3本めはへら竿に挑戦!
失敗した握りを持ってつるや釣具店主催のハンドクラフト展に行ってきました。早速原田さんにアレコレと聞いてみました。物腰柔らかな方で親切に応対して頂きました。
原田さんの工夫は同じ物をきちんと作るプロのものとして、厳密には僕と同じではありませんが、作り方の方向としては間違っていませんでした。スプライススウェルはグリップというよりバットの延長であるという原田さんの説明では、グリップからパワーが絞り出されるとのこと。これはロールキャスト時の力がスムーズかつパワフルに伝達される感想を持ちましたので、なるほど納得です。
一方僕の場合は見た目が格好良さそうとミーハーな動機(笑)でスプライススウェルを試みているので機能を伴ったものとは言えません。しかしながら握りの直上で魚の走りを止めて、掛けた辺りの沖でポカッと浮かせるためのパワーを実現してくれるのではないかと密かに期待しています。
この日はミッドセクション(穂持?元上?)とティップセクション(穂先)のエナメル剥がしの続きを行いました。汗をかきかき苦戦する僕の姿を見て、フル先生がヒョイと新しい工法を発案。試してみるとこれが綺麗で楽に仕上がるという大発見で、思わぬ収穫がありました。
まずはバットセクション(手元)を削るためにプレーニングフォームを設定しました。製作3本めにしてようやくライトライン用(笑)のフォームの設定です。バット用の面では太すぎるという寸法のため、いきなりティップ用の面で設定しました。
無事?設定が出来たら、いよいよカンナで削っていきます。節の曲がり直しが不充分だったせいか隙間が出そうになりましたが、なんとか満足いく程度には綺麗に削れたと思います。これまで8番、6番と太い竿しか作っていませんので、細いスプリットにおっかなびっくりで作業しました。
次にミッドセクションを削るためにプレーニングフォームを設定しました。さらに細くなっていくフォームの設定にドキドキしながら、いよいよ細い竿の実感が湧いてきます。
設定ができたらミッドセクションをカンナで削っていきます。こちらも順調に削れたと思います。
最後にティップセクションを削るためにプレーニングフォームを設定します。穂先の先端部分は自分のフォームが設定できる限界の細さです。こんなに細いのちゃんと削れるかな?きちんと六角形になるのかな?と不安でドキドキです。
いよいよティップセクションをカンナで削っていきます。こちらはノードにカンナを引っ掛けてしまい、一本スプリットを折ってしまいました。あ~あと落胆しながらもう一本やり直しです。気をつけていたのですが、やはり細いだけあって、わずかなトラブルが致命傷になってしまいますね。
ティップとミッドセクションを接着しました。バットセクションは握りの修正がありますので、別の機会に回します。細いとはいえ6本のスプリットを貼り合わせると意外に太さが出るもので、こちらは無事に接着でき、バインディングして乾燥ブースに保管しました。
その5へ続く
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