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2009年モルジブ釣行記

3年ぶりにGTに引っ張られよう

2009-10-08

その6

 朝Dhidhdhoo(ディッドゥー)を出発します。この日はまずアウトリーフに出て、HAA ALIFU(ハーアリフ)環礁を西に進む朝練のルートとなりました。しかしながらこの日の朝練も不発。これほど朝イチにGTが出ないモルジブは初めてのことです。

 Island Hideaway at Dhonakulhi(アイランド・ハイダウェイ・アット・ドナクリ)というリゾートに用事があるとのことで立ち寄り、浩一郎さんとファルーク氏はディンギー(上陸用小船)に乗って出掛けました。

大金持ちは自前のクルーザーで横付けするらしいです
ドナクリの桟橋です

木々の中に建物があるのが分かりますか?
ドナクリのビーチです

綺麗なビーチですね
ドナクリのビーチの果て

まさに奇跡のブルーです
ドナクリの航路の沖側に広がる浅瀬

 その間僕と鴨野さんは朝食をとり、上陸せず釣りを続けます。ディンギーに乗れないせいでもありますが、やっぱり釣りド阿呆(笑)ですから。
 ドナクリの前に広がる浅瀬はサファリボートでは座礁の危険がありますので、航路をゆっくり走ってもらいます。その間に浅瀬に小さいポッパーやペンシルを投げると何者かが3回出てくれましたがフッキングせず。沖に出て浅瀬の向こう側に行ったらGTキャスティングゲームを再開しましたが、2回出たのみでこれもフッキングしませんでした。

 特に桟橋脇でサムルアーズのシンキングペンシルFLASHBACK黒金にバシュッ!と出た一発は、ドンドン走られてラインブレイクしてしまいました。船長はバラクーダだと言ってましたが、ラインがスッパリ切れたのではなく、弱ったところから引き千切られたので、個人的には1kgUPのトレバリー(GTかカスミかギンガメ)だと思うのですがね。

 浩一郎さんとファルーク氏が帰ってきた後はGTフィッシングを再開します。モルジブの歴史的な島と言われるUtheemu(ウティーム)を回り、アウトリーフへ出て2003年に爆釣した海域を回りますが、この日は一向に釣れません。

爆釣

 なお我々の間ではGTの場合、爆釣の定義があります。
 サファリボートでは船のオモテから投げ、魚が掛かっても船は原則停まりません。従ってやりとりしながらトモへ移動します。空いたオモテに次の釣り人が入ってルアーを投げていきますが、釣り人4人を基本として次々とGTが食って4連続ヒットになる第一段階がフェスティバル(Festival)です。

 そうすると最初に釣った人間がトモでGTを釣り上げ、オモテに戻ってきた時には全員ファイト中ですから、休憩無しで釣りを再開しなければならなくなります。そしてまたもやヒット!そんな具合で2巡(8連続ヒット)してしまうと第二段階でカーニバル(Carnival)と呼ばれます。

 2匹のGTとファイトしてヘロヘロになりながらオモテに戻ってくると、またもやすぐに釣り再開です。クルーはキャストー!と叫び、釣り人はそろそろ『また釣れちゃったらどうしよう』と考えながらルアーを投げます。
 それでもGTはルアーに襲いかかり、容赦無く3巡(12連続ヒット)すると、第三段階のグランドカーニバル(Grand Carnival)になります。

 僕は2003年に4巡を2セット(途中で休みました)という経験をしています。ここまでくると僕の体力が底を尽きてしまって、船上で大の字になって転がってしまいます。
 こうして倒れる釣り人が出ると、この究極段階をザ・リオ(The RIO)と呼ぶのです。
 十数回のモルジブGT釣行を敢行している浩一郎さんによると、ザ・リオは過去2回あったそうです。

 最も期待の掛かるポイントが大ハズレだったこともあり、ディンギーで上陸してお遊びをします。ここで日本から連れてきた自作バンブーフライロッドを持って陸っぱりライトゲーム(あわよくばボーンフィッシュ捜索)を決行します。

まさかここまで連れて来るとは製作時には微塵も思ってませんでした
はるばる来たぜインド洋!

ライトソルト用フライタックル
ROD: P.H.Y TexasGeneral Replica
REEL: TENRYU Fates SW-3
LINE: SA Mastery WF8F SWT
LEADER: VARIVAS PERFECTION 1X 9ft
TIPPET: VARIVAS SuperTippet Fluoro 1X 2ft
FLY: FormHeadPopper,Crazy Cherie

 最初にフォームヘッドポッパーを入り江に投げていたのですが生命感が無いので、外洋側のゴロタ石の浜に移動します。波打際からすぐ沖のカケアガリ(ファーストブレイク)の向こうに2尾の魚の影を見つけてクレージーチャーリーを沈めてストリップして誘います。
 なかなか反応が無いのでストリップというより超速引きを試してみるとカマスのような長細い魚がコツン!とアタって身を翻して去っていきました。そうか!超速引きね!と続けて試すと、再びすぐに魚が近寄って様子を見に来るではありませんか。
 ようし!もう一回浜の端から探り直しだ!と意気込んだ途端に時間切れで迎えが来てしまいました。1時間程度でしょうか。う~む残念。

 この間船に残って沖合の水深100m前後のブレイクを探してジギングを挑んだ鴨野さんはイソマグロと思われる大物にズルズル引き出されてラインブレイク。大変悔しい思いをしたとのことでした。最適な場所を探しているうちに時間が経ってしまって本格的に挑んだ時間が短かったそうです。
 モルジブではGT以外の釣りにも大きな可能性があるものの、やはりまとまった時間をとらないと納得いくまで攻めきれない、というところでしょうか。

 この日は一番期待できるHAA ALIFU(ハーアリフ)環礁が不発でした。リゾート・上陸などGTフィッシングの時間が少なく、あまりに釣れないので新作ルアーのテストをしていた、ということもあったのですが、浩一郎さんがGTを一本釣ったのみでした。
 ファルーク氏はGTが一回も出てこなかったのは生まれて初めてのことだと言ってました。ここまで釣れない日は僕も初めてです。モルジブも次第にお気楽極楽では釣れない時代に入ってきたのでしょうか。ハニマードゥー(Hanimaadhoo)の空港の沖合に停泊です。

潜るルアーとしては使いようがあるとは思うのですが
ジャリペン。プロト2作めは実績ナシです。
速く曳くと水面直下に潜って浮かんできませんでした。
そろそろ造型を考慮しなければいけない段階に入ってきました。

 浩一郎さんはハニマードゥー(Hanimaadhoo)に上陸し、日課のジョギングをすませた後、ヤドカリを取って楽しんでいました。船に残った僕はライトゲームで昼間のGTボウズの鬱憤晴らし…といきたかったのですが、魚の気配が無くサッパリでした。2006年にはギンガメアジがポッパーで結構釣れたのですがねぇ。こりゃダメだと早々に寝てしまいました。

夜の浜辺はヤドカリ天国
大物を捕まえて船中大笑いの夜でした

その7へ続く 

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