旧友を頼って鱒と戯れる
いよいよ今日11日は最終日です。いつだって旅の終わりは帰りたくないものですが、夕方の便で帰るため午前中だけとなる釣りは、せめて有終の美を飾りたいものです。
やはり6時頃起床し、準備を整えた7時頃、雪月花廊を出ました。皆さんの朝ゴハンの時間になっているのですが、のんびり宿で食べようものなら、出発がお昼になってしまいますから(笑)。
宿の奥さん(愛称かかさん)たいへんお世話になりました
最寄りのコンビニ(ローソン)のマチカフェで朝ゴハンは昨日と同じパターンですが、昨日は太陽の光に暖められたのに、今日は薄く雲が掛かっていてちっとも温まりません。日一日と秋が深まっていく感すらあります。
午後には札幌に戻ることを計算に入れ、帰り道になる川へ向かいます。7日夜に泊まった樽前荘の方が近いのですが、釣り時間より居心地の良さを取ってしまった以上、朝の冷気の中を頑張って走ります。
今日の川はアキバくん、ヤマト釣具店ともに名前があがったところです。国道脇に広場があってちょうどバイクが停められて入渓できる、とてもありがたい場所でした。
バイクを停めて準備を始めます。走ってくる際に意外と河原が広くてフライを振るのがラクそうだな?と思ったことから、これまで出番の無かった5番竿を繋ぎます。ウェーダーを履き、竿を持って、いざ川へ。
入渓点の目の前がいきなり落ち込みからの大きな淵になっています。ここだけルースニングの仕掛けを作り、ニンフを流してみました。しかしニンフへの反応はありませんでした。
落ち込みの下には倒木があったので、ここからドライに変更し、エルクヘアカディス12番に結び直します。
倒木の周りを流すと早速チビッ子がご挨拶してくれましたが、これはハリ掛かりせず。もうちょっと出るかな?と続けて流すと、ギラッと身を翻したチビとは呼べないヤツが、フライをパクッと食ってくれました。
これは獲りたい!とバレないように寄せて、無事ネットに入れると30cmくらいのニジマスでした。
この旅初のニジマス、しかもちょっと良いサイズなので、写真を撮ろうとスマホを取り出すと、バシャっと跳ねて一気に川へ戻ってしまいました。しまった!油断した!そんなわけでニジマスの写真はありません(泣)。
右端の倒木の下流でした
下流側はこんな感じ
気を取り直して上流へ釣り上がっていくと、岩盤が多くやや落差のある渓相です。イワナを釣った3日めの川よりは随分ラクに歩ける感じでした。
国道沿いでやや騒がしいのですが、ここというポイントからはチビっ子ヤマベくんがご挨拶をしてくれました。大きい魚も来ないかな~?と思うものの、一向にサイズが上がりません。それだけに先ほどの失敗が悔やまれます。
キミたち、お父さんとお母さんは?
11時半になったところで終了としました。途中、河川工事で土嚢が積んであるところを利用して、川から一気に国道へ上がると、帰り道は徒歩5分ですみました(笑)。
後片付けをすませて、12時頃アキバくん宅までの帰路に付きます。札幌の市街に入った13時頃、お昼ごはんにスープカレーを頂きます。今回の旅では北海道らしいモノを何も食べてないので。
14時頃、アキバくん宅に到着しました。この日彼は出張で留守なので、駐車場に置いといて貰ったコンテナに梱包、宅急便で返送します。梱包前にヤマト運輸のサービスセンターに荷物引き取りの依頼電話を掛けると、17時までには取りに伺います、とのこと。それでは飛行機に乗り遅れちゃう…。
こうなれば持ち込みしかありません。サイトで確認すると、幸いにも近所のコンビニ(サンクス)で宅急便の取り扱いをしていますので、空のコンテナを持って5分ほどテクテク歩きます。店員さんに宅急便お願いできますか?と確認してから、店の脇に一旦コンテナを置かせてもらって、バイクをアキバくん宅からコンビニの駐車場に移動し、その場所でサイドバッグを取り外してコンテナに放り込みます。他に竿、エアマットなどを入れてコンテナをテープで止めて、コンビニから自宅へ発送しました。ふぅ、手間取ったものの何とかなったな。
コンビニの駐車場で梱包って初めてやりました(笑)
入りきらなかった荷物をザックに詰め終えると15時になってしまいましたので、新千歳空港に向けて走り出します。途中千歳の街で最後の給油をして返却に備え、無事レンタルバイク819新千歳空港店に到着したのは、返却予定時刻の17時の少し前でした。
チェックイン機で搭乗手続きをすませ、空港でお土産を購入し、18時25分発のバニラエアーJW922便で成田へ。機内では早々に寝てしまいました。
成田に着くと蒸し暑さが堪えます。北海道は涼しかったな…と往路と同じルートで電車を乗り継ぎ、帰宅したのは22時頃でした。
20歳の頃、北海道バイクツーリングをやりたいなぁと思ってから25年後、少し違った形でその思いが叶いました。5日間の走行距離が610kmと北海道ツーリングにしては破格の短さ(笑)ですが、これも名所ではなく川を巡ったためです。走りに行ったというよりは川歩きに行ったのが正しい表現でしょうか。
肝心の釣果の方は芳しくない…どころか貧果と言っていいでしょう(泣)。やはり川を知らないと釣果を望めないのは北海道に限らず何処でも同じことです。
同じコトをやればあの川はもう一回行って、アッチの川はやめて代わりにこの川を…と、効率は上げられるでしょう。でもフラフラとポイントを探すところから始める釣りは学生の頃以来で、バイクに乗る、色んな人に会うといったことを含めた旅全体を久しぶりに楽しみました。
釣りは旅の動機で、釣果は旅のおまけと考えれば、また楽しいものです。何より宿も決めずにバイクで北海道を走るとか、地図見てフラフラと釣り場を探すとか、社会人になったからもう無理かも?と思っていた自分には、どこか懐かしくまた新鮮な体験でした。来年はどんな釣り旅にしよっかなぁ(笑)。
その6へ続く
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