3年ぶりにGTに引っ張られよう
いよいよ釣りも最終日となりました。浩一郎さんとファルーク氏は一足先に下船します。朝一番の国内線の便でマーレに戻らないと、その先の国際線の便に間に合わない、ということで、僕の起床前既に出発してしまいました。
鴨野さんと二人、昼過ぎの国内線の飛行機まで時間がありますので、午前中をどうやって過ごすか船長と相談した結果、朝イチは近くの沈み根(現地の言葉でティラと言います)と島周りをGTキャスティングで狙い、日が昇ったらジギングに切り替えることにしました。今日帰るクルーがお土産にと若干の魚を欲しがったのでジギングでシメるのがカタいだろう、との作戦です。
最初に行った沈み根で2日ぶりのGTがフィッシャーマンのロングペンに出てくれました。この旅では本当に朝練が釣れなかった。最終日にしてようやく朝一番に釣果が出ました。
最終日なので一緒に写ってくれたバンダーラ(左)とムーサ(右)
鴨野さんにも朝イチでGTが出ました。最後の日になって好転したというべきか、HAA ALIFU(ハーアリフ)環礁が悪過ぎたというべきか。それでも朝練は1本ずつですから、そんなに良いわけではありません。
朝食を取った後、いよいよGTキャスティングゲーム最後の島Hodaidhoo(ホダイドゥー)にやってきました。ここで鴨野さんが2本目のGTを釣った後、そろそろ時間がなくなってきました。
島をぐるっと半分くらい回ったところでラストキャストー!と投げた後で前方に黄色い小魚(バナナフィッシュと呼んでました)の群れが見えます。
鴨野さんが最後にあれやりましょうと言ってくれたので泣きの一投を入れるとドバン!と出ました。この旅ではバナナフィッシュの群れではなぜかGTが出なかったのでビックリです。
グイグイと引っ張る感触を味わいながら、生まれて初めてアガリGTの一本を釣ることができました。
このナブラ撃ち、残念ながら鴨野さんはチェイスのみだったそうです。僕だけ気分良く終われて申し訳ないような(笑)。
その後Hanimaadhoo(ハニマードゥー)の風裏に回ってジギングです。100mラインを探してジグを投じては船を動かします。70~120mくらいのラインに入るとハタ類が着底とほぼ同時に食ってきます。
ホウセキハタのようです
本格ジギングタックルを持ってこなかった僕は鴨野さんに130gのメタルジグをお借りししまた。GTタックルでジャークするのは疲れるので、底周辺だけスローなジンバルジャークで。鴨野さんはジギングタックルでショートピッチのジャークをやや上の方まで入れて探ります。
鴨野さんのオオグチイシチビキ
その他、スマガツオ、アオチビキ、ハタ類などなど。まだまだ底荒れしていないモルジブの海を充分堪能させてもらいました。
そうなるとやはり欲しくなるのがイソマグロ。モルディビアンが最も好むこの魚は現地でボヒマスと呼ばれ、昨日僕のGTルアーにもチェイスが一回ありました。
やっぱデカいイソンボ欲しいよねと話している我々以上にキャプテンが一生懸命船を立て直してくれて、最後の最後まで探ります。
そろそろ終わり、ラストポイントという頃、60mくらいから次第に深くなっていく船の流れ方になりました。そろそろ100mラインかな?という辺りで僕に着底後すぐのアタリが来ましたが、3秒ほどのファイトでPEライン6号が高切れ。リーダーの結束部が弱っていたかも知れません。
その直後、鴨野さんにドスン!というアタリがあって、ジリジリと重く走っていく魚が掛かりました。ついにイソマグロがきたか?いやいや、多分違いますよ、というやりとりを交わしつつ、上がってきたのは立派なイソマグロでした。鴨野さんが最後を飾ってくれました。
ちょうどお昼頃にHanimaadhoo(ハニマードゥー)の空港沖に戻ってきて昼食とパッキングを進めます。鴨野さんは帰りたくないよーと何度言っていたことでしょう。さりとて帰らないわけにもいきませんからねぇ。後ろ髪を引かれる思いで帰り支度を進めました。
ちょうど船を去る前には食べ残しのゴハンに小魚が群がってきました。中には1mをゆうに越えるバラクーダもいたりして、最後の最後までモルジブの魚たちにからかわれてしまった気がしました。
Hanimaadhoo(ハニマードゥー)の空港へは早めに着いたので搭乗手続きが始まるまでのんびりと待ってました。2時間前には来い!って言うくせに手続きが始まるのは1時間前。これも南の島時間ってヤツでしょうか。夕方には国内線で無事Male(マーレ)に到着しました。
深夜出発のシンガポール行きの飛行機までには時間があるので、デイユース(休憩)で利用したHulhule Island Hotel(フルレアイランドホテル)でシャワーを浴びた後は、対岸の首都の島であるMale(マーレ)島までほんの1時間ですが遊びに行きました。
そこでは船を下りて歩き出すや否や日本語で話し掛ける現地の客引きがたくさん居ます。流暢な日本語で話し掛けてきた兄ちゃんの案内で魚市場に行くも、魚がほとんどいなくてほぼ素通り。お土産物屋さんを紹介されて鴨野さんはお土産を購入し、現地の人しか行かないような地元の食堂で夕食を食べました。
鴨野さんは何か現地の人にめっちゃ見られてます。我々浮いてますねと言いながらも、日本人観光客が寄り付かない店での食事となかなかできない経験を満喫されたよう。現地スタイルのカレーも量が多かったものの、なかなか美味しかったです。
ホテルに戻ってから一番のお目当てであった本タイプのモルジブ地図帳を購入。すべての準備を整えてMale(マーレ)の国際線ターミナルへ行って無事手続きも完了しました。
空港では安心してクレジットカードが使えるので、僕はここでお土産を購入しました。フィヨルー(アオチビキ)の缶詰を見つけたので思案の末に購入。定番のチョコレートやスパイスパウダーなども買いましたが、以前にあった店が無くなって、本タイプのモルジブ地図帳が無かったのが残念です。ホテルのお土産物コーナーで買っておいてよかった。
深夜発の成田行きの便で出発すると、シンガポールへは翌朝7時に到着。チャンギ空港を探検してトランジットの時間を過ごし、成田行きの搭乗口に向かうと日本語も聞こえてきて、いよいよ帰り道だと実感が湧きます。ようよう7時間のフライトを終え、日本に戻ってきたのは12日17時過ぎでした。
ここから鴨野さんは国内線の最後の一飛びが残っています。最後に長旅後の一服を付けて、次はクリスマス島でとお別れしました。ありがとうございました。おかげさまで楽しい旅になりました。
帰りの車は特に大きな渋滞も無く、無事に家に辿り着いてようやく旅が終わりました。釣果はいまいちでしたが、様々なイベントがあって今までで一番腹を抱えて笑った旅でした。
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