バイクに積める竿が無いので作っちゃおう
タックルマックのサイトには、以下の表記がありました。この竿で使用するラインの重さの目安です。
12ft #5/6 グレーンウインド
スカジット:375~435
スカンディスペイ:325~380
昨今、ダブルハンドの投げ方が多様化し、色んなラインが売られるようになりました。シングルハンド用ラインのAFFTA規格は先端9mの重さですが、ダブルハンドでは異なり、ヘッド部分の重さをgrain(1グレイン=0.0648g)という単位で示す方法がとられています。これを目安に使用するラインをアレコレと探した結果、スカンジショート・バーサティップ(RIO)の#5(320grain)にしました。1月16日に上野サンスイで購入。18,000円と随分高い投資となってしまいました(泣)。
スカンジショート・バーサティップ(RIO)
本来なら#6(370grain)が合うのでしょうし、慣れないうちは重めのラインが良いと聞きます。しかしながら竿を切って継いでいる以上、絶対に弱くなっているはずなので、安心のため少し軽めのラインを選びました。
いろんな釣りに持ち出したいと考えている以上、ティップのシンクレートが替えられるのは魅力的です。インターミディエイト(ゆっくり沈む)のボディを追加購入すれば、おおよその釣りはカバーできるはず。というかカバーできないなら、俺の魚じゃないと言って立ち去ります(笑)。アレコレとシンクレートの異なるラインを買えば、やはりこれくらいの出費になるはずなので、最初からセットにしました。
ランニングラインはEXフローティング.022(KenCube)でいきます。深いタナを狙うにはインターミディエイトが欲しくなると思いますが、手元でラインが沈むとキャストが難しくなります。導入を本気で考えるのはインターミディエイトのボディで練習した後でしょう。BSで使っているPowerflex Core ShootingLine .024 Int(RIO)から試すことになるかな?
GuedebrodのAスレッドのダークグリーン(5896)を使って、ラッピングをします。印籠継のオス部分の補強巻きは幅15mmと決めて、トリムなどの飾りは無しでシンプルに巻きました。
印籠継のオス部分の補強巻きです
継ぎのメス部分(玉口)の補強巻き(口巻き)は、端から幅15mmを巻き上げて、そこからガイドの足が始まる、というパターンで配置し巻いていきました。2番、3番、4番は中央に、1番は2個ガイドを配置してラッピングしました。
ガイドを留めました
7番にある竿のロゴの上下には、ダークグリーンをベースにメタリック金(PRO WRAPの9130)で二重の飾り巻きを入れました。
これを使いました
グリップ直上にあるワインディングチェックは、飾り巻きをして隙間を隠すのが定石なのですが、スレッドが足りなくなりそうだったこともあって、何もしませんでした。
危うくスレッドが足りなくなるところでした(苦笑)
穂先はマスキングテープでかさ上げしてドライヤーにセットするため、トップガイドの接着は最後へ後回しにします。1月23日から始めて3日ほど掛かったでしょうか。慌てて進めるとロクな仕上がりにならないので、何度もやり直しました。
SAGEの4ピースロッドを作る際に痛感したのが、ロッドドライヤーが一個しかないと一本ずつしかコーティング作業ができないので、とても効率が悪いことでした。
ガイドが1個しか乗っていないピースでもコーティング剤をちょこっと塗ってそのまま乾燥・硬化を待ちますので、次の作業もできないし、余ったコーティング剤は廃棄、とコスト高にもなっていました。
ましてやこの竿は8本継なので、一本ずつ作業したのでは完成がいつになることやら…と考え、乾燥・硬化用ロッドドライヤーを製作しました。1月17日から始めて28日に完成したので、いざ実戦投入します。
乾燥・硬化用ドライヤー
今回はスレッドにカラープリザーバーを塗ります。これは糸が塗料を吸って暗い色合いにならないよう、乾燥状態の糸の色に近い発色を保つための保護塗料です。
コーティングはエポキシコート(東邦産業)を使います。これまでコーティングはエポキシハンドレッドコート(ナガシマ)を使っていましたが、近所で商品が見つからなかったので、入手し易いものに変更します。
エポキシコート(TOHO)
乾燥・硬化専用ドライヤーから一本ピースを取り外したら、これまで使ってきたロッドドライヤー(パシフィックベイ)にブランクをセットして、コーティング剤を塗ります。塗れたら乾燥・硬化専用ドライヤーに移します。
EVAの板に切れ込みを入れてブランクを挟んでいるだけなので、一度太いブランクを挟んだ後に細いブランクを挿したら脱落の可能性があるので、挟む場所は変えないように気を付けます。
1番から7番まで塗って移してを行い、8番はコルクグリップが付いているため、従来通りロッドドライヤーに付けたまま乾燥・硬化させました。
2回目のコーティング
竿袋は、当然ピッタリ合うものなど売っていませんので作ります。1回めのコーティングを終えて、ガイドの脱落の心配が無くなった段階で取り掛かりました。
まずは採寸して設計図を書きます。竿のピース計8本と、リールシートも横に並べたので、通常よりも幅が広くなりました。
設計図です
2月3日、浦和のユザワヤで材料を買いました。緑色の竿に合わせて緑の布地(858円)と紐(129円)、ミシン糸60番(250円)、バイアステープ3m(388円)を買ってきました。
僕はミシンを持っていませんので、彼女に作成をお願いしました。3日に材料を渡したところ、10日には完成した竿袋を持ってきてくれました。スゲー!早い!
竿袋を作ってもらいました
2回目のコーティングを終えた2月9日、この竿の8ピース化をお願いしたブルーヘロンの岩田さんに湾フグ竿をデッチ上げる件をお願いするためにお会いすることになりました。当然、2回目のコーティングまで進んだこの竿を持っていき、見て頂きました。
下手グリップがネジ込みになってるスイッチロッドは見かけるけど、ここで繋ぐのは面白い発想ですね。丁寧に作ってありますねと感想を頂きました。なかなか綺麗に仕上げられない素人作業なので、プロから丁寧と言って頂けるだけで励みになります。嫌になって投げ出したくなる気持ちを堪えて進めてきた甲斐があったってモンです。アレコレとフライフィッシングのお話しをさせて頂き、つい長居をしてしまいました。ありがとうございました。
バイクに積んで持ち運べるようにロッドケースを検討します。カバンなどに荷締めロープで括り付けることを考えると、ベルトループの付いたハードケースが理想です。
2月15日に、2回目のコーティングをした段階の竿を竿袋に入れて、浅草で行われたハンドクラフト展へ持っていきました。ブースを出しておられた原田竹竿の原田さんやシマネッツのオオシマさん、雑誌RIVER-WALKのブースに居られた水中写真家の知来さんに竿をお見せしながら、ロッドケースの相談をしたのですが、結局、帰り道にふらりと寄った上州屋で、ちょうどぴったり入るロッドケースを発見しました。tailwalkのROD BAG 55です。
他にも合いそうなケースがあったのですが、これが一番ぴったりフィットでした。そして気になるお値段は…
何てお買い得な値段!
2,250円(税抜)とはアレコレ悩んで作ってる場合じゃない、とまさに創作意欲を破壊する値段です。迷うことなく購入しました(笑)
その6へ続く
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