか?との仮説に挑戦するのであります。名付けてProject B。フロートチューブ用バスバギング(Bassbugging)ロッドをバンブー(Bamboo)で作ろう計画の発動です。
先生からびぃさん、2本めどうします?と聞かれて2フィート詰めましょう。このTexas Generalを短くするイメージでと即答していました。
先生やエノさんとのディスカッションでは1ピースやワン&ハーフのアイディアも出たのですが、6フィート2ピースと決めて1月31日に丸竹を割りました。
竹裂きの様子
肝心のテーパーデザインですが、テストしたTexas Generalは8番でもショートキャスト重視ではラインが軽いと感じました。僕の経験からいえばそのまま2フィート詰めただけではかなり硬い竿になることが予想されます。そこでTakeRodを使って2フィート詰めると同時に2番手落としの設計をしてみました。
位置(inch) | 対面幅(塗装後mm) | 対面幅(塗装前mm) |
0 | 2.286 | 2.086 |
5 | 2.972 | 2.772 |
10 | 3.632 | 3.432 |
15 | 3.886 | 3.686 |
20 | 4.420 | 4.220 |
25 | 4.978 | 4.778 |
30 | 5.359 | 5.159 |
35 | 5.436 | 5.236 |
40 | 5.839 | 5.636 |
45 | 6.477 | 6.277 |
50 | 6.325 | 6.125 |
55 | 6.731 | 6.531 |
60 | 6.833 | 6.633 |
65 | 7.087 | 6.887 |
70 | 7.061 | 6.881 |
ストレスカーブ曲線
2本めはこれでいってみようと思います。
前回途中までやっていた竹裂きは僕が別の作業をしている間に、先生がみるみるうちに裂いてしまいました。すみません。
その後ミリングマシンでの荒削りから火入れまでの工程を行いました。
バインディングの糸を切って、竹の表皮のエナメル質を落とす作業をしました。
2本目では工程の順序が入れ替わって、エナメル落としの後に曲げ伸ばしをしました。相変わらずこの工程は鬼門です。この順序にして、少しはマシにできるんじゃないかと思っていたのですが、やっぱり難しい。ちゃんとできるようになるまでには多分丸竹ベースで5~6本ダメにしなきゃいけないんじゃないかと思います。
エノさんの得物をお借りして新工法も試したのですが、竹が曲がり始める感じがイマイチ掴めない…。おっかなびっくり曲げているのがいけないんでしょうが、恐る恐るでしかできないのは性格なので、場数を踏むしかないのでしょう。
その2へ
Copyright (C) びぃ,2009-10-31,All-Rights Reserved.