トップモノ語り

カヌーという船の魅力

パドリングの気楽さも不自由さもまた楽し
Hunter 14' : OldTown

canoe

 僕の普段のブラックバス釣りでは、カヌーを使うことが多いです。なんとも不思議な魅力を持つ乗り物です。

 このタイプはカナディアン(オープンデッキ)タイプと呼ばれます。基本的には激流を越えていくことはできません。ゆったり流れる川や湖での使用に向いたもので、バス釣りにも最適です。

 このカヌーは1991年、大学のサークルのメンバーだった同級生6人でお金を出し合って購入したものでした。御徒町のOD-BOXに行き、当時最新モデルだったOldTownのHunterという14'のカヌーを買ったのでした。

 今となっては廃版モデルとなってしまいましたが、このカヌーを持ってあちこちに出かけていったものです。
 初めて使ったのは房総のダム湖でした。欲張って3人で乗ったらバランスがとれず、ひっくり返ってしまいそうになりました。バスが入った初期の頃だったようで、パカパカ釣れるお気楽な釣りを楽しんだものです。

 以来ほとんどが釣りの手段で、1992年北海道の釧路川へ行き、釧路湿原の中を下って行ったのが唯一と言っていいリバーツーリングです。これはこれでとても良い思い出です。 

 6人の共同所有ですが、卒業後は僕が預かっていることもあって、他のメンバーはあまり乗っていません。おかげさまで僕一人が気楽に持ち出しています。裏磐梯の小野川湖や金沢の野池、和歌山の七川ダム、岡山の野池などへ持って行きました。

 カヌーでバス釣りをするとバスが逃げないという特徴があります。エレクトリックモーターなどを使いませんので、とても静かなんです。
 パドリングの行き足を使って静かにポイントに近寄ると、逃げるどころか興味を示したりするバスもいるくらいです。これが楽しくてカヌーを使い続けています。

 そのため静かに近づいてルアーを投げ込むスタイルになりました。飛距離がいらないのと、キャストの小細工が効かないため、トップの釣りでもあまり大きいルアーを使いません。

 移動時のスピードはなかなか速いです。二人乗って目一杯パドリングするとアルミボートのエレクトリックモーターなど目じゃありません。
 フロートチューブや手漕ぎボートより遥かに広い範囲を釣ることができるのも大きなメリットです。

 一方で難点は風に弱いことです。あともう数秒カヌーを止めることができたら…と思うことがしばしばです。あまりに悔しいので、ポジション確保のために小さいフットコンエレキが付かないか?とさえ思うこともあるくらいです。

 もう10年以上も楽しい思い出を作ってきた相棒です。まだまだ一緒にいろんなところに行きたいと思っています。

諸元

2008.8.21 追記

 2008年8月10日、共同オーナーの一人であるHuchoWorks氏のもとへ旅立っていきました。10年以上もの間、ほぼ僕のもの状態だったので、さすがに他の人も自由に使ってもらいたいと思い、託したものです。3代目管理者は北海道でたくさん使ってくれるでしょう。

このカヌーでの釣行

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