3本めはへら竿に挑戦!
夏の間はいつものごとく創作活動はお休みです。ハイシーズンは釣りに行きまくらなければ、他に行く時季がありません。アトリエの気温が落ち着いた11月になって半年振りの活動再開となりました。
欠けてしまった握りは半年前に改めて作成したのですが、これが大失敗でまた新しく教訓を得ただけになってしまいました。同じ物をいつでもいくつも作るプロの技術と工夫にはまだまだ程遠いな…と痛感しながら、前回の失敗作の先端を切り落として修正としました。
これを三角ヤスリで地道に削り、スプリットが嵌るように溝を作ります。ところが手削りでは溝がキレイな正三角形にできるわけではないので、スプリットのピスを少し削って台形にしてスプリットが嵌るようにしました。
フル先生撮影
ティップとミッドセクションのバインディングを外して、接着剤をヤスリで落とします。これは通常のフライロッドと変わらない工程なので、ゴシゴシやすり掛けを行いました。特段の問題も無くブランクの形になりましたので、ほっと一安心です。
バットセクション(手元)を接着します。スプリットはベタベタ触って手垢が付いていますので、あらかじめアルコールで接着面を拭き取ります。
接着剤を塗ったらスプリットを貼り合わせ、ティップ側からタコ糸でバインディングします。バインダーは使わずに(フル先生が)手作業でぎゅうぎゅうに縛り上げました。特製バインダーを発明するまでは、この方法で製作されていたそうです。
グリップがくる位置の上までバインディングしたら、グリップを入れて溝にスプリットを入れます。グリップのすぐ上は念入りに強く縛り、グリップ本体も力を振り絞って縛りました。その後竿尻まで縛ったら、はみ出したスプリットにもタコ糸を掛けて、ティップ側へと戻っていきます。
バットセクションのバインディングを外して、はみ出した接着剤をやすりで削り落とします。
スプリットがグリップの溝にしっかり入るように気持ち深めに溝を彫ったのですが、曲線にむりやり嵌め込んでいるのできちんと深さが合っているわけではなく、グリップからスプリットが浮いたり沈んだりしています。旋盤にロッドを固定して紙やすりでグリップとスプリットが綺麗に並ぶよう削ってやります。
おおよそを落としたら、グリップの細かい部分は紙やすりを使って接着剤を落とします。ブランクの部分は通常のフライロッドと変わらない工程なので、ゴシゴシとサンディングブロックを掛けます。特段の問題も無くブランクの形になりましたので、ほっと一安心です。
その6へ続く
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