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欲しい竿が売ってないので
作ってしまいました

イカれた『バス用ソリッドグラスショートロッド』製作記

2003-12-17~2003-12-28

その4

工程4 グリップの切断と削り出し

 今回グリップはEVAフォームを使います。最初にフォームをグリップの長さにカットします。リールシートはアップロックで上側のフード(リールの足を抑えるところ)がグリップの中に入り込んでいる形にしたいので、EVAフォームの片方の端をカッターでザグって穴を開けていきます。フードを突っ込んで入るまで穴を開ければオッケーです。

grip
穴を空けた状態。最初はカッターで削ってから
もう少し深さが欲しかったので、彫刻刀でザグっていきました。

 次にEVAフォームを成形します。中心に開いている穴を利用します。この穴よりちょっと細いドリルの刃の周りにビニールテープを巻いて、EVAフォームの穴に突っ込んで固定します。
 ドリルを回しながら#320のサンドペーパー(もうちょっと粗い方が作業は早いが仕上げペーパーがけが必要)で削っていきます。お手本のスコット8番のグリップを参考にフルウェルの形に削っていきます。ちょっと真ん中の膨らみが前寄りになっちゃいました。

grip
ドリル側が前。真ん中が膨らんでるのが分かりますかね?

 エクステンションバットも同様に削っていきます。形は雰囲気で決めちゃいました。

exbutt
エクステンションバットの形は台形に。

工程5 グリップ部分の接着

 まずはエクステンションバットをブランクに接着します。ブランクより穴の方が若干広いので、手元にあったケプラート6号(普通はタコ糸なんかでいい)をブランクに粗くグルグル巻いて瞬間接着剤で止めます。
 ここへ2液タイプのエポキシ接着剤を塗ってエクステンションバットを差し込んで接着します。30分硬化型ですが、念のため半日ほど乾燥させます。

 次にリールシートを固定するのですが、この内径に比べてブランクが結構細いので、隙間を埋めるためにゲタを履かせることにしました。白羽の矢を立てたのはワインのコルク。うちにあったドイツワインのBinger St.Rochuskapelle(ビンガー・ザンクト・ローフスカペレ)の93年(ベーレンアウスレーゼ。甘口。デザートワインかな?美味しかった。)のコルクを抜いて半分に切り、真ん中にドリルで小さめに穴を空けます。サンドペーパーを丸く筒状にしてゴシゴシと削って穴を広げてブランクのサイズピッタリに合わせます。外側もペーパーを掛けてリールシートの内径に合わせます。
 この2つの部品にエポキシ接着剤を塗ってリールシートの両端に叩き込みます。これが固まったらいよいよブランクへの接着です。リールシートのゲタ部分にくるようなブランクの部分にエポキシ接着剤を塗りリールシートを通して接着。またまた半日ほど乾燥させます。

 最後にグリップを接着します。こちらもEVAフォームの穴が大きくブランクがスカスカと動いてしまうためケプラート6号を巻きます。
 グリップの上端ピッタリに一巻きするようにしないとワインディングチェックがうまく止まらないので注意して、他は粗くグルグル巻きにして瞬間接着剤で固定します。ここへエポキシ接着剤を塗ってグリップを接着します。

 実はこの後グリップエンドに石突きとしてアメリカの25セント硬貨を張り付けました。歪んだりしてなかなか張りつけるのに苦労しました。最初にエクステンションバットをブランクに接着する前に、コインとバットだけで接着しておくべきでした。

その5へ続く

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