イカれた『バス用ソリッドグラスショートロッド』製作記
暮れも迫った2003年12月27日(土)に朝霞ガーデンにこの竿を持ってテストに行きました。
意気揚揚10時半頃着いてみると、意外にも人が少なかったです。多分みなさん大掃除をしているのでしょう。僕はと言えば大掃除もほったらかしで自作の竿を片手にウキウキしてます。ちょっと反省。
しかし来てしまったんだから仕様が無いし~、やっぱり釣りしたいし~と準備を開始しました。とりあえず7番のバスバグテーパーから試していきます。
リール:キラク エスティーム3
ライン:Scientific Anglers Mastery WF-7-F BassBugTaper
リーダー:TIEMCO Braided Leader Floating 5ft
ティペット:Acron 6X(ナイロン)1ft
今回始めてブレイデッドリーダーを使います。しかも5ftと短いもの。これは竿が短いのでリーダーが長いと扱いづらい、ということを重視してます。バス用フライでもしっかりターンオーバーしてくれそうです。
ティペットが短いのは、バスの場合反射・威嚇・好奇心で釣るパターンが多いため短くてもいいんじゃないか?と思ったので、まずは使い心地を試してみたかったためです。
フライは『まず1匹釣らねばテストにならん』と白のマラブーテールの付いたウーリーバガー#8を結びます。フライ専用ポンドに行ってみると、風が思ったより強いので気を付けてキャスト開始。キャストの感覚はなかなか快調です。問題無く飛んでくれます。
だいたい10mくらいラインを出したところで最高の性能を発揮してもらわないといけないので、この10mキャストを中心に何度も何度も投げてみます。幸い朝霞ガーデンで釣れる距離というのもこれくらいなので、テストにはぴったりです。
さてはて何度も何度もキャストしてはいるのですが、肝心のお魚が釣れません。周りを見回してみてもポツポツと言った感じで、今日のお魚のご機嫌はやや宜しくない、と見えます。
天気が良く日差しが強く明るいので、オリーブ色のマラブーテールの付いたウーリーバガー#8に交代します。何気なしに投げると1投目からコツン!と当たりました。お待ちかねのアタリに「うりゃ!」とあわせるとプチッと嫌な音と感触を残してフライラインが飛んできました。
あぁ~と落胆しつつも考えます。最近では6X(3lb)でも合わせ切れなんて滅多に起こらなかったのでやっぱり竿が固いんだろう。7番の竿でフライを引っ張ってくる釣りならショックも大きかろうとティペットを5X(4lb)に変更します。
もう一度同じウーリーバガーを付けて投げると、数投のうちにまたもやアタリが来ました。うりゃ!と合わせるとまたもやプチッ。む~。リーダーとティペットが短いのも原因の一つだな結局この日は3X(8lb)以上を持っていなくて、ずっと4X(6lb)で通しました。
最近朝霞ガーデンで切られることも少なかったので、暗い色のウーリーバガーが無くなってしまいました。オリーブや黒のマラブーリーチ(アオミドロ)で代用としたのですが、この日はというかこの日もマラブーリーチが効かなかったので苦労しました。どうやらタイイングに失敗していたようです。
短い竿だからインジケーターを付けると投げ難いのでやりたくないし~。ていうか太いティペットでウキ釣りやっても釣れないし~。かと言って細くしても切れるし~。う~ん。あれやこれやと試してみました。
釣り方自体の試行錯誤の合間に、この竿本来のバス用フライをフロートチューブからビシッと投げるテストもやってみました。ティペットが細いですが自作バスバグを結んで岸に座って投げてみます。
ロールキャストを使って10m程ラインを出していきます。やっぱり竿が短い分ロールキャストの距離は出ません。
チョイチョイとリトリーブしてぶっこ抜くようにしてピックアップ。すぐさまシュート。何度も繰り返します。バスバグもストレスなく飛んで行きます。ややおとなしめの着水ですが、ティペットを太くすれば水面に打ちつけるように投げられるのではないでしょうか?実戦では1X(12lb)以上を使うでしょうし。
