トップ創作日誌

バスバギング用
バンブーロッド製作記

最良の機会を得て最狂の企画が動き出す

2008-12-6

節削り

 バンブーロッド製作2日めは2008年12月6日(土)になりました。午前10時にアトリエをお邪魔しまして、ブランクを購入して製作途中だったバンブーロッド道楽のルアー用バンブーロッドを取り出し、まずは竿談義です(笑)。
 やはり先生の視点は製作の実際を知っている人ならではです。道楽バンブーを見て開口一番この人一本失敗してますねとのこと。この竿は節ずらしにスパイラル(ギャリソンノード)を採用しているのですが、節が隣り合っているスプリットがあります。一本失敗して予備のスプリット(竹片)を使ったので隣り合ってしまっているのです。

 詳しく解説して頂いたのは今日この後取り掛かる節の処理でした。カワイバンブーは節を多めに削る方法で先生と同じスタイルです。特徴としては白い節の跡が大きく広めに見えること。道楽バンブーはあまり削らない方法で、節の跡が小さく目立たなくなります。

 この説明に合わせて先生に質問です。
 アメリカの竹竿職人たちという本の94ページに竹の節を熱して表皮側を押し付けると節が内側へ移動したように整形できる工具が紹介されています。この工程の意味はどういうことでしょう?

 回答は竹の表面にあるエナメル質だけを綺麗に取り除くためのものとのでした。道楽バンブーではあまり節を削っていないとの解説がありましたが、この工程を組み合わせるようです。節の後が小さくなるので見栄えが良い、とのメリットがあります。
 前記アメリカの竹竿職人たちの記述には、ただ削るだけではパワーファイバー(竹の一番重要かつ強力な繊維)を落としてしまうので、この工程は手間と時間が掛かるけど重要とありましたが、先生の見解では丁寧に節を削れば竹の一番重要なパワーファイバーを落としてしまうことはないとのこと。このあたりはビルダーの相違が出るようです。手先の器用さによって掛かる手間も効果も変わりますしね。

 あまりのんびりし過ぎてもいけませんので、早速製作作業に取り掛かります。が!ここでデジカメを忘れてしまった!ことに気が付きました。従ってこの日の写真は全て先生が撮影したものを頂きました。

 本日最初の工程は節削りです。ここで先生にまたもや質問です。
 前回予習として説明して頂いたのはベルトサンダーで竹の節を削るとのことでした。いよいよ電動工具の登場です。ところがベルトサンダーは幅が広いため、注意しないと節以外の箇所を削ってしまいます。

欲しい電動工具の一つ
ベルトサンダー

 そこでリューター&砥石なら表皮を傷付けず節のみを削れます。不器用な生徒なりに一生懸命考えてみました。先生!このアイディアは使えますか?
 回答はそれでもいいけど時間が掛かりますよ。パワーが全然違うからとのことでした。うむ納得。

うへ~難しいかも…
おっかなびっくり節削り

 ところがこの節削りはやっぱりなかなか難しくて、竹をまっすぐにサンダーに当てることができず角をガシガシ落としてしまいました。さりとてリューターでは砥石が丸いのでエグってしまいがちで平らに削ることが難しいことも判明しました。う~ん、やはり熟練の技が必要なのね…。

 全ての節を削り落としたら、次なる工程は曲げ伸ばしです。この作業に取り掛かったところで午前の部が終了です。う~ん、時間が掛かっても…と思った割にはちっとも綺麗にできとらん。単にペースが遅いだけになっとるやんか…と反省しながら休憩です。

その4へ続く

Copyright (C) びぃ,2008-12-7,All-Rights Reserved.