トップ創作日誌

バスバギング用
バンブーロッド製作記

最良の機会を得て最狂の企画が動き出す

2009-3-20

 久し振りにアトリエに行く機会がやってまいりました。記念すべき通算10回めの活動になります。宿題を終えた竿を持ってウキウキ気分で出発すると、さすがに3連休の初日だけあって大渋滞。11時前に到着すると、今日は僕一人です。
 早速宿題の成果を見て頂きます。というか薄く仕上げたコーティングがこれで大丈夫なのか?という点が気になって相談すると、特に問題はなさそう、とのことです。

グリップとブランクの隙間埋め

 コルクグリップとブランクに隙間ができてしまいました。こういう場合はワインディングチェックを貼り付けて見えないように隠してしまうのが定石なのですが、今回はワインディングチェックを付けないのでコルクパテで隙間を埋めました。

 塗装のためフェルールとグリップに紙テープでマスキングしていると、間もなくタカさんがやってきました。先生はお昼ゴハンを買出しに出掛けてしまいましたので、次の工程はタカさんに特別講師をお願いします。

サイン入れ

 ロッドへのサインを書き込みます。リールを付けて写真映えする位置、シャフトの右斜め下の面に書き込みます。

う~ん。緊張します
ココに入れます

 ペンを使って製図用水性インクで書こうとすると線が細いので、水性サインペンを使いました。文字は手書きで『P.H.Y Texas General』とだけにしました。ここもシンプルです。
 僕の文字は悪筆、下手なので何度も書き直ししました。結局コレでいいやと諦めたところで決定です。
 心情的にはコピーというか習作であることを示す文字を入れたいところなんですが、他人様を騙して悪いことができるような代物でも無いので、ゴチャゴチャ書きませんでした。

自分の字はあんまり好きじゃないんですけどね
まぁこんなモンです

塗装

 いよいよ塗装の工程に移ります。ウレタン塗料へのディッピング(ドブンと漬ける)です。これをやらないと水に弱いままですが、基本的には耐水性を確保できる最低限の塗装でヨシと考えます。軽く素直な竿になって欲しいところです。

 塩ビパイプにソケットを付けた先生特製のウレタン塗料入れに、ティップをズブッと差し込みます。

えらいこっちゃ!
全部入らない!

 8フィートと長い竿なので、ちょこっと塗料が付かない部分が出てしまいました。タカさんが棒で塗料をすくって掛ける緊急事態発生です。

塗料に漬けたので
ゆっくり引き抜きます

 バットはさらに大問題が!ストリッピングガイドが引っ掛かって塩ビパイプに入らないのです。これまたタカさんがティッシュペーパーで塗料をすくって上から掛ける窮余の策でなんとか対処しました。

 ガイドを上にしてドライイングモーターにセットします。垂れ落ちてくる塗料をティッシュで拭き取り、スイッチを入れてくるくる回して乾燥させます。

くるくる~
乾燥中です

 乾燥中に先生が戻ってきてお昼ゴハンの時間となりました。いつもいつもご馳走になってすみません。食事後、タカさんは最悪だよ~仕事だよ~と言いながら風のように去ってしまいました。ありがとうございました。

エクステンションバットの形成

 午後はエクステンションバットの形成をします。この作業に取り掛かっている最中にカナさんがいらっしゃいました。
 まずはあらかじめ接着しておいたコルクリングをボルトとナットで固定し旋盤にセットします。

真ん中の穴に通しました
こんな感じで治具にします

 リールシートエンドキャップの寸法にあわせて、サンディングホルダーでザッと形を削ります。
 いったん取り外し、ボルトを通してリールシートエンドキャップに通してリールシートに取り付けると、ボルトの先がナットから出てきません。コルクが若干長いようです。コルクとエンドキャップがくっつくコバの部分をベルトサンダーで削って短くします。

 次にエンドプレートになる竹片を削ります。おおよその外形をベルトサンダーで削って、仮組みしながら棒やすり、サンディングブロック、紙やすりを駆使して削っていきます。やや小ぶりで丸みを帯びたデザインにしてみました。

まだ仕上がってません
各パーツです

 このパーツを組むとこんな感じになります。

ドングリみたい、可愛いとミンさんにエラいウケてました
基本は柔らかい曲線です

 仕上げは接着してから行いますが、隙間が結構空いているので木工パテで埋めます。旋盤に銜えた際にステンボルトの山が潰れたこともあって、ホームセンターへの買出しも必要ですね。今日の工程はここまでです。

 作業後、晩ゴハンをご馳走になりました。いつもありがとうございます。一人暮らしの長い僕にとってはゴハンをご馳走になるのは大変ありがたいことです。自分で何もしなければ絶対に食べ物にありつけないし、誰かと楽しくお喋りしながら、ということもありません。
 実家に居る頃は基本的に一家4人で食事だったのですが、今となっては大人数でワイワイガヤガヤできることももうありません。ケンカするよな相手がいるわけじゃなし、いつも誰かの声が飛び交う家というのはいいもんです。にぎやかな家庭にちょこっと触れてホンワカした気持ちになって、アトリエを後にするのでした。

2009-3-21

塗装

 翌日もアトリエに行き、2日続けての活動となりました。風が強いものの道中富士山が見えていました。

冬はもっとはっきり見えますね
治水橋の上から

もうすぐ花見もできるかな?
びん沼では釣り人が出ていました

 カインズホーム川島インター店に寄り道したら254号線が渋滞です。やっぱり3連休なんですね。アトリエに着いたのはやっぱり11時頃になってしまいました。

 2度目の塗装に取り掛かります。ティップは1回目と同様塗料の容器にちゃぷんと漬けて引き抜きます。抜いたら天地を何度かひっくり返して、塗料が偏らないようにする技を教わりました。
 しかしこれもまた塗料の具合をみて調節する経験が必要です。やはり何本も作って初めて分かる勘どころってのが物作りにはあるんですよね。

 バットは相変わらず塗料の容器に入りませんので、ドライイングモーターにセットした後、スポンジで塗料を塗る方法を教わりました。
 大変参考になりました。ストッキングでやる方が気泡ができなくて良いそうです。使い古しでいいからストッキングを調達しなきゃなぁ。

 お昼ごはんをご馳走になり、夕方には乾燥したので、スポンジやすりで気泡やムラを取り除きます。ウレタン塗料は乾燥が早くて、イラチには嬉しいところです。

 3度目の塗装を行います。作業は2度目と同じです。ところが乾燥中にバット部がドライイングモーターから転げ落ちてしまいました。Pacific Bayのドライイングモーターは僕も持っているのですが外れやすいのです。
 結局まだ柔らかい塗装面に凸凹が付いてしまったので、一旦乾かして凸凹を取り除いて塗装を続けなければなりません。チクショー!
 次回来るまでに先生が続きの塗装を請け負って下さいましたが、ウチの子がご迷惑をお掛けします。よろしくお願いします。

 最後に夕食をご馳走になりお開きとなりました。この日の夕食はひき肉のカレー。たいへん美味しゅうございました。以前に教えて頂いたキャベツのザク切りにごま油と岩塩のドレッシングはすっかりお気に入りでバクバク食べてしまいました。今日は全然体を動かしてないんだけどなぁ…。

その19へ続く

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