竿の短さによるループの高さは、特に気になりません。無理にロールキャストで水面からはがさなくてもパワー自体に問題はなさそうです。これは実戦投入が楽しみになってきました。
さてはていろいろ試している間にすっかり風が強くなり7番ラインなので頑張れるけど普段の2~3番ロッドは絶対に振らないという程度になった頃、やはりキャストにトラブルが出てきました。ちょうど集中力が切れてきて腹減ったなぁなんて思い始めた時でした。
まず自分を釣っちゃった、というのが合計5回程。着ていたフリースの背中に引っ掛かってしまいました。一番酷かったのがリーダーが左目に当たったこと。スッゴイ痛かったんですが、偏光グラスをしていなかったのでフライじゃなくってホント良かったです。
後から分かったんですが時折風向きが変わっていたんですね。左から吹いていた風が右からになって、バックキャスト~フォワードキャストの時にラインが自分の身体に寄っていたようです。そのためフライが僕の背中に引っ掛かる、と。
それが酷くなって、フォワードキャストの時にラインが僕の身体の右後に当たり、ラインの先端部(リーダー、ティペット、フライ)は身体に巻きつくように背中を左側へと回って左目に当たった、ということのようです。
やっぱり竿が短いと自分の身体の近くにラインが通るので、ちょっと危ないケースが出てきます。スリークォーター気味にして投げてたんですが力の抜けたループを飛ばすとヤバいですね。きっちりパワーを乗せないといけないです。
そんなこんなで、自分の右側から風が吹く時は水に背中を向けて投げたりして、白いウーリーバガーで頑張っていると15時頃に待望の1本が釣れました。
アタリ自体はあるんだけどなかなか掛からない状況で、そもそもショートバイトの日だったのか、竿が固くて弾くのか、リーダー+ティペットが短いので魚が違和感を感じるのか、結構苦労しました。
20cmちょっとのニジマスでしたが、やっぱりこのサイズでは竿が曲がらない。完全にオーバーパワーです。
その後も続かないし、夕方になって来ちゃったし、ちっちゃいヤツではテストにならんし、ということでシロサケを獲ったラビットファーマツーカ#4紫に登場願ってズバリ大物狙いに決め打ちします。
リール:ORVIS Battenkill Disk5/6
ライン:Scientific Anglers Wetcel WF-6-S type2
リーダー:TIEMCO Braided Leader FastSiking 5ft
ティペット:Acron 4X(ナイロン)1.5ft
パイプから水が流れ落ちる所に陣取って、シンキングラインで中層~底狙いでブン投げます。しかしこの竿にロングキャストの信頼は置けません。ちょっと恐い。
フォルスキャストを2~3回と少なくして、その分ダブルホールを入れて20mくらいのシュートを効率良く回数こなしていくようにすると、結構安定して投げられました。へぇ~。短い竿でも結構やれるのね~。と感心していると、手元でコツン!とアタリがありました。
うりゃ!とアワセを入れると4Xもあえなく切れてしまいました。シロサケを獲った記念のフライなのに~。3X以上を持ってくれば良かった…。
その後はラビットファーマツーカ#2赤で頑張るのですが、恐々フッキングするもんですから、またもやアワセても乗らない、バラしてしまうの繰り返しです。ようやくフッキングできた時は「よっしゃ!」と大声を上げてしまいました。
上げてみると45cmほどのブラウントラウトでした。やっとテストらしい魚を掛けたのですが、この魚でもまだまだ竿はパワー充分という感じです。最後に同じサイズのブラウントラウトを背鰭へのスレで1本上げて終了したのですが、これも余裕でした。
どうやらホントに50cmUPバス用の竿になっちゃったなぁ。ちっちゃいバスしか釣れなかったらかなり寂しいぞと感じつつ帰ったのでした。
その8へ続く
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