3本めはへら竿に挑戦!
へら竿製作にあたって一番肝心な点が仕様要件設定とテーパーデザインです。当然過去に事例などありませんから、作っては試すしかありません。これまた遠い道程になりそうです。
長さは8尺(≒8フィート)以上の竿規定の釣り場がほとんどである以上、これは変えられません。しかしTexas Generalを始め、既存の8フィートではゴツ過ぎます。
何度となく振り込みを繰り返す釣りだけに軽さは命。僕の勘では重さとして3番以下でないと使えないと断じてしまい、思いきって2番で設計してみようと思います。
白羽の矢を立てたのはLeonardのBaby Catskill、7ftの3番です。8尺の2本継だと240cm÷2=120cmですので通常の竿ケースに入るギリギリでしょう。よって3本継ぎにします。
さらにこのままではへらぶなのヒキに対応できるか分かりませんので、FD Taper Designで変換すると同時に、静止加重を30g、60g、113gと増してシミュレーションを行います。
最後に手持ちの極軟9尺とシマノ慶匠8尺、自作バンブー7ft4番に約100gのオモリをぶら下げて持ち上げ、竿のパワーを確認しました。極軟9尺は100gを持ち上げるのがやっと。慶匠8尺と自作バンブーは軽々と持ち上げてしまいます。
結果、やはりパワーとしては2番か3番で充分。盛期のへらを引けるよう先調子で、負荷が掛かるにつれて竿が曲がる頂点(ベンディングポイント)が手元に移動するプログレッシブアクションを狙って調整を行いました。
距離 | 対面幅 |
0 | 0.066 |
5 | 0.078 |
10 | 0.090 |
15 | 0.100 |
20 | 0.110 |
25 | 0.119 |
30 | 0.129 |
35 | 0.139 |
40 | 0.154 |
45 | 0.160 |
50 | 0.169 |
55 | 0.178 |
60 | 0.184 |
65 | 0.193 |
70 | 0.201 |
75 | 0.209 |
80 | 0.216 |
85 | 0.222 |
90 | 0.225 |
95 | 0.225 |
今回は握り(グリップ)に凝りたいと思います。以前原田竹竿の原田さんより激励のコメントとメールを頂きましたので、スプライススウェルのグリップに挑戦します。僕としてはここで使わずにいつ使う?と言える大ネタです。
さらに、へら竿は本人より周りの人が竿の曲がりに注目する竿でもあります。魚が掛かるとおっ!その竿、結構いい曲がりしてるねなんてことを言うわけです。とにかくへら竿のアイデンティティは魚を掛けるとスムーズに曲がること。スムーズな曲がりと軽量化をあわせて考えると、メタルフェルールに代わるものが不可欠でしょう。ということでグラスフェルールを試したいと思います。
その3へ続く
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