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欲しい竿が売ってないので
作ってしまいました

イカれた『バス用ソリッドグラスショートロッド』製作記

2005-11-20~2006-01-12

その後の展開 ガイドラップのコーティング補修

 2003年末に完成したこの竿は2005年11月までに数回使い、40cmちょっとのバスを釣ることができました。しかし酷使したわけではないのにガイドラップのコーティングが割れてきてしまいました。早々にガイドが外れることは無いでしょうが、見栄えも悪いのでガイドを取り外してラッピングをやり直します。

 まずはガイドを外します。ガイドの足の上からカッターを入れてスレッドを切り、くるくるとスレッドを解いていきます。
 シャフトに残ったコーティング剤は委細構わずカッターでガリガリ削り、1000番の耐水ペーパーを掛けてキズを消します。ネーム部分のコーティングの仕上げもいまいち綺麗ではなかったので、同時に削ってしまいます。こういう荒っぽい作業でも問題を感じさせない剛性感がソリッドグラスのメリットでもあります。

 さてシャフトが綺麗になったら、ガイドをラッピングしていきます。今回も白のシルクスレッドを使い、コーティング後スレッドが目立たないようにします。ガイドの足の中央辺りに製図用インクで1巻き分黒く染めます。こうすることで黒い糸一本のみでガイドが止まっているように見えるデザインを狙って見ました。

セイモのガイドです
ストリッピングガイドを留めました

 続いて中間部のガイドです。前回と同様シングルフットガイドを使います。こちらもガイドの足の中間辺りを1巻き分だけ黒く染めます。

結構面倒です
シングルフットガイド

 前回のガイド位置はこんなもんかな~?と適当に決め、記録も取っていません。今回も適当には違いないのですが、前回よりもやや前へ寄せてみました。


ガイドチャート
ガイド トップからの距離
#1 12.9cm
#2 26.2cm
#3 40.6cm
#4 58.2cm
#5 76.6cm
#6 97.7cm

 コーティング作業に移ります。FlexCoat LITEを使って2回塗り重ねました。

ちょっと膨らんだ?
コーティング後のストリッピングガイド部分

曲がったかな?
コーティング後のシングルフットガイド部分

 コーティングをしてみると思惑通りにシルクスレッドが透けて、黒糸一本が強調された仕上がりになったと思います。

 次にネーム入れの作業を行います。こちらも当初作成時と同様レタリングシートを使います。前回は『M's』という僕のイニシャルからとった名前と指定フライライン番手である『LINE 7』とだけ入れていました。
 今回は少し変えて、名前を『M's fathom』とします。使用レタリングはレトラセットのインレタジュニアでチャレンジボールド24ptです。ライン番手の方は『7wt』として、レタリングシートは前回と同じユニオンケミカーのDECAdry#87の20ptを使ってみました。大きめのフォントは押し出しが強い感じで、なかなか気に入りました。

準備が肝要
マスキングをして吹きつけに備えます。

 色留め作業をします。レタリングのそばにマスキングをして、同様に作ったFlexCoatLITEをエアブラシで吹きつけ、乾燥した上から塗料を垂らしてコーティングします。塗料が多すぎたのか途中でコーティングが膨らんでしまいましたが、ヨシとしましょう。

ブランクが傾いていたのね
コーティング後のネーム部分

 ちなみに『fathom』とは海事用語で尋(ひろ)のこと。外人さんは身体が大きいせいか6feetとなっています。しかし、この竿は1.8mもありません。基準が僕の1ヒロなのでこんな名前にしてみました。

 最後は50cmマーカーです。普段はメジャーも持って行きますし、フロートチューブのエプロンにも目盛りが印刷してありますのではっきり言って必要無いものですが、ここはランカー退治の心意気ってヤツです。
 ガイドと同様に白のシルクスレッドを巻き、製図用インクの赤で1巻き分だけ染めます。
 コーティングを2回行ってスレッドの目が消えたら、耐水ペーパーの#1000で軽く擦って表面を荒らします。手書きで『50cm』と書き込むつもりでしたが、バランスが良くなかったので結局I・C LETTERINGのBALLOON12pt(7912N)でレタリングを『50』と入れ、FlexCoatLITEで3回目のコーティングをします。

アクセントです
50cmマーカー。

 充分に乾燥させれば完成です。フロートチューブで浮かぶ季節までまだ数ヶ月間ありますので、のんびりと出番を待つことにしましょう。

その10へ続く

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