トレーラーを牽いて遠くまで
旅の4日め、28日(火)は、朝のうちまで小雨が残っていました。仕事で出掛ける叔父さんの代わりに従妹が仕事の休みをとって相手をしてくれたので、お昼までのんびりお喋りしました。皆さんとゆっくりお話ししたのも10数年ぶりでしょうか、今回、訪問できて本当に良かったです。
天気予報では明日、明後日が晴れと出ていたので、この旅で絶対行くと決めていた阿蘇へ向かうことにしました。来週晴れる保証はありませんから、行けそうな時に行きます。荷物を積載して、お昼前に叔父さん宅から出発しました。
始めに向かったのは、大刀洗町にあるコロカ店、久留米絣(かすり)の「からくり織」ロォーリングの工場内直営所です。
叔父の家の近くの佐田川沿いをゆっくり下っていくと、オイカワ釣りに実に良さげな川です。フライロッドを引っ張り出したい欲求を堪え、また来よう!今度は0番ロッドを持って来よう!と自分に言い聞かせながら、やって来ました。
ロォーリングです
到着すると代表のサネフジさんがまた変わったバイクが来たねと気に入って頂き、店内へ案内されて久留米絣のからくり織りを使った様々な商品を見せて頂きました。あらかじめ糸を染めて織ることで模様が出るのが絣の特徴で、織り方に工夫を凝らすことで様々な模様を出すのが「からくり織り」の所以です。
さらに仕立てに拘り、新たなデザインへとチャレンジすることで色んな商品を産み出しておられる中から、一目見て気に入ったハンチング帽を購入しました。
商品説明だけでも相当シッカリお話しして貰ったのに、サネフジさんは昔、相当バイクに乗っていたと仰るだけにバイク談義も止まりません(笑)。これから阿蘇を目指しますと言ったら、アレコレ耳寄り情報を教えてくれました。
しっかりゲットです
すっかり長っ尻してしまいました。お店を辞して、次に立ち寄ったのは朝倉の三連水車です。
朝倉の三連水車です
今では有名な朝倉の三連水車ですが、僕が子供の頃は知らなかったんですよね。地元の人にしてみればごく当たり前って感じで、特に語るほどのモノではなかったみたいです。黄金川にも三連ではないものの水車がありました。
今回見たのは平成29年九州北部豪雨で被害を受けたのか、はたまた田植えが終わって取水は不要な休止期間なのか、水車の歯がありませんでした。三連水車の里あさくらにある観光用の水車は復旧されたはず、と後に聞きました。
これは取水用の水車なんですね
続いてやってきた道の駅うきはは、古代の建物を意識した造りです。この地は邪馬台国があったのでは?との説があるんだそう。まぁ日田から浮羽(うきは)、朝倉、甘木、久留米辺りまでの筑後川中流域はどこも有力候補地らしいですが。
ここのレストランで遅い昼食です。耳納(みのう)いっーとん豚を使った大阪風カツカレーを頂きました。
耳納は筑後川の南側、大分県境から浮羽へ経て久留米東部に至る山地の名前で、耳納いっーとん豚は浮羽のブランド豚として売り出しているようです。
一方、大阪風カレーとは、スパイスを利かせた甘口のカレーで、後から辛さがやってくるタイプのカレーだそう。初めて聞きましたが、確かになんか馴染みのあるカレーの味わいだなぁと思いました。
食後に喫煙所で一服しながら、今日の宿を決めます。一昨年の北海道ツーリングと同じように、お昼頃の現在地と夕方までに走れそうな距離を考えながら、目星を付けておいた宿の中から選ぶ方法を取りました。平日だからできる方法ですが、事前に予約をすると宿まで予定通りの距離を走らなければいけなくて無理をするのが怖いです。
熊本県の南小国町のリパパ亭と決め、電話を掛けると空きがあるとの返事で宿泊をお願いしました。かなり余裕のある行程ですが、キツいよりはナンボかマシです。
国道210号線を東進し、大分県日田から国道212号線に入って、山の中へ入っていきます。途中で休憩した道の駅 水辺の郷 おおやまは大山川の河畔にあり、思わず釣りしたくなるような渓相でした。ちなみに筑後川本流は、日田市内の花月川合流点から上流は三隈川と呼ばれ、玖珠川合流点から上流は大山川と呼ばれます。
さらに南下し、南小国町へ入って宿泊地であるリパパ亭へは18時頃に着きました。
ここはイタリアンのレストラン プチトマトに併設されているライダーハウスです。ご主人は以前大分市内で本格のレストランを営んでおられたのを、南小国町が気に入って移転してきたそうです。
ご主人は足を悪くされるまではバイクにも乗っていたそうで、二輪のトレーラーを牽いて荷物を載せ、奥さまとツーリングに出かけていたとか。大先輩だ。
一輪トレーラーを見て以前に見たことがあるな…と仰ったのは、このご主人が初めてでしたね。
お風呂は近くの温泉館きよらを、と説明を受けます。歩いて11分なのですが、自転車をお借りしました。
風呂上がりに自転車で切る風の心地よいこと。バイクに乗ったら寝るな、こりゃ。
リパパ亭では素泊まりは無く、食事付きのプランのみです。レストランで夕食を頂くのですが、美味しいイタリアンを味わえるので、むしろお得と言えます。ご主人は若い子は食費を切り詰めたがるから、ウチにはあまり来ないけどねと仰ってましたが、僕のようなオッチャンの年齢になると旅の目当ては食べ物と行っても過言ではありません。若い子達には食が荒むと心が荒むという言葉をオッチャンから送りたいです(笑)
他に宿泊する人がいなかったので、20畳以上の広い部屋に僕一人です。誰に気を使うことも無いのですが、明日はいよいよこの旅のメイン阿蘇へと行くことを考えると、遠足の前の晩みたいにワクワクして、あまりよく寝られませんでした。
その5に続く
Copyright (C) びぃ,2019-06-13,All-Rights Reserved.