イカれた『バス用ソリッドグラスショートロッド』製作記
この竿と組み合わせて使うリールについて考えます。フロートチューブに乗って構えた時にフライリールは下に向きます。よって大きいリールは邪魔になるので小さめのリールを選びます。
心配なのはラインの収容能力ですが、バスは何10mも走る魚ではないので10mのショートキャストで掛けるならバッキング無しのフルライン30mでも問題ないと考えます。ドラッグについても性能を厳しく問う必要はなく掌ブレーキで充分だと思います。
しかし小さいリールの更にアーバー(スプールの芯)の径が細いものだと巻き癖が付きやすいので、思いっきり大きいアーバーのリールにします。
ということで買ったのはCompO' REEL46(Fisker Holding)です。¥7,560-なり
デンマークの会社が製作しTIEMCOが輸入している樹脂製カラフルリール。竿も安上がりなんだし基本的に高いのはどうか…と思っていたところにちょうどいいタイミングで見つけました。サンスイ池袋店で緑が無かったので取り寄せて貰いました。なんとこの価格で替えスプール付き。実際に見ると値段通りというか値段以上というかすっごいチープな感じです。この感じが気に入ってしまいました。
46は#4~6を巻く小さいサイズなんですが、バッキングなしで巻いてみると#7がピッタシ入りました。ブレーキはありません。センターシャフトがネジ止めになっていてとりあえずテンションがかかってバックラッシュしないしスプールも脱落しないという程度の物です。
基本的にはフローティング1本。と言うのもフロートチューブの上で替スプールに交換するのは厄介だからです。Scientific Anglers社のMasteryを使います。WF7番のBassBugTaper。ラインの先っぽをアセトンでコーティングを剥いて、中のダクロンを使ってループを作りました。
ラインの交換は奥の手として使うことにしたいと思っていますが、スペアスプールには同じくScientific Anglers社のWF7番のシンクティップ(F/S)を巻きました。シンキングライン(type2)あたりと比較して最終決定します。
ブレイデッドリーダーを使います。TIEMCOのものだと4~5ftと短いのでショートロッドでも扱いやすく、ターンオーバーパワーも期待できます。Loop to Loopで接続することでフローティング/シンキングの変更を容易にしリーダー交換で対応します。
この竿とリールを使用する際のタックルセッティングを考えてみます。
釣りのステージは水面を考えています。フロートチューブならバスバグ、コルクヘッドポッパーなどが楽しいです。ティペットはナイロン8~16lb,1~2ft。太く短くてもいいと思います。
リーダーはブレイデッド5ftフローティング。短くして、使いやすさとターンオーバー性能を重視します。ラインはWF-7-F BassBugTaperを考えています。
ダールバーグダイバー、マドラーミノーは、ブレイデッドリーダー5ftシンキングを考えています。デイブ・フィットロックの提唱したシンクティップライン+ダイバーフライシステムのアレンジです。ライン交換ではなくリーダーの交換で対応してみたいです。
沈めてストリップで泳がせるものなら、フィットロックマッチザミノー、ウーリーバガー、ゾンカーなど。ストラクチャーにコンタクトさせるものはダブルガードやキールスタイルにします。
この場合も5ftシンキング/4ftインターミディエイトがよさそうです。深いレンジは対象にしません。
一方でこれほど短い竿だと向かない釣りもあるでしょう。
例えばインジケーターを使ってシュリンプフライやニンフを使う場合。スレた厳しい釣り場では強力な方法です。ネックはショートロッドではキャストが難しくなる点です。ティペットは長く取りたいですし、インジケーターでループが崩れやすいですから、やはり8ft6inとか9ftといった長い竿を使いたいところです。
次に故西山氏も提唱していたヘビーシンクレートのシューティングヘッドを使ったディープ狙いがあります。これはポイントをピンスポットで把握しないと釣り自体に時間が掛かる、風が吹いてもポジションを維持できないと狙った所へフライを通せない、という側面がありますので、フロートチューブの釣りではパスします。
他にはクラウザーディープミノーやジグフライによるボトム狙いがあります。これはヘビーウェイトのフライを使いますので、滑らかなキャスト、安全性の点から言っても通常の長い竿を使うべきです。キャスト後のフリーorカーブフォールやボトムを取った後のリフト&フォールが一番の武器になるフライですから、この点でもある程度の長さのある竿でないと快適に釣りができません。
こういったアプローチが必要な時は無理してこの竿は使いません。素直に普通の竿でやります。なんでもこなせるバーサタイルな竿ではありません。
う~ん。あれこれ考えてみるとワクワクしてきました。暖かくなるのが楽しみです。この竿とリールとフロートチューブを持って、春になったらどこへ釣りに行こうかなぁ。
その9へ続く
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