ライズの釣りに入門するためアメリカへ
腹ごしらえも済み、ロッドを持って川へと向かいます。スルー(Slough)は三日月湖の意味。川が分かれて水が止まっている支流を眺めつつ川に出ると、雰囲気の良いプールがありました。
下流の方に釣りをしている先行者を発見。あまり邪魔にならないように上流側へ入ると早速マスがライズをしています。河合さんが川を見渡すとドレイクが出てきてますねとのこと。これで出ればかなりイイですよとやや大き目のドレイクにあわせたフライを手渡されました。
河合さんが先行者と話をしていると結構長話になっている模様。さすが立ち話好きのアメリカ人。英語の分からない僕にはこのままじゃ退屈なので、と川に入って釣りを始めることにしました。
ライズに向かいキャストをすると1投目からポコンと魚が出てきました。すかさずアワセるもハリ掛かりしません。慌てて投げるとこれまたポコンと出てきてスッポ抜け。アワセが遅いか手元のラインが多過ぎるのか。
魚はたくさんいるのだからと落ち着いて近くに釣り易そうな魚がいないか探します。すると目の前でライズした一匹がスーッと手前にやってくるのが見えました。
そんなに大きい魚じゃないようだけど、下手くそ相手にコイツはちょうどイイやと泳いでくる目の前にポトリとフライを落とすと、浮き上がってきて食いつくのが見えました。
目の前しかも一部始終が丸見えとあって今回はフッキングしました。おぉ、力強くグイグイ引っ張っていくねぇ。6Xだしあんまり無茶もできないぞ…。バシャバシャと暴れる音に河合さんも気がついて、ゆっくり川に入ってきてくれました。
おっかなびっくりあしらって無事ネットで掬ってもらうとこれ大きいですよ。カットボーですねとおっしゃる。メジャーを取り出して計ると22インチありますねと望外のサイズ。
え~?ガイドサイズなんじゃないですか?と言って見てみると確かにデカい。抱えると暴れてなかなか写真が撮れない元気なヤツでした。
自慢していいですよ、と言ってもらった22インチ(約55cm)
アメリカへきて3投目に釣った魚が目標の20インチを超えるカットボー。いいのかしら?こんなに早く釣っちゃって。もうこの後お帰りでも満足です。
しかし恐るべきはイエローストーンのポテンシャルといきなり釣らせちゃうガイドの力量です。ガイドをお願いする釣りは始めてですがやっぱりお願いしてよかったと思いました。
一方でゲストが大きいのを釣ってくれるのがガイドとしてもとても嬉しいと言ってくれました。やはり目の前でバラしたりするとガッカリくるんでしょうね。
この後はドレイクへの反応が悪くなり、あれこれとフライを変えたり、下流のライズを試したりしてみました。河合さんの見立てではベイティスが流れてきてます。流れにのって次第に上流のリッフルに出てきますので狙ってみてくださいとのことでした。
そこで教わった「リーチキャストからメンディングを掛けて強い流れと弱い流れの境目を流す」練習をしているうちに、ラスティスピナー#18でヒットしました。
ライズがあったわけではなかったのですが、ちゃんとフライを流せると釣れるという見本のような釣れ方でした。まだ完璧にラインコントロールができるわけではないので、ちょっと釣れちゃった感も残りますが、教わった通りにできればいいのね、ということが実感できた一本でもありました。
とにかくアメリカでの一本にありつけたので早めの18時くらいにあがって夕食にしましょうと決めて、アガリ1本を求めて最後に30分程、再びライズを狙うのですがまたもや釣れないのです。
フライをよく見ているとどうやら小さなドラッグが掛かっている模様。水面を左右に動いていたりして、これでは僕でも食いつかないぞと思うような動きをしていて、まだまだ修行不足を実感しました。
とにかく初日の結果としてはこれ以上ないものでしたので、ライズの釣りは一日にしてならず、と明日以降の課題として釣りを終えました。
その4へ続く
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